男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎

劇場公開日:

解説

晩秋の吉備路を舞台に寅次郎と結婚に失敗した寺の娘とのふれあいとすれちがいを描く。脚本は「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」の山田洋次と朝間義隆の共同執筆。監督も同作の山田洋次、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。

1983年製作/95分/日本
原題:Tora-san Goes Religious
配給:松竹

ストーリー

車寅次郎がふらりとやってきたのは義弟の博の生家がある備中高梁。今年は博の亡父の三回忌にあたり、その墓参りを思いついて訪れたのである。そこで寺の和尚と娘の朋子に出会った寅次郎はお茶に呼ばれ、すすめられるままに酒へと座は盛り上がりすっかり和尚と意気投合。朋子の弟・一道は仏教大学に在籍しているものの写真家になりたいといって父と対立していた。翌日、帰ろうとした寅次郎は朋子が出戻りだということを知る。そこに法事の迎えがやって来て、二日酔の和尚に代って買って出た寅次郎は、名調子の弁舌がすっかり檀家の人たちに気に入られてしまい、寺に居つくハメになった。数日後、博、さくら、満男の親子三人が三回忌の法事で寺にやってきた。そして、介添の僧の姿をした寅次郎を見て度胆を抜かれる。ある日、大学をやめて東京の写真スタジオで働くという一道を和尚は勘当同然に追い出した。一道には病弱な父を支えて酒屋を切り盛りしているひろみという恋人がいた。ある夜、和尚と朋子の「寅を養子に貰うか」という会話を耳にした寅次郎は、翌朝、書きおきを残して東京に発った。とらやに戻った寅次郎は、一同に余生を仏につかえることを告げ、帝釈天での押しかけ修業が始まった。ある日、とらやに一道とひろみが訪ねてきた。お店の休みを利用して上京してきたひろみを泊めてほしいとのことだった。結局、二人共二階の寅次郎の部屋に泊まり、数日後、朋子がそのお礼に訪ねてきた。寅次郎は嬉しいのだが、そわそわしてゆっくり話そうともしない。そうしているうちに朋子の帰る時間がやってきた。朋子は見送りに来た寅次郎にそれとなく好意を伝えるが、寅次郎は冗談としてうけとりはぐらかす。朋子は悲しげに去っていた。そして寅次郎は、又、旅に出るのであった。

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映画レビュー

4.0杉田かおるのスクール水着写真

2022年6月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

悲しい

男はつらいよ 32作目 1983年公開。
備中高梁。気が向くままに博の御尊父(志村喬)の墓前にお参りする寅次郎。2代目おいちゃんの松村達雄がお寺の住職。出戻りの娘役が竹下景子でマドンナ。その弟が写真家志望の中井貴一。その恋人が杉田かおる。二日酔いの住職に代わって檀家の92歳のお婆ちゃんの七回忌の法要を買って出る。さぁ、はじまりました。お経の後の法話はお馴染みの干支占いに人相占い。
とかく子の干支の方は終わり晩年が色情的関係において良くない。
陰堂に陰りがある奥さんは旦那の浮気で泣かされている相。
親戚一同大笑いの楽しい法事。
志村喬の三回忌で博、さくら、満男は備中高梁へ。御前様がなにやら意味深な冗談を。博は四人兄妹の三男で末っ子。岡山の漆喰壁の広いお屋敷を巡って兄妹喧嘩の一幕も。さて、次の日の法要では松村達雄のお供で袈裟姿の寅に気づく満男。あのお坊さん寅おじさんだよ。お坊さんになるにはなんか国家資格みたいなものが必要なんでしょうか?
おばちゃんがいいます。
「そんなに偉いお坊さんが30年も修行にかかったなら、頭の悪い寅ちゃんは50年も100年もかかっちゃうよ。」
「それじゃ、あの人がババアになっちまうよ。」
こんどばかりはうまくいきそうな感じがしたのにね。もうひと押しが足りないというか・・・・自分からね。いつものやつ。無言でうつむくさくら。
冒頭の寝落ちネタでは寅さんがタコ社長の世話で結婚することになる夢だが、夢のなかの寅さんはなぜかレオナルド熊だった。最後の場面は瀬戸内海の島の桟橋で子連れのレオナルド熊とあき竹城の場面で終わり。

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カールⅢ世

4.0人情物語in岡山

2022年5月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

絶頂期の竹下景子の美しさはハンパ有りません。
とても良かったです。

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tuna

4.0坊さんが似合う寅さん

2022年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

博の父親の墓参りに行った寅さん、お寺の住職(松村達雄)と意気投合、翌朝、二日酔いの住職の代わりに坊さんとして法事を務める。
理由は出戻りの娘さん(竹下景子)に惚れてしまったから。
シリーズの中で、一番好きなマドンナが竹下景子なので、お気に入りの作品。
初見が国際線の飛行機の中だった記憶がある。

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いやよセブン

4.0vol.32 文句なしの面白さ ・今回はややリアルな夢。レオナルド...

2020年11月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

vol.32 文句なしの面白さ
・今回はややリアルな夢。レオナルド熊、いたなあ。主題歌にもいつもにないセリフあり。
・タコ社長の苦悩。哀愁。
・博の父の墓参り。寅、なんていい奴。何やってんだ2代目おいちゃん(笑)中井貴一に杉田おかると配役も良し。2人の恋、そしておいちゃんおばちゃんの恋のエピソード。
・寅、ひょんなことから坊主に。でたらめ説法で大人気(笑)まあ坊主なんてそんなもの。
そこに法要で訪れる博一家。またもや揉めてる博一族。そして法要。大爆笑。さくらの狼狽にまたも大爆笑。「あっ、兄さん」
・修行が足りぬ御前様。
・マドンナは竹下景子。今回は完全にうまくいっていたはず。なぜなんだ?寅さん!
・エンディングまたも持っていくのかあき竹城(笑)
細かい点まで笑いと感心を呼ぶ渾身の一作。シリーズ中でも見逃せない作品ではないでしょうか。

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はむひろみ
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