男はつらいよ 奮闘篇

劇場公開日:

解説

「男はつらいよ」シリーズ第七作目。脚本は朝間義隆と、監督の山田洋次。撮影は前作「男はつらいよ 純情篇」の高羽哲夫がそれぞれ担当。

1971年製作/92分/日本
原題:Tora-san The good Samaritan
配給:松竹

ストーリー

春三月。残雪の越後を旅する車寅次郎は、集団就職のために別れを惜しむ少年とその家族を見て故郷を想い出してしまった。一方、柴又には、寅の生みの親菊が三十年振りで「とら屋」を訪れた。しばらくして菊は帰ったが、そこに寅が帰って来た。そして、さくらと一緒に菊を訪ね、再会した嬉びも束の間、寅の結婚話が元で喧嘩になってしまった。菊は、そんな寅に終始気を使うさくらに感謝しつつ京都へ帰った。寅もこのことが原因でまた柴又を去った。その旅で、寅は、津軽から紡績工場へ出かせぎに来ている、頭は弱いが純真で可愛い少女花子と知りあった。彼女は工場になじめず、故郷に帰りたいと寅に相談した。寅はなけなしの金をはたき、柴又を訪ねるよう住所を教えた。数日後、柴又に戻った寅は、津軽に帰らずおいちゃんの店で働いている花子を見てびっくりした。ある日、突然花子が寅さんのお嫁になりたいと言う。その気になった寅は、早速さくらに相談した。さくらは、おにいちゃんが幸せになれるならと賛成したが、おいちゃん、おばちゃんは、生れてくる子供のことを考えて猛反対である。そんな時、花子の身許引受人と名乗る福田先生が、突然紡績工場から行方不明になった花子を引き取りに来た。寅の不在中、花子は福田先生と共に津軽へ帰っていった。それから数日後、失意の寅は置手紙を残して柴又から消えた。さくらは、直感で津軽にとんだ。さくらの勘は当り、バスの中で偶然に寅と出会った。二人の目には涙が浮んでいた。窓の外には、まだうっすらと雪を残す津軽山脈の向こうに真赤な夕陽が沈もうとしていた。

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映画レビュー

5.0寅さんが結婚する!?

2022年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

マドンナは榊原るみ

寅さんは旅先で花子という少女と出会う。
彼女は障害を抱えていたが純真で素直な子だった。

やがて花子は柴又のとらやを訪ねていく。
そして帰ってきた寅さんと再会する。

寅さんはやがて彼女と結婚しようと考える。
しかし田舎から学校の先生が彼女の元に訪ねてくる・・・

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ちゃあるず

3.5多分、第三作

2021年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

母親(ミヤコ蝶々)や午前様のお嬢さん(光本幸子)が再登場し、第三作目のような雰囲気。
今回は障害を持つ少女(榊原るみ)と旅先で知り合い、柴又へ。
現代では難しい話だが、当時の日本人はこれを受け入れていた。

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いやよセブン

3.0ちょっと中弛みかな

2021年2月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

青森から出てきた田舎娘が都会で挫折。
しかも少し頭が弱いという設定の榊原るみさん。
帰ってきたウルトラマンの人やん!
映画の展開的にはちょっと物足りなかった。

この当時、まだまだ田舎の貧困と都会の発展で光と影が鮮明に浮き彫りになっている時代背景がよく分かる。
田舎の子たちは口減らしや稼ぎのあてとして中卒で都会へ出て行かされる。
集団就職のブームに乗らされ、地元にいたくても、勉強をしたくても、そんな思いは叶わない。
高度成長期とは言え、まだまだ日本は発展途上だったと気付かされる。

人情映画の寅さんだからこそ、庶民の鏡となるこの映画。
ただおもしろい!と片付けるには全然足りないと思う。

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零式五二型

4.07作中、一番の秀作

2020年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

本作は、シリーズ7作目だが、一番の秀作と評価します。笑って、泣けて、ラストもスッキリです。榊原ルミが、すごく可愛いです。もちろん倍賞千恵子も美しく、惚れてしまいそうないい女、いや、この表現は、不適切ですね、素晴らしい女性を演じています。各地(青森含む)のリアルな方言を駆使した、寂寥感漂う田舎の描き方は、山田監督ならでわです。

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