映画ドラえもん のび太と銀河超特急

劇場公開日:

解説

宇宙旅行に出かけたのび太やドラえもんたち仲間と、銀河系侵略を企む知的生命体との戦いを描いたファンタジー・アニメーション。監督は「ドラえもん のび太の創世日記」の芝山努。原作・脚本は96年に惜しくも亡くなった藤子・F・不二雄の劇場用オリジナル長篇。シリーズ通算第18作にあたる。

1996年製作/97分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:1996年3月2日

あらすじ

ある日、ドラえもんは22世紀で人気の、宇宙空間を走るミステリー列車のチケットを購入して、のび太と一緒に行き先の分からない宇宙旅行へ出発した。途中からジャイアン、スネ夫、しずかも加わって、旅はますます楽しいのものになっていく。列車の行く先は、ハテハテ星群にある宇宙最大のテーマ・パーク“ドリーマーズ・ランド”だった。この星群は小惑星ひとつひとつが巨大な遊園地に改造されており、のび太とドラえもんは“西部の星”で22世紀の少年・アストンたちにバカにされながらも活躍を見せた。一方、ジャイアンとスネ夫は“忍者の星”でちょっとだけ忍術を使えるようになり、それぞれ楽しい一時を過ごしていた。だがそのころ、ハテハテ星群乗っ取りを狙う侵略者・ヤドリの魔手がひそかに伸びていた。天帝と呼ばれるリーダーに率いられたヤドリは、別の生物に乗り移ってはその体を自由に操って、いろんな星を侵略する知的生命体だった。ヤドリはハテハテ星群の従業員やアストン、スネ夫にまで乗り移って侵略を開始する。危ないところを銀河超特急で逃げ出したのび太たちだったが、アストンに乗り移ったヤドリたちに見つかって、攻撃を受けた。とある星に落ちたのび太たちは、しずかの発見したヤドリの弱点である“真空ソープ”を武器に戦いを挑む。激しい戦いの末、天帝を倒してハテハテ星群や銀河超特急の乗客を救ったのび太たちは、無事に地球へと戻っていった。

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(C)藤子・小学館・テレビ朝日 1996

映画レビュー

4.5藤子・F・不二雄先生の集大成。

2025年2月19日
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鑑賞方法:映画館
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TAKE

4.0ねぇみんな、やっと面白くなってきたじゃない!

2025年2月4日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

怖い

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HIRO

5.0「ドラえも〜ん!」に安心する。

2025年1月25日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

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3.0超特急とガンマンのび太

2024年10月30日
iPhoneアプリから投稿

『銀河鉄道999』に対する思慕を惜しむことなく開陳した一作。

序盤の盛り上げに関してはシリーズ随一の出来かもしれない。真夜中、裏山に鳴り響く汽笛の音。空から降りてくる巨大な機関車。狭いはずの車内に広々とした個室があり、ロビーのような車両では360度のパノラマプラネタリウムが堪能できる。学校の時間になったらどこでもドアを使って一時的に地球へ戻ればいい。

子供が考える現実的要請(学校行かなきゃ、門限までに帰らなきゃ)に対して一つ一つエクスキューズを立てていくことで観客の没入感を最高潮に高めてくれるのがドラえもん映画のいいところだが、本作はその中でも屈指で描写が丁寧だ。特に、次元ワープ中は車窓の景色が一定になってしまうので代わりにパノラマ映像を流しているという設定は見事としか言いようがない。

また物語の舞台がドリーマーズランドに移行してからはガンマンとしてののび太の才覚がこれでもかというほど見せつけられる。5本の空き缶を5つの弾丸でどれだけ撃ち抜けるかという試練の際には、1つの空き缶めがけて一挙に5つの穴を穿つという離れ業を披露した。

しかしそれ以降は徐々に物語のテンポが悪くなっていく。そもそも銀河超特急という高速のマシンからドリーマーズランドという不動の遊園地に舞台が移ってしまった時点で視覚的にも失速の感は否めない。

やがてヤドリという小さな寄生生物がドラえもん一行に忍び寄っていることが判明し、作品のテンションがゾンビ映画チックになっていく。本編中ではスネ夫がヤドリに寄生され、一時的にドラえもん一行の敵となる。『ふしぎ風使い』でもそうだったけどこういうときのスネ夫の扱いの酷さよ…

ヤドリの親玉は遊園地から奪った巨大ロボットに寄生し、ドラえもん一行に襲いかかる。しかし最後はのび太が持ち前の早撃ちで親玉を射抜き、事態は収束を迎える。

銀河超特急の高揚感といいのび太の有能さといい部分的には素晴らしい映画ではあるのだが、全体として見通すとそこまでパッとしない凡作だった。やっぱ徹頭徹尾機関車を降りない物語構成にすべきだったよな…

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