【8月最新版】本当に面白いおすすめ映画ランキングTOP30 絶対に何度も見るべき“傑作”を紹介
2024年8月9日 15:00
※2024年8月9日更新
自宅で映画を鑑賞をする“おうち映画”のご参考に! 映画.com編集部が本気で選んだ2024年8月最新版「本当に面白いおすすめ映画ランキングTOP30」をご紹介します。
ここでリストアップしたのは、洋画・邦画・ジャンルを問わず映画ファンから圧倒的な支持を集める“名作”ばかり。映画をよく観る人も、そうでない人も、あらゆる人が「本当に面白い」とうなるような、そんな作品を選んでみました。
※この記事では、映画.comが総力を挙げて1200本の名作・傑作をリスト化した「映画.com ALLTIME BEST」のなかからチョイス。1200本をCheck-in(ユーザーのお気に入り機能)数順にソートし、ランキング化しています。
●30位:「翔んで埼玉」(2019年)
●29位:「アリー スター誕生」(2018年)
歌の才能を見いだされた主人公が、スターダムを駆け上がっていく姿を描いたヒューマンドラマ。
これまでも何度も映画化されてきた物語を、新たにブラッドリー・クーパー監督&レディー・ガガ主演で描いた。「アメリカン・スナイパー」に続いて、クーパー主演作が2本連続ランクイン。
第91回アカデミー賞では、作品賞を含む8部門でノミネートされ、主題歌賞を受賞した。
●28位:「アメリカン・スナイパー」(2016年)
「ミリオンダラー・ベイビー」「許されざる者」の名匠クリント・イーストウッドが、米軍史上最強とうたわれた狙撃手クリス・カイルのベストセラー自伝を映画化。
イーストウッド監督とは初タッグのブラッドリー・クーパーが、主演兼プロデューサーを務めた。第87回アカデミー賞では作品賞、主演男優賞など6部門にノミネートされ、1部門受賞(音響編集賞)となった。
●27位:「1917 命をかけた伝令」(2019年)
「007 スペクター」「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」などで知られる名匠サム・メンデスが、第1次世界大戦を舞台に描く戦争ドラマ。
若き2人のイギリス兵が、さまざまな危険が待ち受ける戦地を駆け抜ける姿を、全編ワンカットで描いたことが大きな話題となった。第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞を含む10部門でノミネート。結果、撮影賞、録音賞、視覚効果賞を受賞した。
●26位:「ダンケルク」(2017年)
「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、初めて実話をもとに描く戦争映画。
フランス北部の大激戦地・ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出劇を、緊迫感たっぷりに映し出す。第90回アカデミー賞では作品賞ほか8部門でノミネート。編集、音響編集、録音の3部門で受賞した。
●25位:「レディ・プレイヤー1」(2018年)
「ジョーズ」「ジュラシック・パーク」などの巨匠スティーブン・スピルバーグ監督が、アーネスト・クラインによる小説「ゲームウォーズ」を映画化したSFアクション。
世界中の人々がアクセスするVRの世界「OASIS(オアシス)」を舞台に、巨万の富を築いた開発者が残した“宝”をめぐり、主人公の青年たちが冒険を繰り広げる。
作中のゲーム世界には、アメリカはもとより日本のアニメやゲームに由来するキャラクター(ガンダムなど)やアイテムなどが多数登場する。日本人俳優では森崎ウィンが出演し、ハリウッドデビューを飾っている。
●24位:「セッション」(2014年)
世界的ジャズドラマーを目指す青年が、伝説の鬼教師の指導を受けることになり、次第に狂気じみていく姿を描く。クライマックスの高揚感が、日本でも大きな話題となった。
監督は、後に「ラ・ラ・ランド」を手掛けるデイミアン・チャゼル、当時28歳。世界各国の映画祭で注目を集め、第87回アカデミー賞では3部門に輝いた。「スパイダーマン」シリーズなどのJ・K・シモンズが鬼教師を怪演し、アカデミー賞ほか数々の映画賞で助演男優賞を受賞した。
●23位:「この世界の片隅に」(2016年)
第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代の同名コミックを、「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督がアニメ映画化。
第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと、彼女を取り巻く人々の日常を生き生きと描く。
公開規模は大きくなかったが、口コミやSNSで評判が広まり、15週連続で興行ランキングでトップ10入りするなど超ロングランを記録した。第90回キネマ旬報トップテンで「となりのトトロ」以来となるアニメーション作品での1位を獲得するなど高く評価され、第40回日本アカデミー賞でも最優秀アニメーション作品賞を受賞。国外でもフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門で審査員賞を受賞した。
