女王陛下の007

劇場公開日:

解説

新しいボンド・スター、ジョージ・レーゼンビーを迎えたシリーズ第六作。今回も細菌戦争を企むスペクターを相手に、“新ボンド”が決死の活躍をみせる。監督はボンド・シリーズの編集者であったピーター・ハント。イアン・フレミングの原作を脚色したのはウォルフ・マンコウィッツ、撮影はマイケル・リード、音楽はジョン・バリー、セットをピーター・ラモントが担当。製作はハリー・サルツマンとアルバート・R・ブロッコリ、製作構想はシド・ケイン。出演は新スター、ジョージ・レーゼンビー、ダイアナ・リグ、「インディアン狩り」のテリー・サヴァラス、「さらば恋の日」のガブリエレ・フェルゼッティ、イルゼ・ステッパット、おなじみのバーナード・リー、ルイス・マクスウュル、デズモンド・ルウェリンはレギュラー。その他、ボンドガールズには「冒険者たち」のアンジェラ・スコーラー、ジュリー・エーゲ、モナ・チョンなどが出演。

1969年製作/イギリス
原題:On Her Majesty's Secret Service
配給:ユナイト

ストーリー

イギリス秘密情報部のM(B・リー)は、スペクターの首領ブロフェルド(T・サヴァラス)の捜索と、動静を探るよう007号ジェームズ・ボンド(G・レーゼンビイ)に命じた。常に危険な仕事を求める彼は、この命令をあまり喜ばなかった。こんな時、ボンドはトレーシー(D・リグ)に会った。無謀な生き方と、自棄的な影をもった彼女、自殺まで図った彼女に、ボンドはなぜか心を魅かれた。そして、彼女の父ドラコ(G・フェルゼッティ)から、娘を立ち直らせてくれと懇願された。ドラコは、マフィアよりも恐ろしい組織、ユニオン・コルスの首領であった。彼の援助で、ブロフェルドの本拠がスイスにあることをつきとめたボンドは、単身そこへ乗り込んだ。スイス・アルプスのピズ・グロリアで、ブロフェルドは会員制のスキー・クラブと研究所を営んでいた。そこで、見事に変貌しているブロフェルドに会ったボンドは、彼の正体を見破ってしまった。しかし、何の武器も持たないボンドは、ひとまずスキーで脱走した。彼の身辺に手榴弾が炸裂する。その危機を救ったのはトレーシーであった。ボンドの報告から、イギリス情報部は、恐るべきスペクターの陰謀を知った。それは、催眠療法を受けた娘たちを使って、細菌をばらまき、生物学的戦争を起こそうとするものだった。ボンドは再びピズ・グロリアへ潜入し、悪の要塞を火柱の中に葬ったが、ブロフェルドをまた取り逃がしてしまった。一仕事おえたボンドは、初めて愛した女、トレーシーと結婚した。しかし新婚の夜に、スペクターの魔手が迫って来た。そして、トレーシーは無残にも血に染って倒れた。最愛の女を殺されたボンドは、燃えたぎる憎悪の中で、ブロフェルドへの復讐を誓うのだった。

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映画レビュー

5.02代目新生ボンドと編集出身の監督が放つキレの良い活劇と程良いスリルの果てにビターな結末で締める007の異色作

2021年12月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

作戦中に浜辺で出逢ったマフィアのボスの娘でもあるテレサと取引で結婚したボンドが、いつしか本当に惹かれて始めてゆき、宿敵ブロフェルドを倒してあとに結婚をするが、新婚旅行で悲劇が起きる。

ハマり役だったショーン・コネリーのボンドから本作のみになった2代目ジェームズ・ボンドのジョージ・レイゼンビーにバトンタッチした6作目で1969年に公開された作品だが、当時の映画批評などでは、凡作に近い評価が多くて興業成績も落ちていた事からしばらくは、黒歴史にされていた作品だが、公開前後に生まれた世代の映画監督などに影響を与えて近年再評価されている印象。

80年代前半くらいまでは、007の新作が公開されるタイミングで、007の映画をメインにしたテレビの特番がゴールデンタイムに放送されて、過去作品のアクションや歴代ボンドガールや秘密兵器の見せ場をダイジェストで観られる事もあり007の映画を全編観てはいないが、見せ場は大体知っている状態だった。

