つぐない
劇場公開日 2008年4月12日
解説
1935年イギリス。ある夏の日、タリス家の末娘ブライオニーは、姉セシーリアと使用人の息子ロビー・ターナーの些細ないさかいを目撃し……。ひとりの無垢な少女の嘘によって人生を狂わされてしまった一組のカップルの運命を描く、現代英国文学界を代表するイアン・マキューアンによる傑作小説「贖罪」(新潮社刊)を、「プライドと偏見」のジョー・ライト監督&キーラ・ナイトレイ主演で映画化。共演にジェームズ・マカボイ、ロモーラ・ガライ、バネッサ・レッドグレイブら。
2007年製作/123分/イギリス・フランス合作
原題:Atonement
配給:東宝東和
スタッフ・キャスト
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2022年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
小さな嘘がカップル、二人の人間の運命を狂わせていく話です。観終わった後でフランス映画のエッセンスを感じたので確認したら英仏合作でした。フランス映画は人間の機微を描く作品が多いですし、そうした描写が秀逸だったりするので納得です。
ブライオニーの少女時代を演じるのはシアーシャ・ローナン。この作品で2007年の助演女優賞にノミネートされています。この時まだ13歳。上手なだけでなく、しっかりと存在感を感じさせてくれます。のちに「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」では次女ジョーを演じて、オスカー主演女優賞にノミネートされますね。
うその証言によって有罪になった話は今でも全然ありますが、罪の意識を感じるかどうかは人により大きく異なるでしょう。日本で有名な冤罪事件は警察の嘘によって死刑が確定するものも少なくありませんが、関係者が贖罪したという話は全く聞いたことがありません。そうした意識を本人が持ち合わせていても、家族親族が表沙汰になることを阻止することもあるでしょう。
そうしたことを考えさせてくれる映画でした。
2022年3月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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思春期に憧れた青年
その青年と姉が愛し合う
ふたりを羨ましく思い
嘘をついた
それが後々…後悔することに
この作品は愛し合うふたりを引き裂く
結果になってしまったけど
その後に起きた戦争もふたりの人生に
大きく関わってしまうところが切なさを感じます
戦争の部分が結構長くて
戦争もリアルな感じが途中から戦争の映画を
観ている様でした
些細な嘘がふたりの人生を変えて
人生の最後まで償うことは
できなかった
償いきれない心の気持ちを小説にして
終止符とした作者
シアーシャ.ローナンのあどけない感じだけど
今と変わらない雰囲気がある
2021年12月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
多分、この映画がきっかけでマキューアンの小説を読むようになった。イギリスの上流階級、広大な庭園、豪奢な家具にイギリス的(リバティ柄?)壁紙にカーテン、図書室まである豪邸。偶然が重ならなければ、育ちが異なっていなければ、いとこ達が来ていなければ、感性が豊かすぎるあの子さえいなければ、運命が狂うことはなかったのに。幼いシアーシャ・ローナンの恐ろしいほどの演技力にたまげます。
今回、Cumberbatch確認の為に久しぶりに鑑賞。「イギリス」世界に自然に美しくフィットする方です。チョコレート野郎の最低な奴という役回りですが。映画は緑と水と花が美しい映像で時間軸のずらしも素晴らしい。そして音楽、手紙、タイプライターの音がとても効いている。原作はもっと巧妙で果たして本当に「つぐない」になっているのかと読者を悩ませ猜疑心すら抱かせる。映画ではヴァネッサ・レッドグレーブがシアーシャの老年期を演じているのでどうしても肩入れしてしまうが・・・。
2021年9月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ストーリーの重さ、役者の芝居、長回しのダンケルクのシーンなど見所は多いが、なんといっても音響の凄いこと。最初のシーンから音と映像がぴたりと合ってて、本当に気持ちがいい。兵士たちの歌からBGMへと自然に繋がってストーリーを進めたり、思い出話の「月の光」が看取ったあとに流れてブライオニーを後押ししたり。そして全編効果的に流れるタイプライターの音。
なんか凄いものを見ました。
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