●22位:「オデッセイ」(2015年)
火星にひとり取り残された宇宙飛行士のサバイバルを緻密な科学描写とともに描いた、アンディ・ウィアーのベストセラー小説「火星の人」を映画化。
極限状態の中でも人間性を失わず、地球帰還への希望をもって生き続ける主人公マーク・ワトニーをマット・デイモンが演じ、「エイリアン」「ブレードランナー」などSF映画の傑作を残してきた巨匠リドリー・スコットがメガホンをとった。
第88回アカデミー賞では7部門にノミネート。第73回ゴールデングローブ賞では最優秀作品賞と最優秀主演男優賞(ともにコメディ/ミュージカル部門)を受賞し、物語と演技が高く評価された。
●21位:「シェイプ・オブ・ウォーター」(2017年)
「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロが監督・脚本・製作を手がけたファンタジーラブストーリー。
政府の極秘研究所で清掃員として働く女性イライザと、研究所内の不思議な生き物との恋愛を描き出す。
第74回ベネチア国際映画祭では金獅子賞に輝き、異例とも言えるほど高い評価を獲得。第90回アカデミー賞では全13部門にノミネートされ、作品賞ほか4部門を受賞するなど圧倒的な強さを見せつけた。
●20位:「キングダム」(2019年)
原泰久のベストセラー漫画を、山崎賢人主演で実写映画化。中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信の壮絶な生涯を、激しいアクションと壮大なスケールで描き出す。
原作者・原が脚本にも参加し、大規模な中国ロケと広大なオープンセットでの撮影を刊行。山崎のほか吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏らの“原作再現度”も極めて高く評価され、第43回日本アカデミー賞では2部門の最優秀賞に輝いた。
監督は「アイアムアヒーロー」「いぬやしき」「図書館戦争」などの佐藤信介。続編の製作も決定している。
●19位:「インターステラー」(2014年)
「ダークナイト」「インセプション」のクリストファー・ノーラン監督によるオリジナル作品。CGを極力使用していないにも関わらず、宇宙空間が非常にリアルに描かれていることが大きな話題となった。
世界的な飢饉や地球環境の変化によって人類の滅亡が迫る近未来を舞台に、家族や人類の未来を守るため、未知の宇宙へと旅立っていく元エンジニアの男の姿を描く。
主演は、「ダラス・バイヤーズクラブ」でアカデミー主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒー。共演にアン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、ノーラン作品常連のマイケル・ケインほか。
●18位:「キングスマン」(2014年)
「英国王のスピーチ」でアカデミー賞を受賞したコリン・ファース主演、「キック・アス」のマシュー・ボーン監督&マーク・ミラー原作によるスパイアクション。
表向きは高級スーツ店だが実は世界最強のスパイ組織「キングスマン」で活躍する主人公ハリー・ハートをファースが演じ、ハリーに教えをこう若きスパイのエグジーに、新星タロン・エガートンが扮する。
スタイリッシュなアクションとファッションに、軽快かつ斬新なユーモア、そこに加わるショッキングな描写が大きな見どころ。
●17位:「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(2021年)
庵野秀明監督による大ヒットアニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの最新作にして完結編。興行収入102億8000万円を記録し、同シリーズとしても、庵野監督作品としても、最高の興行成績となった。
ミサトの率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。
復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリの改8号機が迎撃を開始した。一方、シンジ、アスカ、アヤナミレイ(仮称)の3人は日本の大地をさまよい歩いていた……。
●16位:「ジュラシック・ワールド」(2015年)
スティーブン・スピルバーグ監督によるメガヒット作「ジュラシック・パーク」のシリーズ4作目。約14年ぶりの新作で、スピルバーグは製作総指揮を担当した。
恐竜のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」を舞台に、凶暴で高い知性をもった新種の恐竜インドミナス・レックスが大暴れする。主演は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラット、「ターミネーター4」「スパイダーマン3」のブライス・ダラス・ハワードほか。アカデミー賞などとは無縁だったが、極めて娯楽性が高く、映画の醍醐味が味わえる作品といえる。
