1969年公開作品
2度目の鑑賞
前回TSUTAYAレンタル
今回はU-NEXT
便利な世の中になったもんだよ
監督と脚本は『東京家族』『小さいおうち』『母と暮せば』『キネマの神様』『こんにちは、母さん』の山田洋次
脚本は他に『やればやれるぜ 全員集合!!』『大事件だよ 全員集合!!』『黒木太郎の愛と冒険』『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』『ニワトリはハダシだ』の森崎東
粗筋
父の浮気相手の芸者の間に生まれた寅次郎
父と喧嘩して14で家を出た寅は放浪の末にテキヤになった
20年ぶりに帰ってきた柴又で幼い頃に別れたきりの妹さくらと再会
寅の両親と兄はすでに亡くなりさくらは老舗の団子屋「とらや」を継いだ叔父叔母夫婦に育てられていた
そんなある日にさくらの見合い話が持ち上がる
相手はさくらの勤め先の下請けの社長の息子
ついていくはずの叔父が体調を崩し行けなくなり代わりに寅が同席したが高級ホテルに飲まれたのがテキヤの調子ではじけてしまい見合いをぶち壊してしまう
相手側に断られ見合いは破談となり元から乗り気じゃなかったさくらはまだ良いがそれを聞いた叔父叔母夫婦は大激怒
寅は叔父にコテンパンに殴られる
反省したのか翌朝置き手紙を置いて再び家を出てテキヤの旅の寅次郎
京都で御前様とそのお嬢さん坪内冬子とバッタリ再開した寅
御前様とは20年ぶりに柴又に帰った際に会ってはいるが冬子とは14の時に別れて以来の「デメキン」と呼び揶揄った幼馴染
柴又に帰ってきた坪内親子と一緒に着いてきた寅は流れでまた実家に戻ってきた
なんやかんやでさくらは隣の印刷工場で働く諏訪博とめでたく結婚する運びに
堅物の集まりのヤフコメ民が初見で観たらびっくりするだろう初期の寅次郎のヤクザぶり
コタツ記事を書くしか能がない馬鹿ライターなら「今の時代だったら炎上」と書くであろう醜態の数々
吉岡秀隆が出演し始めた頃にはだいぶ丸くはなってはいたが当時は違った
とはいえ馬鹿だけど根は優しい人情家
これが多くの国民にウケた
寅さん映画50本以上制作される超ロングヒット
元々TVの連ドラで最終回にハブに噛まれて亡くなる寅次郎
視聴者からの猛抗議で映画で続編
亡くなったことは無かったことに
特別出演の志村喬がとにかく良い
披露宴での挨拶は寅さんシリーズでもトップクラスの名場面
たっぷり持たせる「間」
そして訥々と喋り出す訳だがそれが涙を誘う
ハリウッドスターのスティーブン・セガールも絶賛する昭和を代表する名優の貫禄ぶり
69年だけに当然みんな若い
倍賞千恵子は可愛かったし前田吟なんて好青年だし
当時津坂匡章と名乗った秋野太作や博の同僚役のの石井愃一も当然若い
今回のマドンナは光本幸子
新旧の役者を浅く広く知っていることに関しては日本人の平均を超えていると自負があるが歴代のマドンナで彼女だけは知らなかった
それもそのはず本来彼女は舞台女優
当時新派のトップ女優
舞台専門となると自分は無知に近い
あと見合い相手に広川太一郎さん出てるのにセリフが全くないって悲しいな
勿体無い
「スープをズズって啜っちゃってアアタ図々しい人ねなんて言っちゃったりなんかしちゃったりして」とか言わせてほしかった
配役
20年ぶりに柴又に帰省したテキヤの車寅次郎に渥美清
寅次郎の腹違いの妹でオリエンタル電機で働いている車さくらに倍賞千恵子
老舗の団子屋「とらや」の6代目主人で寅次郎の叔父の車竜造に森川信
竜造の妻の車つねに三崎千恵子
タコ社長こと共栄印刷の社長の桂梅太郎に太宰久雄
共栄印刷で働く印刷工でのちにさくらと結婚する諏訪博に前田吟
題経寺の住職の「御前様」に笠智衆
御前様の娘で寅次郎の幼馴染の坪内冬子に光本幸子
題経寺の寺男の源吉に佐藤蛾次郎
博の父で北海大学農学部名誉教授の諏訪飈一郎に志村喬
博の母で颷一郎の妻の諏訪郁に津路清子
寅次郎の舎弟でテキヤをしていたが流れでとらやの従業員として働くことになった川又登に津坂匡章(現:秋野太作)
司会者に関敬六
オリエンタル電機の部長に近江俊輔
さくらの見合い相手の鎌倉道男に広川太一郎
オリエンタル電機の下請け会社の社長で道男の父に石島房太郎
道男の母に志賀真津子
川甚の仲居に村上記代
印刷工に石井愃一
印刷工に市山達巳
香具師1に北竜介
香具師2に川島照満
印刷工に水野皓作
参道の旦那に高木信夫
参道の旦那に大久保敏男
桂梅太郎の妻に水木涼子
とらやの店員に米本善子
結婚式の客に谷よしの
ご近所さんに後藤泰子
ご近所さんに秩父晴子
ご近所さんに大塚君代
ご近所さんに佐藤和子
大学教授に山内静夫
オリエンタル電機の社員に篠原靖夫
さくらと博の息子の満男に石川雅一