シン・ゴジラ

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劇場公開日:

シン・ゴジラ

解説

「ゴジラ FINAL WARS」(2004)以来12年ぶりに東宝が製作したオリジナルの「ゴジラ」映画。総監督・脚本は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の庵野秀明が務め、「のぼうの城」「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の樋口真嗣が監督、同じく「のぼうの城」「進撃の巨人」などで特撮監督を務めた尾上克郎が准監督。14年のハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」に登場したゴジラを上回る、体長118.5メートルという史上最大のゴジラをフルCGでスクリーンに描き出し、リピーターが続出するなど社会現象とも呼べる大ヒットを記録。興行収入は81.5億円に上り、第40回日本アカデミー賞では作品賞、監督賞ほか7部門で最優秀賞を受賞した。ある時、東京湾アクアトンネルで崩落事故が発生。首相官邸で開かれた緊急会議では、地震や海底火山の噴火など事故原因をめぐって議論が紛糾する。そんな中、内閣官房副長官の矢口蘭堂は、海底に正体不明の巨大生物が生息し、それが事故の原因ではないかと推測するが……。矢口役の長谷川博己、内閣総理大臣補佐官・赤坂秀樹役の竹野内豊、米国大統領特使カヨコ・アン・パタースン役の石原さとみをメインに総勢328人のキャストが出演し、狂言師の野村萬斎がゴジラのモーションキャプチャーアクターとして参加した。

2016年製作/119分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2016年7月29日

スタッフ・キャスト

総監督
監督
樋口真嗣
准監督
尾上克郎
脚本
庵野秀明
特技監督
樋口真嗣
特技統括
尾上克郎
製作
市川南
エグゼクティブプロデューサー
山内章弘
プロデューサー
佐藤善宏
澁澤匡哉
和田倉和利
プロダクション統括
佐藤毅
ラインプロデューサー
森徹
森賢正
撮影
山田康介
照明
川邉隆之
美術
林田裕至
佐久嶋依里
美術デザイン
稲付正人
装飾
坂本朗
高橋俊秋
録音
中村淳
整音
山田陽
音響効果
野口透
編集
佐藤敦紀
音楽
鷺巣詩郎
伊福部昭
VFXスーパーバイザー
佐藤敦紀
VFXプロデューサー
大屋哲男
扮装統括
柘植伊佐夫
スタイリスト
前田勇弥
ヘアメイク
須田理恵
ゴジライメージデザイン
前田真宏
ゴジラキャラクターデザイン
竹谷隆之
ゴジラアニメーションスーパーバイザー
佐藤篤司
特殊造形プロデューサー
西村喜廣
カラーグレーダー
齋藤精二
音楽プロデューサー
北原京子
スクリプター
田口良子
河島順子
キャスティングプロデューサー
杉野剛
南明日香
総監督助手
轟木一騎
助監督
足立公良
自衛隊担当
岩谷浩
製作担当
片平大輔
(B班)撮影
鈴木啓造
桜井景一
(B班)照明
小笠原篤志
(B班)美術
三池敏夫
(B班)操演
関山和昭
(B班)スクリプター
増子さおり
(B班)助監督
中山権正
(C班)監督
石田雄介
(C班)助監督
市原直
(D班)撮影
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
(D班)録音
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
(D班)監督
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
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受賞歴

第40回 日本アカデミー賞(2017年)

受賞

優秀作品賞  
優秀監督賞 庵野秀明 樋口真嗣

ノミネート

優秀主演男優賞 長谷川博己
優秀助演女優賞 石原さとみ
優秀助演女優賞 市川実日子
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映画評論

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映画レビュー

5.0日本人の精神性を見事に活写

2017年11月27日
PCから投稿

知的

高密度の情報量と、311後の日本社会への目配せも見事だが、個人的な本作の最大の注目点は、日本人の長所と短所が表裏一体である点を的確に捉えたところだ。

前半、一人の人間の避難遅れを発見したためにゴジラへの攻撃を決定できず、ズルズルと被害が拡大してしまう点は、普段から問題だと叫ばれる、大事なところで決められない日本人のメンタリティの弱点だ。だが、危機が拡大するにつれ、残った人間たちは何も言わずとも黙々と己の仕事をこなし続け、気がついたら一丸となっている。日本人は何も変わっていないが、未曾有の危機を前に突然目を覚ましたかのように結束し、高パフォーマンスを発揮し始める。
危機にも自分の仕事に没頭する様はサラリーマン根性のようでもあるが、最終的にゴジラを倒すのは、特別な平気ではなくその愚直な奉仕精神だった。
日本人以外には説明のしづらい魅力だが、ここまで的確に日本人の不思議な精神性を描いた作品は少ない。非常に貴重な傑作となった。

