「ノーカントリー」「ブラッド」最多8部門!アカデミー賞ノミネート発表
2008年1月23日 12:00
[映画.com ニュース] 1月22日早朝5時30分(米西海岸時間)より、第80回アカデミー賞ノミネートが発表された。カリフォルニア州ビバリーヒルズにある映画芸術科学アカデミー内のサミュエル・ゴールドウィン・シアターで、アカデミー協会シド・ガニス会長と女優のキャシー・ベイツが候補者の名前を読み上げた。
最多8部門ノミネートは、ジョエル&イーサン・コーエン監督がテキサスを舞台に、ドラッグディーラーの遺した大金をめぐりハンターと殺人鬼と保安官が追いかけっこする不条理なクライムムービー「ノーカントリー」(3月15日公開)と、ポール・トーマス・アンダーソン監督が20世紀初頭カリフォルニアの石油採掘ブームを背景に、どん欲さから破滅の道を転がり落ちる男の人生をつむいだ叙事詩的ドラマ「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(GW公開)。2作品とも作品・監督・脚色賞の主要部門を押さえたほか、前者ではスペイン人俳優ハビエル・バルデムが助演男優賞、後者ではイギリス人俳優ダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞の候補になり、各部門の大本命と目されている。また、最多ノミネート作品は最近3年間こそアカデミー作品賞を逃しているが、過去20年に遡れば16回も受賞しているという心強いデータもある。
続く7部門ノミネートは、トニー・ギルロイ監督によるリーガルサスペンス「フィクサー」(4月12日公開)と、ジョー・ライト監督によるゴールデン・グローブ作品賞(ドラマ部門)受賞の、ある少女の何気ない罪が第2次大戦期の男女の運命を狂わせる悲恋ドラマ「つぐない」(春公開)。前者は順当に監督賞のほか、主演男優賞候補のジョージ・クルーニーほか計3人の演技部門候補者となったが、後者は監督賞を逃したほか、主演のキーラ・ナイトレイやジェームズ・マカボイが漏れ、今回の候補者の中で最年少のシアーシャ・ローナン(13歳)がただ一人助演女優賞候補になったのみだった。
作品賞候補は上記の4作品で、残る1本はディアブロ・コーディのオリジナル脚本賞に期待がかかるティーンの妊娠騒動コメディ「JUNO/ジュノ」(初夏公開)。作品・監督・主演女優賞(エレン・ページ)の4部門で候補になった。
第80回アカデミー賞授賞式は2月24日夜(米時間)、ジョン・スチュワートの司会のもと、ハリウッドのコダックシアターにて行われる予定だ。主要部門のノミネートは以下の通り。
「つぐない」(ジョン・ライト監督)
「JUNO/ジュノ」(ジェイソン・ライトマン監督)
「フィクサー」(トニー・ギルロイ監督)
「ノーカントリー」(ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督)
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)
ジョージ・クルーニー 「フィクサー」
ダニエル・デイ=ルイス 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
ジョニー・デップ 「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」
トミー・リー・ジョーンズ 「告発のとき」
ビゴ・モーテンセン 「イースタン・プロミセズ」
ケイト・ブランシェット 「エリザベス/ゴールデン・エイジ」
ジュリー・クリスティ 「アウェイ・フロム・ハー君を想う」
マリオン・コティヤール 「エディット・ピアフ/愛の讃歌」
ローラ・リニー 「The Savages」
エレン・ページ 「JUNO/ジュノ」
ケイシー・アフレック 「ジェシー・ジェームズの暗殺」
ハビエル・バルデム 「ノーカントリー」
フィリップ・シーモア・ホフマン 「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」
ハル・ホルブルック 「イントゥ・ザ・ワイルド」
トム・ウィルキンソン 「フィクサー」
ケイト・ブランシェット 「アイム・ノット・ゼア」
ルビー・ディー 「アメリカン・ギャングスター」
シアーシャ・ローナン 「つぐない」
エイミー・ライアン 「Gone Baby Gone」
ティルダ・スウィントン 「フィクサー」
ジュリアン・シュナーベル 「潜水服は蝶の夢を見る」
トニー・ギルロイ 「フィクサー」
ジェイソン・ライトマン 「JUNO/ジュノ」
ジョエル&イーサン・コーエン 「ノーカントリー」
ポール・トーマス・アンダーソン 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
ディアブロ・コーディ 「JUNO/ジュノ」
ナンシー・オリバー 「ラース・アンド・ザ・リアル・ガール」
トニー・ギルロイ 「フィクサー」
ブラッド・バード(原案ヤン・ピンカバ&ジム・カポビアンコ) 「レミーのおいしいレストラン」
タマラ・ジェンキンス 「The Savages」
クリストファー・ハンプトン 「つぐない」
サラ・ポーリー 「アウェイ・フロム・ハー君を想う」
ロナルド・ハーウッド 「潜水服は蝶の夢を見る」
ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン 「ノーカントリー」
ポール・トーマス・アンダーソン 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
「ペルセポリス」(マルジャン・サトラピ&バンサン・バロノー監督)
「レミーのおいしいレストラン」(ブラッド・バード監督)
「サーフズ・アップ」(アッシュ・ブラノン&クリス・バック監督)
「ボーフォート/レバノンからの撤退」(イスラエル/ヨセフ・シダー監督)
「ヒトラーの贋札」(オーストリア/ステファン・ルツォビッキー監督)
「カティン」(ポーランド/アンジェイ・ワイダ監督)
「モンゴル」(カザフスタン/セルゲイ・ボドロフ監督/浅野忠信主演)
「12」(ロシア/ニキータ・ミハルコフ監督)
「ジェシー・ジェームズの暗殺」 ロジャー・ディーキンス
「つぐない」 シーマス・マッガーベイ
「潜水服は蝶の夢を見る」 ヤヌス・カミンスキー
「ノーカントリー」 ロジャー・ディーキンス
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 ロバート・エルスウィット
「アメリカン・ギャングスター」 アーサー・マックス
「つぐない」 サラ・グリーンウッド
「ライラの冒険/黄金の羅針盤」 デニス・ガスナー
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」 ダンテ・フェレッティ
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 ジャック・フィスク
「ボーン・アルティメイタム」 クリストファー・ラウズ
「潜水服は蝶の夢を見る」 ジュリエット・ウェルフラン
「イントゥ・ザ・ワイルド」 ジェイ・キャシディ
「ノーカントリー」 ロデリック・ジェインズ
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 ディラン・ティチェナー
「アクロス・ザ・ユニバース」 アルバート・ウォルスキー
「つぐない」 ジャクリーヌ・デュラン
「エリザベス/ゴールデン・エイジ」 アレクサンドラ・バーン
「エディット・ピアフ/愛の讃歌」 マリット・アレン
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」 コーリーン・アトウッド
「No End in Sight」(チャールズ・ファーガソン監督)
「Operation Homecoming: Writing the Wartime Experience」(リチャード・ロビンス監督)
「シッコ」(マイケル・ムーア監督)
「Taxi to the Dark Side」(アレックス・ギブニー監督)
「War/Dance」(ショーン・ファイン&アンドレア・ニックス監督)
「つぐない」 ダリオ・マリアネッリ
「君のためなら千回でも」 アルベルト・イグレシアス
「フィクサー」 ジェームズ・ニュートン・ハワード
「レミーのおいしいレストラン」 マイケル・ジアッキーノ
「3:10 to Yuma」 マルコ・ベルトラミ
“Falling Slowly”「ONCE/ダブリンの街角で」
“Happy Working Song”「魔法にかけられて」
“Raise It Up”「August Rush」
“So Close”「魔法にかけられて」
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