007 カジノ・ロワイヤル(1967)

劇場公開日:

007 カジノ・ロワイヤル(1967)

解説

イアン・フレミングの小説『カジノ・ロワイヤル』をウルフ・マンコウィッツ、ジョン・ロウ、マイケル・セイヤーズの3人が脚色、「天地創造」のジョン・ヒューストン、「人間の絆」のケネス・ヒューズ、「スパイがいっぱい」のヴァル・ゲストと、「フレンチ・スタイルで」のロバート・パリッシュ、英国のTV出身のジョセフ・マッグラスの5人が監督にあたっている。撮影は「唇からナイフ」のジャック・ヒルドヤード、音楽はバート・バカラックが担当、主題曲はハーブ・アルパートとティファナ・ブラスが演奏している。出演は「紳士泥棒 大ゴールデン作戦」のピーター・セラーズ、「ブルー・マックス」のアーシュラ・アンドレス、「スパイがいっぱい」のデイヴィッド・ニーヴン、「ジブラルタルの追想」のオーソン・ウェルズ、「サイレンサー 沈黙部隊」のダリア・ラビ、イギリスの舞台・TV出身のテレンス・クーパーのほかにデボラ・カー、ウィリアム・ホールデンなど。なお監督のジョン・ヒューストンが“ M ”役で特出している。製作はチャールズ・K・フェルドマンとジェリー・ブレスラー。

1967年製作/131分/イギリス
原題または英題:Casino Royale
配給:コロムビア
劇場公開日:1967年12月16日

ストーリー

今は引退しロンドン郊外の豪壮な邸宅にひっそりと暮らす往年の名スパイ、ジェームズ・ボンド卿(デイヴィッド・ニーヴン)のもとへ英国秘密情報部の主任Mことマクタリー(ジョン・ヒューストン)、CIAのランサム(ウィリアム・ホールデン)ソビエト情報機関のスメルノフの3人が訪ねてきた。世界各地で英米の情報部員が国際陰謀団スメルシュに次々と消され、かつて勇名をとどろかしたボンド卿の出馬を懇請しにやって来たのだ。第1次大戦で恋人だったドイツのスパイ、マタ・ハリが連合軍に捕らえられ処刑されてから、深い悲しみに沈んで彼女の思い出にのみ生甲斐を感じていたボンド卿は容易に承諾しなかったがマクタリーの強引な説得でやっと出馬することになった。ロンドンへ向かう途中、逸早くこのことを知ったスメルシュは諜報部員ミミ(デボラ・カー)配下の女性部隊を動員してさまざまな妨害工作をした。ミミの邸に連れ込まれ女攻めにされたり野原に猟へ誘われ鳥の形をした誘導弾に襲われたり……。数々の妨害をはねのけるボンド卿に、ミミは惚れてしまいかなわぬ恋ならと修道院に入り、ボンド卿はロンドンに着き対スメルシュ作戦の指揮を取った。彼の作戦は007号を何人も潜入させ本物がどれか分からないようにして、敵に迫るというもので、007号として、ベスパー・リンド(アーシュラ・アンドレス)、クーパー(テレンス・クーパー)英国特別情報部員(ダリア・ラビ)マタ・ボンド、イブリン・トレンブル(ピーター・セラーズ)を雇う。マタ・ボンドは奇しくもボンド卿とマタ・ハリとの恋の結晶と分かり、2人は父娘の対面をすることになった。スメルシュ配下の最も手強いスパイは、ル・シッフル(オーソン・ウェルズ)で、彼はカジノで穴をあけた資金を埋めるために、連日、大勝負をして勝ち続けていた。このル・シッフル打倒のためにバカラ(カード・ゲーム)についての著書もある名手トレンブルが派遣された。ル・シッフルは敗れ、刺客に殺された。しかしスメルシュは勝負に勝ったトレンブルほか、ボンド卿や彼の007号をすべて捕まえ本拠に監禁した。一同の前に現れたスメルシュの首領ドクター・ノアは、かつてボンド卿の弟子だったジミー・ボンドであった。一同は協力してドクター・ノアを打倒し、スメルシュは潰滅した。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第40回 アカデミー賞(1968年)