●15位:「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019年)
クエンティン・タランティーノの9作目となる長編監督作。レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターを初共演させ、落ち目の俳優とそのスタントマンの2人の友情と絆を軸に、1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いた。
第92回アカデミー賞では作品賞や監督賞、脚本賞、ディカプリオの主演男優賞、ピットの助演男優賞など計10部門でノミネートされ、助演男優賞と美術賞を受賞。第77回ゴールデングローブ賞でも3部門を受賞した。
●14位:「シン・ゴジラ」(2016年)
「ゴジラ FINAL WARS」(2004)以来12年ぶりに東宝が製作したオリジナルの「ゴジラ」映画。総監督・脚本は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の庵野秀明が務め、ハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」に登場したゴジラを上回る、体長118.5メートルという史上最大のゴジラをフルCGでスクリーンに描き出した。
異常に早いセリフ回し、狂気的な作り込みの緻密さ、総勢328人のキャスト、なによりも物語のクオリティが大きは反響を呼び、リピーターが続出するなど社会現象とも呼べる大ヒットを記録。興行収入は81.5億円に上り、第40回日本アカデミー賞では作品賞、監督賞ほか7部門で最優秀賞を受賞した。
●13位:「TENET テネット」(2020年)
「ダークナイト」3部作や「インセプション」「インターステラー」など数々の話題作を送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本のアクションサスペンス超大作。
「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッションを課せられた主人公が、第3次世界大戦に伴う人類滅亡の危機に立ち向かう姿を描く。
新型コロナウイルスが猛威を振るい、世界中の映画館が収益激減という未曾有の危機にあえぐ真っ最中に劇場公開され、“映画界の希望の星”とされた歴史的一作。
物語があまりにも難解かつ、信じられないスピード感で進むため、1度ではまったく理解できない観客が続出。結果、リピーターを生むことになり、日本では興行収入は27億円超の社会現象的ヒットを記録した。
●12位:「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016年)
世界的人気を誇る大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズ完結から5年を経て、新たに送りだされたシリーズの第1作。
原作者J・K・ローリングが自ら脚本を手がけ、実際に発売もされたホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書「幻の動物とその生息地」の編纂者である魔法動物学者ニュート・スキャマンダーが繰り広げる大冒険を描く。
主人公ニュートを「博士と彼女のセオリー」のオスカー俳優エディ・レッドメインが演じ、第89回アカデミー賞では衣装デザイン賞を獲得。日本では73.4億円という特大ヒットを記録し、改めて「ハリポタ」人気を見せつけた。
●11位:「カメラを止めるな!」(2017年)
とある自主映画のクルーが山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、クルーの面々は次々とゾンビ化していき……。
スカッと爽快なくらい驚きたい。映画を観る純粋な喜びを味わいたい。そんなときにおすすめだ。
映画専門学校「ENBUゼミナール」で製作された“超小規模作品”ながら、公開されるや口コミが広がり社会現象化。最終的には興行収入31億円超(1000万円いけば大成功とされたなかでこの結果!)を叩き出した“奇跡の映画”だ。
前半と後半で大きく“色”が異なる構成や、映画好きを唸らせる緻密な脚本、あっと驚かされるどんでん返し的な仕掛け、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざまな挑戦が満載。「1度観たら、必ず2度観たくなる」とも評された作品の力がずば抜けている。
●10位:「アベンジャーズ エンドゲーム」(2019年)
前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」で、宇宙最強の敵サノスに立ち向かうも、ヒーローたちを含めた全人類の半分を一瞬で消し去られてしまうという敗北を喫したアベンジャーズ。残されたメンバーたちで再結集し、サノスを倒して世界や仲間を救うため、史上最大の戦いに挑む。
