男はつらいよ 寅次郎相合い傘

劇場公開日:

解説

“男はつらいよ”シリーズ15作目。旅から旅へ渡り歩く香具師の寅さんと故郷・柴又の人々との心のふれあいを描いた喜劇で、今回は11作目「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」に次いで浅丘ルリ子がシリーズ二度目のゲスト出演。脚本は「男はつらいよ 寅次郎子守唄」の朝間義隆、監督は脚本も執筆している同作の山田洋次、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。

1975年製作/91分/日本
原題または英題:Tora-san's Rise and Fall
配給:松竹
劇場公開日:1975年8月2日

ストーリー

相変らずのテキヤ稼業で全国を旅して廻る車寅次郎ことフーテンの寅は、東北のとある田舎町で、変な男と出会った。男は兵頭謙次郎と名乗り、親の七光りもあって一流会社の“おかざり重役”で、冷たい家庭と平々凡々な生活にあき蒸発したのだった。事情を聞いた寅は、柴又の妹・さくらのところへ電話して、兵頭の家族との連絡をとるなどして一生懸命。翌日から兵頭は寅と一緒に旅をして廻った。そんなある日、函館の屋台のラーメン屋で、寅は二年ぶりにリリーと再会した。リリーは鮨屋の亭主と離婚し、もとの歌手に戻って、全国のキャバレーを廻っていたのだ。その夜再会を祝って、寅とリリー、そして兵頭の三人はドンチャン騒ぎとなった。そして、三人一つの部屋に雑魚寝と相なった。ところが、冷え性だと言ってリリーが、寅の寝ている蒲団にもぐり込むが、寅はそれを断ったために、リリーは仕方なく今度は兵頭の蒲団の中にもぐり込んだ。驚ろいた兵頭は、おかげでこの夜は一睡もできなかった。翌日から三人の、金は無くわびしいながらも楽しい旅が始った。駅のベンチで寝たり、野宿をしたり、兵頭は味わったことのない生活に、徐々に人間らしさを取り戻して来た。三人が小樽に来た時、兵頭がこの町に初恋の人がいることを告白。彼女は、夫に先立たれひっそりと喫茶店を経営していたのだったが、兵頭は彼女に会ったものの、現在の心境を語ることはできなかった。そんな兵頭を寅が、女一人幸せにできないのか、と責めた事から、リリーが怒りだし、三人はバラバラになり、そこで三人の旅は終ってしまった……。数日後、寅は久しぶりに柴又に帰って来たものの、リリーと兵頭との別れが気になり何となく憂うつだった。そんな時、突然、リリーが訪ねて来たので、寅は俄然元気になった。それからというものリリーと寅は夫婦きどりの仲の良さで、とらやの人々はおろか、御前様、町の人々までが二人は夫婦になるのにふさわしいと思うようになった。ある日、さくらたちがリリーに寅との結婚を聞いたところ、リリーは承諾した。ところがその事を寅に伝えると、「冗談だろう」と相手にしない。隣りでそれを聞いていたりリーは、「そうよ、冗談よ」と寂しそうにとらやを出て行くのだった。「すぐ追って行きなさい」と言うさくらに、寅は「リリーは賢くて強い女よ、結婚しても俺とじゃうまくいかないさ」と言うだけだった……。すでに夏も終りに近づいた頃、とらやでは、訪ねて来た兵頭を相手に寅の噂に花を咲かせていた。寅とリリーの仲をそっとしておいてやったなら、二人の友情と恋は長くつづいたのかもしれないのに、と……。

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映画レビュー

1.5『お前も可愛げの無い女だね』懐かしい台詞。

2024年11月2日
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鑑賞方法:VOD
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When I am 75♥️

4.0リリーは、プロポーズしてくれるのを待っている

2024年8月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

冒頭の海賊の話は、寅さんが映画館で寝ている時にみた夢。

北海道で再会したリリー(浅丘ルリ子)と楽しく過ごす寅さん。しかし、言いたいことをハッキリ言う男勝りなリリーに、思わず言い返して傷つけてしまう大人げない寅さん。
氣心が知れているリリーには本音でぶつかっていくところがある。

二人が本当に仲のいい証拠として、喧嘩別れしても明るく賢いリリーが再び寅さんに会いに来ては、すぐ仲直りしラヴラヴモードになる。しかし寅さんは、いつも一線を越えない。
エロくないところが彼の魅力でもある。

寅さんは相手の幸せを願う良い人だが、自分が幸せにしてやる自信がないため、自分と結婚したいと望む女性が目の前にいても、はぐらかして逃げてしまう。
終盤の雷雨はリリーの心の涙のようであったし、リリーの氣持ちを考えると観ているこっちまで泣けてくる。

ラストは、寅さんの明るく元気な姿で終わる...きっとリリーもケロッとしているのだろう、二人は似た者同士なのだから。

演出もストレートで、内容に没頭出来るカメラワークや脚本の良さは流石である。

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Don-chan

4.5【”リリーさんが、お兄ちゃんのお嫁さんになってくれたらどんなに素敵だろうな・・。”今作は、俺のメロンがない!と駄々を捏ねる寅さんにリリーが一喝がするシーンなど名シーンテンコ盛りの逸品である。】

2024年5月27日
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鑑賞方法:TV地上波、VOD

泣ける

知的

幸せ

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NOBU

5.0最高傑作の呼び声は確かです

2023年10月23日
PCから投稿

これは寅さんの中でも特に印象深く、頭一つ抜けているように感じたら、確かに人気投票で常に一番を争う傑作だそうです。

お決まりのフラれ方が少し変化球で、哀愁も抜群です。

寅とリリー先輩のコントラストが素晴らしい。
浅岡先輩の力量と、その長所を最大限に引き出した演出の力でしょう。

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越後屋

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