ポン・ジュノ監督が選ぶ「お気に入りの映画」35作品
2021年5月3日 12:00
第92回アカデミー賞で作品賞をはじめ4冠に輝いた「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督は、マーティン・スコセッシ監督やクエンティン・タランティーノ監督をはじめ、キム・ギヨン監督、今村昌平監督、木下惠介監督ら優れた映画監督たちの大ファンであることを公言している。このほど、米IndieWireが、ポン監督が過去に「お気に入りの映画」としてあげた35作品を紹介した。
ポン監督は、アジア人やアジア系アメリカ人に対するヘイトクライムの増加に伴い、#StopAsianHate運動が全国的な話題となった今年、フィルムメーカーたちに時代に合ったアートを作ることを呼びかけた。4月には、米ダッジ映画芸術大学のマスタークラスで「クリエイターやフィルムメーカーは、問題を扱うことでもっと大胆になれる」と言い、スパイク・リー監督の「ドゥ・ザ・ライト・シング」を取り上げた。1989年に製作された同作が、92年に起こったロサンゼルス暴動を予測する内容を扱っていたことから、「現代社会の水面下で沸騰していており、のちに爆発する可能性のある問題を、自分の洞察力を使って描くことがクリエイターやアーティストの果たすべき役割」と語っている。
また、2012年のSight and Sound誌の投票で、黒沢清監督のクライムドラマ「CURE」を映画監督としてのキャリアに「もっとも大きな影響を与えた作品のひとつ」としてあげ、「見ていると背筋が凍るような恐怖感がある」と感想を述べている。
選出された35作品は下記の通り。(順不同。カッコ内は製作年/監督)
「幸福なラザロ」(2018/アリーチェ・ロルバケル監督)
「パルプ・フィクション」(1994/クエンティン・タランティーノ監督)
「寝ても覚めても」(2018/濱口竜介監督)
「アギーレ 神の怒り」(1972/ベルナー・ヘルツォーク監督)
「大人は判ってくれない」(1959/フランソワ・トリュフォー監督)
「楢山節考」(1958/木下惠介監督)
「マルコヴィッチの穴」(1999/スパイク・ジョーンズ監督)
「悲情城市」(1989/ホウ・シャオシェン監督)
「CURE」(1997/黒沢清監督)
「ファニーとアレクサンデル」(1982/イングマール・ベルイマン監督)
「脱出」(1972/ジョン・ブアマン監督)
「ファーゴ」(1996/ジョエル・コーエン監督)
「大脱走」(1963/ジョン・スタージェス監督)
「下女」(1960/キム・ギヨン監督)
「赤い殺意」(1964/今村昌平監督)
「異魚島」(1977/キム・ギヨン監督)
「ライフ・イズ・スウィート」(1991/マイク・リー監督)
「歴史は女で作られる」(1956/マックス・オフュルス監督)
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015/ジョージ・ミラー監督)
「地球に落ちて来た男」(1976/ニコラス・ローグ監督)
「ヘレディタリー 継承」(2018/アリ・アスター監督)
「ナッシュビル」(1975/ロバート・アルトマン監督)
「サイコ」(1960/アルフレッド・ヒッチコック監督)
「レイジング・ブル」(1980/マーティン・スコセッシ監督)
「天才マックスの世界」(1998/ウェス・アンダーソン監督)
「セコンド」(1966/ジョン・フランケンハイマー監督)
「遊星からの物体X」(1982/ジョン・カーペンター監督)
「来るべき世界」(1936/ウィリアム・キャメロン・メンジース監督)
「黒い罠」(1958/オーソン・ウェルズ監督)
「アンカット・ダイヤモンド」(2019/ジョシュ・サフディ、ベニー・サフディ監督)
「復讐するは我にあり」(1979/今村昌平監督)
「恐怖の報酬」(1952/アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督)
「ウェンディ&ルーシー」(2008/ケリー・ライヒャルト監督)
「ゾディアック」(2007/デビッド・フィンチャー監督)
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