とにかくすごいスケールの、圧倒的な映画が観たい。すさまじくアツい展開を目撃し、絶叫したい。そんなときにおすすめだ。
世界中の映画ファンを死ぬほど熱狂させている「アベンジャーズ」シリーズの第4弾。世界興行収入歴代1位の記録を樹立した“歴史的一作”であり、公開年はほぼこの作品の話題で持ちきりだった。
鑑賞時に押し寄せるのは、鼻血が出そうなほどの映画的興奮と感動の大波。11年続いたシリーズの“ひとまずの完結編”であり、あるキャラクターたちへのお別れを告げる時間もきちんと用意されている。
●9位:「万引き家族」(2018年)
東京の下町に建つ古い平屋に、ある家族が住んでいた。彼らは生活費を万引きで稼ぐ“底辺一家”だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、父・治が近所の団地の廊下で、幼い女の子を発見し、自分たちの娘として育てることになるが……。
何が正しくて、何が悪いことなのか? どこか重たい物語だけれど、考えさせられて、価値観が変わって、そしてじんわりとした感動が胸に残る。そんな体験がしたいときにおすすめだ。母役の安藤サクラによる熱演が白眉で、「芝居はこんなことまで表現できるのか」などと話題になった。
世界的に高く評価されるヒューマンドラマの名手・是枝裕和が監督し、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描く。第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞。91回アカデミー賞では、外国語映画賞ノミネート(日本映画では10年ぶりとなる)を果たすなど、超がつくほどの“世界的評価”を獲得した。
●8位:「トップガン マーヴェリック」(2022年)
●7位:「グリーンブック」(2018年)
第91回アカデミーで、大方の予想を覆し、作品賞に輝いたヒューマンドラマ。人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手、正反対の2人が旅を続ける姿を描く。
気持ちよく笑えて、温かい涙を流せる映画を観たい。人生の大切な一本に出合いたい。そんなときにおすすめだ(ウイスキーなどを飲みつつ、ヘッドフォンで音を楽しみながら観るのが良い)。
驚くべきは、これが実話を基にしているという点。「メリーに首ったけ」のピーター・ファレリー監督による軽妙な演出や、正反対の2人を演じたビゴ・モーテンセン&マハーシャラ・アリの心地よいセリフ回しなど、いわゆる“ずっと観ていられる”系の映画である。
●6位:「パラサイト 半地下の家族」(2019年)
ある貧しい家族が、裕福な家族に“寄生”し、思いもよらぬ事件を引き起こす姿を描く。第92回アカデミー賞では作品賞に輝いており、外国語映画としては史上初の快挙に、世界中が驚きと称賛の声を送った。
笑っていいのかゾッとすればいいのか、正体不明の感情を味わいたい。どんどんヤバさを増していく展開に“体の芯から驚愕”したい。とにかくクオリティの高い映画を観たい。そんなときにおすすめだ。
キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れる。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。
「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」などのポン・ジュノ監督によるキレッキレの演出と物語展開が、とてつもない。主演ソン・ガンホの名状しがたいオーラもすごいが、そのほかの登場人物もひとり残らず魅力的だから本当に観ていて楽しい。
●5位:「グレイテスト・ショーマン」(2017年)
「地上でもっとも偉大なショーマン」と呼ばれた19世紀アメリカの実在の興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル。苦境のなかにも希望を見出す力強い楽曲、魂の歌声、強烈なカタルシスをともなう物語などが涙腺を刺激するため、「同年公開作の中でもNo.1」と推す人も多い超人気作。
とにかく感動したい。熱い涙を流したい。明日への活力がほしい。そんなときにおすすめだ。
貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢チャリティと結婚した“P・T・バーナム”ことフィニアス。妻子を幸せにするため努力と挑戦を重ねるフィニアスはやがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を集めた誰も見たことがないショーを作り上げ、大きな成功をつかむ。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていた。
●4位:「ラ・ラ・ランド」(2016年)
オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。
そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく。