ノミネート

主題歌賞
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CASINO ROYALE (C) 1967 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Package Design (C) 2023 Metro-Goldwyn-Mayer

映画レビュー

2.5ドタバタ007

2023年8月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2023年8月8日
映画 #カジノ・ロワイヤル (1967年)鑑賞

主役が誰だかよく分からない映画だったし、繋がりもめちゃくちゃだし、よくこれで007を名乗ってるものだ。そもそも、できた時点で違う映画として処理できなかったのかな

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とし

2.0ΦωΦ

2023年8月4日
Androidアプリから投稿

見た後に宇宙猫になりたいなら、観るのをおすすめします。

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チー牛

3.0まあまあだった

2023年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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共感した! 0件)
吉泉知彦

2.0珍品のライセンス

2022年3月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

寝られる

シリーズ番外編。1967年の作品。

以前シリーズ全レビューした時、本作だけは見ていなかった。
WOWOWでシリーズ一挙放送の時もナシ(『ネバーセイ・ネバーアゲイン』はやったのに…)、NetflixやU-NEXTにもナシ(他の配信にはあったそうだが)、それどころか近くのレンタル店にすら置いていない。
見たくても見れない、私にとっては“幻の007”。
先日、BSでの吹替放送を録画して鑑賞。
遂に見れた!
その感想は…
前々から“珍品”とは噂に聞いていたが、噂に違わず。
見れたのは嬉しいが、これをずっと見たいと思っていた自分がちと悲しくなった。

こちらもちゃんとイアン・フレミングの小説を原作にしていながら、ダニエル・クレイグ版とは全く別物。
原作は読んだ事無いが、それでなくとも分かる原作トンデモ改変。『ダイヤモンドは永遠に』の時、敵をスペクターに改変して原作側は怒りながら、本作はOKなの…??
あ、『カジノ・ロワイヤル』だ!…と、ボンドの初任務、ハードでスリリング、ヴェスパーとの悲恋を期待しようものなら…、まあ敢えて言わないでおこう。

各国の諜報員が殺される事件が続き、Mらは引退したボンドに復帰を頼む…。
…という一応ストーリーはあるのだが、それも形だけ。
実際の中身は、ストーリー性完全破綻、登場人物たちの意味不明な言動、笑えぬギャグや珍シーンの連続…。
一応ル・シフルとのバカラ対決やヴェスパーも登場するが、もうしっちゃかめっちゃか。
“物語”としての機能は果たしていない。おふざけおバカムービー。
これが噂の、007パロディ・コメディの衝撃か…!

キャストだけはシリーズ最高級。
ピーター・セラーズ、デヴィッド・ニーヴン、オーソン・ウェルズ、ウディ・アレン、初代ボンドガールのウルスラ・アンドレス…。
デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、ジョン・ヒューストン、ピーター・オトゥール、アンジェリカ・ヒューストン、ジャクリーン・ビセット、ジャン=ポール・ベルモンド…。
メインから助演、ゲスト出演に至るまで、見よ!信じられないくらいの超豪華&ビッグネーム揃い!
そして信じられないくらい、皆がおバカ演技を披露している。
考えによっちゃあレアかも…??

007が7人も登場。正確には、本人と“007”を名乗る人物が6人。
007が7人居るのなら、監督も5人。出演もしている巨匠ヒューストンも。
が、これがいけなかった。全く以て連携していない。
当初はイオン・プロ同様、本格スパイ映画として作るつもりが、様々な事情により断念。パロディに切り替え。
コロムビアはコロムビアなりに、奇を狙ったパロディ・コメディでイオン・プロに一矢報いる気でいたかもしれないが…、
言うまでもなく本家には遥か遠く及ばず。番外編としても『ネバーセイ・ネバーアゲイン』の方が面白い。
やっぱり『007』は、時々ベタでチープになろうとも王道スパイ活劇の方がいい。
それに、『007』のパロディなら『オースティン・パワーズ』があるし。

その『オースティン・パワーズ』の原点、
バート・バカラックの軽快な音楽、
二度と見る事は出来ない超豪華キャストと“007”に免じて、
超甘々の採点2!
本来だったら…。

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近大