CURE

劇場公開日:

解説

猟奇的殺人事件の犯人を追う刑事の姿を描いたサイコ・サスペンス。監督・脚本は「復讐 消えない傷痕」の黒沢清。撮影を「マネージャーの掟」の喜久村徳章が担当している。主演は「バウンス ko GALS」の役所広司で、本作で第10回東京国際映画祭の主演男優賞を受賞した。共演に「ドリーム・スタジアム」の萩原聖人。スーパー16ミリからのブローアップ。

1997年製作/111分/日本
配給:松竹=松竹富士

ストーリー

ひとりの娼婦が惨殺された。現場に駆けつけその死体を見た刑事の高部は、被害者の胸をX字型に切り裂くという殺人事件が、秘かに連続していることを訝しがる。犯人もその殺意も明確な個々の事件で、まったく無関係な複数の犯人が、なぜ特異な手口を共通して使い、なぜ犯人たちはそれを認識していないのか。高部の友人である心理学者・佐久間が犯人の精神分析を施しても、この謎を解く手掛かりは何も見つからない。そのころ、東京近郊の海岸をひとりの若い男がさまよっていた。記憶傷害を持つ彼は小学校の教師に助けられるが、教師は男の不思議な話術に引きずり込まれ、魔がさしたように妻をXの字に切り裂いて殺してしまう。その後、男は警官に保護され、そして病院に収容されて同様の話術を警官や女医と繰り返した。警官と女医は、それぞれに殺人を犯し、被害者の胸を切り裂いてしまう。催眠暗示の可能性に思い至った高部は、事件の捜査線上に浮かび上がったこの男・間宮を容疑者として調べ始めた。しかし、高部は間宮の記憶傷害による進展のない会話に翻弄され、また精神を病んだ妻・文江の介護による疲れも加わり、その苛立ちを積もらせていく。やがて、間宮が元医大の学生で、メスマーという18世紀の医者が開発した催眠療法の研究をしていたことを知った高部は、正式に調書を作ろうとするものの、間宮の不思議な話術のうちで妻の病気を指摘され、苛立ちを爆発させてしまった。そんな高部を間宮は誉め称え、高部こそ自分の言葉の本当の意味を理解できる人間だと語る。疲れきった高部は文江を病院へ入院させた。高部の精神状態に危機感を抱いた佐久間は、間宮に深入りしないよう忠告するが、自らも間宮と催眠療法の施術に取り憑かれていく。やがて、精神病院に収監されていた間宮が脱走した。時を同じくして、佐久間が奇妙な状態の自殺死体として発見される。高部は、本当の自分に出会いたい人間は必ずここにやって来ると間宮が言う、森の中の廃屋で間宮と再会し、そして彼を殺害した。すべては終わったかのように思われたが、病院では文江がX字に切り裂かれて殺され、高部のいるレストランでは、ウエイトレスが店長に包丁を向けていた。

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オソレゾーン

映画レビュー

4.5余韻に浸れる

2022年8月2日
Androidアプリから投稿

知人のオススメで観ました。観て良かったです。

ホラーサスペンスということでしたが、私としては役所広司演じる主人公のドラマと感じました。

映像にこだわりを感じました。センスが凄く良いです。映画を芸術作品として扱っていられるのがとても伝わりました。荒廃した建物、緑生い茂る交番、無機質な大空間にぽつんとあるベッド、景色の中の2人、などなど。
代償として現実味は欠けるので、リアリティの追求を求めている人は合わないかもしれません。

演技については、役所広司さんが凄過ぎて見入りました。2時間半あっという間です。

ストーリーは、後半の核心に迫るにつれ難解になっていきます。
主人公と精神病の奥さん、
主人公と精神病の犯罪者(殺人幇助)、
という対比がこの話のメインと捉えました。その対比をしながら、主人公の葛藤、抑圧したものの爆発が上手く展開されてて、非常に見応えがありました。

カルト的な部分ではメスマーの復活という感じかなと思いました。最後はどんどん主人公に乗り移っていった様に見えました。
クリーニングを出したつもりが出していないなど、伝道師側になることを自覚していったんじゃないかなと。そしてあのラストです。

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とまちゃん

3.5CUREの意味は、癒し!

琥珀糖さん
2022年7月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1997年。黒沢清:監督・脚本
マインドコントロールによる猟奇殺人事件を描く《サイコサスペンス》

西洋の猟奇殺人を描いた最高傑作が、デヴィッド・フィンチャー監督作品「セブン」とすると、日本の最古サスペンスの傑作はこの映画、黒沢清監督作品「CURE」かも知れない。

不気味さ犯人の不条理な行為。
犯罪心理学を深く学んだ大学の精神学科研究員の間宮(萩原聖人)は、
記憶をなくして警察に保護される。
猟奇殺人事件を追う刑事・高部(役所広司)は、頻発する猟奇殺人事件の実行犯に殺人の動機が全くなくて、犯行の直前に間宮と接触しているのを突き止める。
間宮は19世紀の心理学者・メイヤーの催眠療法に深く心酔していて、猟奇殺人事件の実行犯をマインドコントロールしているのだ。

にわかに信じ難いかも知れないが、似たような洗脳による殺人事件は数多く現実に起こっている。
人の心を支配して、自由に操る人間は存在している。
催眠(悪魔)は、あなたの隣にいる。

後半は高部が間宮にマインドコントロールされたように思えてくる。
ここがサスペンスの見せ所で、役所広司の間宮に取り憑かれた演技が冴える。
間宮役の萩原聖人も、記憶喪失を騙ってるのか、本当に狂っているのか、
無意識か?無意識を演じているのか?
間宮の気持ち悪さを好青年風の容姿で不気味に演じている。
高部のラストのレストランでの落ち着きはらった食事シーン。
彼は「CURE・・癒し」を、自分と間宮に行ったのだろうか?
もしかして間宮イコール高部?
そんな不安と余韻の残るラストである。
怖い!

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琥珀糖

2.0うーん

aaaaaaaaさん
2022年2月16日
PCから投稿

個人的にはそこまで

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aaaaaaaa

3.0役所広司は勿論、萩原聖人の演技も秀逸でした。

よしさん
2022年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

催眠術を使い連続殺人を繰り返す犯人を追う刑事を描く物語。

役所広司と萩原聖人が共演するサイコスリラーですね。
催眠術は、その人が「悪」と感じていることをさせることが出来ない。そんな常識を逆手にとり、その人の元々持っている「悪意」に焦点を充てる設定は興味深く、また不気味に感じますね。

名優役所広司は勿論素晴らしかった。配偶者の精神疾患に苦しみ、犯人に苛立ち・・・怒りを抑えられなく刑事を名演しています。
そして、萩原聖人の不気味な演技も素晴らしく、映画を盛り上げます。

正直、ラストの展開は好きではありません。寧ろ、映画としてはダメな部類ではないでしょうか。精神病患者への差別的な部分も蛇足のように描かれていたのも残念なところ。

私的評価は標準点にしました。

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よし
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