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共感した! 46件)
杉本穂高

4.5個人の感想を超える圧倒的な密度の塊。

2016年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

『シン・ゴジラ』のスタッフルームには、庵野総監督からの参考作品として『日本のいちばん長い日』『激動の昭和史 沖縄決戦』『ブルークリスマス』と3本の岡本喜八作品と、シドニー・ルメット監督『未知への飛行』のDVDが置いてあったらしい。

『シン・ゴジラ』における引用については喜八作品のスタイルの踏襲や『未知への飛行』の政治会話劇に留まらず、正直追い切れないくらいの要素があるわけだが、引用をただのオマージュでなく、ちゃんと表現の手段にしていて、作品単体として輝くように作られているのはタランティーノにも似ているかも知れない。

また現実の世界の綿密な取材などディテールが濃密な一方で、「在来線爆弾」のような面白い跳ねたアイデアがフィクションとしての強度を確保する。

目に見える圧倒的な情報量以上の氷山の本体の存在が感じられる本作は、娯楽映画の水準を押し上げるみごとな仕事ではないだろうか。

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共感した! 25件)
村山章

4.5異質なれども面白き

2024年3月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

怖い

興奮

この作品はゴジラ映画としてはかなり異質だと思う。これまでのような人間ドラマをほぼ全て排除し、政府や自衛隊のリアルな描写に力を注ぎ(ちょこちょこ政治·社会的なネタ【いくつも形式的な会議をしないと動けないことが多すぎ!など】を挟みつつ)、「現実の日本にゴジラが出たらどうするか?」を見せることに特化している。そのため新鮮な印象を持ったし、その辺もとても楽しめた。
また総監督庵野秀明さんの影響かオタクが作ったゴジラ感が強い。エヴァの代表的なbgmが4回ほど使われていたり、エヴァにありそうな構図のカットがあったり、セリフ回しやテロップの使い方などからもそれっぽい感じはする。往年のゴジラファンやアニメ好きでない人などがその辺を不満に思うのは理解できる。その辺がそこまで気にならなければむちゃくちゃ面白く思える作品だし、私はとても面白く思えた。
恐怖の象徴としての描写は素晴らしい。個人的にそこだけはゴジラ-1.0をも超えていると思う。自衛隊の攻撃を寄せ付けずただ進むだけで全てを破壊していくさまは恐ろしい。bgm やビジュアルのグロさキモさがさらに恐怖をかきたて、もはや絶望の化身かと思うくらいの恐怖のかたまりだった。
ビジュアルに関してカッコ悪いし嫌いではあるのだが、岡田斗司夫さんの解説を見たことで「そういうことなら確かにこのビジュアルであってるよね」と納得できたので問題なし。
あと、自衛隊がとにかくカッコよかった。いつもならあっという間にボコられる自衛隊が、今回は丁寧に描写されていたこともあって、強くカッコよく見えた。
批判点としては、この作品は映画館で見るものではないということ。映画館で見た時、私は音があまりにも大きすぎて軽く音酔いしてしまい、途中で一時退出してしまった。音を調整できるTVで見る方がおすすめだ。

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すんさん

2.0何を?

2024年3月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

何を楽しめる映画なのか、よく分からなかった。みんな弾丸のように早口でしゃべりまくり、映画というより舞台のセリフのようで、いろいろなキャラクターが出てくるけれど、どの人物にも共感が出来ないし、感情移入できなかった。ゴジラも海から上がったところは、少しギョッとして迫力を感じたけれど、その後は生物らしくなく、どことなく機械仕掛けのロボットのように感じて、残念だった。日本人の俳優ってこんなにわざとらしい演技しかできないの?と感じてしまった点も残念でした。様々なキャラをたくさん盛り込み過ぎて、そんなプチキャラいらない、と思う役柄がいっぱいあった。最新のゴジラ1.0を見る前に、以前のゴジラ映画を見ておこうと思って見たのだけれど、シンゴジラがイマイチだったので、比較してどう良くなったか確かめてみたい気もするかな。

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Camme
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