気分が高揚し、幸福感が胸いっぱいに広がるミュージカルシーンが最大の見どころ。それだけではなく、ミアとセバスチャンの恋と、“普通のハッピーエンド”とはいかない意外かつ感動的な結末が、世界中の観客の涙を誘った。
普通じゃないラブストーリーを観たい。幸福感に全身を浸したい。そんなときにおすすめだ。第89回アカデミー賞では、史上最多となる14ノミネートされ、デイミアン・チャゼル監督の監督賞(史上最年少)など6部門で受賞を果たした。
●3位:「ジョーカー」(2019年)
「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、大都会で大道芸人として生きるアーサー。しかし、あまりにも滑稽な彼に対し、世間は冷たかった。コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたはずのひとりの男は、やがて社会にすり潰され、狂気あふれる悪へと変貌していく。
「バットマン」におけるカリスマ的悪役として広く知られるジョーカー、その誕生秘話を映画化。主演ホアキン・フェニックスによる化け物じみた怪演などが規格外の評価を得て、第79回ベネチア国際映画祭ではアメコミ映画作品としては史上初めて金獅子賞(最高賞)を受賞し、大きな話題となった。
身震いするほど強烈な物語を摂取したい。心の底から感嘆するような芝居を観たい。そんなときにおすすめだ。
●2位:「君の名は。」(2016年)
1000年ぶりという彗星の接近が1カ月後に迫ったある日、山深い田舎町に暮らす女子高生の宮水三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。日頃から田舎の小さな町に窮屈し、都会に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で都会を満喫する。
一方、東京で暮らす男子高校生の立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている夢を見ていた。心と身体が入れ替わる現象が続き、互いの存在を知った瀧と三葉だったが、やがて彼らは意外な真実を知ることになる。
胸がきゅっとなるような感動を味わいたい。感情が解放され涙があふれるような体験がしたい。そんなときにおすすめだ。
興行収入250億円を超える歴史的な大ヒットを記録し、社会現象を巻き起こした新海誠監督による傑作アニメーション。楽曲と疾走感のあるカタルシスあふれる演出や、繊細で美麗な風景描写が特徴。本作以後、「君の名は。」を彷彿させるアニメ映画が多数出現した。
●1位:「ボヘミアン・ラプソディ」(2018年)
世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ。“生涯ベスト映画”に推す声も少なくない、あなたの人生に殴り込みをかけるような感動作だ。
“映画史に残るラスト21分”と激賞されたクライマックスシーンや、観る者の魂を揺さぶるラミ・マレック(マーキュリー役)の演技が最大の見どころ。経験したことのない感動を味わいたい。この先の数十年、記憶に残り続けるような映画を観たい。そんなときにおすすめだ。
公開前の評論家筋の評判はあまり高くなかったが、封切られるや世界中で観客の熱狂を呼ぶ。日本では2018年公開作でトップとなる興行収入130億円を突破、第91回アカデミー賞でも4部門を受賞した。ちなみにマーキュリー役のラミ・マレックと、マーキュリーの恋人役のルーシー・ボーイントンは、現実でも恋人同士である。
執筆者紹介
尾崎秋彦 (おざき・あきひこ)
映画.com編集部。1989年生まれ、神奈川県出身。「映画の仕事と、書く仕事がしたい」と思い、両方できる映画.comへ2014年に入社。読者の疑問に答えるインタビューや、ネットで話題になった出来事を深掘りする記事などを書いています。
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文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
文豪・田山花袋が明治40年に発表した代表作で、日本の私小説の出発点とも言われる「蒲団」を原案に描いた人間ドラマ。物語の舞台を明治から現代の令和に、主人公を小説家から脚本家に置き換えて映画化した。 仕事への情熱を失い、妻のまどかとの関係も冷え切っていた脚本家の竹中時雄は、彼の作品のファンで脚本家を目指しているという若い女性・横山芳美に弟子入りを懇願され、彼女と師弟関係を結ぶ。一緒に仕事をするうちに芳美に物書きとしてのセンスを認め、同時に彼女に対して恋愛感情を抱くようになる時雄。芳美とともにいることで自身も納得する文章が書けるようになり、公私ともに充実していくが、芳美の恋人が上京してくるという話を聞き、嫉妬心と焦燥感に駆られる。 監督は「テイクオーバーゾーン」の山嵜晋平、脚本は「戦争と一人の女」「花腐し」などで共同脚本を手がけた中野太。主人公の時雄役を斉藤陽一郎が務め、芳子役は「ベイビーわるきゅーれ」の秋谷百音、まどか役は片岡礼子がそれぞれ演じた。