今ならネタバレと大騒ぎになるかもですが、昔の観客はそれに慣れていた。

過去作の名場面集でも何故か本作が取り上げられる場面は少なめだったのが、子供心に疑問だったが、本作のスキーアクション場面の残酷描写が強烈で若干トラウマになったのもありテレビで放映されて見ない状態だった。

様々な映画に興味を持った頃の自分も初見は、レンタルビデオを観たクチだが、想像以上に良い作品で、当時酷評した批評家の見る目の無さに呆れた次第。
その後に更にいくつかの文献などを読んで何となく分かったが、レイゼンビーのボンドの硬さと原作に忠実なストーリーが地味に映り低評価に繋がったのではと思っている。
確かにコネリーと比較するとレイゼンビーは、スタイルや動きは良いが、艶が無くも雰囲気も軽めに見えて正直部が悪いのは分かるが、見るタイミングで正直気にならない。

物語のシナリオもコネリーのボンドに当てはめて過去作品を観ている印象だと、センチメンタルな感じで、多くの女性たちを、ある種の冷徹さで扱ってきたコネリーボンドには違和感がでるかも。

本作が監督デビューになる編集出身のピーター・ハントは、リアル寄りだがキレのあるダイナミックなアクションを随所に配置して、目を見張る場面も多く、特に個人的にトラウマになった残酷描写のあるスキーアクションは、その後の007シリーズにも引き継がれている見せ場である。
ただ、格闘アクション場面での部分的な早回しの多用や雪崩の特撮合成シーンなどは、今の目で見るとイマイチかも。

ルイ・アームストロングが担当した主題歌『愛はすべてを超えては』は名曲だが、暗示的なラブソングで、単体で聴くと007の曲に思えず劇中の前半に流れるだけだが、映画をラストまで観るとこれ以上にないくらいにハマっており、以前流通していた『女王陛下の007』のLDソフト版だとエンドクレジットが終わった後の暗転場面に単体で主題歌「愛はすべてを越えて」が流れてラストの余韻を深めていたのを思い出す。
版権の関係かDVDソフト版に無かったけど・・

主題歌の曲調の関係でゴールデンフィンガーから定番になったオープニングクレジットでの主題歌では無くジョン・バリーが手掛けた『女王陛下の007』のテーマの出来映えも素晴らしくて緩急あるアップテンポな曲調で作品にもマッチしている。

撮影のマイケル・リードは、それまで低予算が殆どのハマー映画を手掛けてきたが、初の大作で抜擢されて数々のロケ撮影を見事こなして、やや乾いた色調で艷やかさには欠けるが、逆に当時のアメリカニューシネマ調な側面を醸し出して作品にはマッチしていると思う。

本作をリスペクトしているクリストファー・ノーランは、『インセプション』で本作の雪上アクションを踏襲しているが、当時ノーラン作品の特徴でアクションの見映えイマイチなので元より単調で劣化したモノになっていたのには驚いたが、逆に本作の仕上がりの良さを立証している。ノーランは『テネット』でアクション音痴を克服したけど。

悲劇ヒロインでもあるテレサ役のダイアナ・リグは、当時イギリスのテレビシリーズの『おしゃれ㊙︎探偵』で人妻だが、イギリス諜報機関の工作員でもある?主人公エマ・ピエール役でイギリスでは人気があったらしい。
日本では殆ど再放送されない番組で、未見だが雑誌に載っていた解説によると、ミニスカ着用の人妻工作員が、敵を空手キックでボコるところが見所らしい(マジ?)ある種の癖のある人には堪らない作品らしい。
ダイアナ・リグの最後の出演作品でもある『ラストナイト・イン・ソーホ』のエドガー・ライト監督も多分再放送などで本作の観ていたはずで、年代的にも内容的にも彼女を起用しているのは意図的だと思う。
ちなみに先代のエマ役のオナー・ブラックマンも『007ゴールドフィンガー』でボンドガールになっていたり、もう一人主人公でエマに命令を出す上司のパトリック・マクニーも『007美しき獲物たち』に楽屋落ち的ネタをロジャー・ムーアと交わしながら出演しているのが面白い。(確かムーアがマクニーに「あんたは人使いが荒い」と言ったと記憶してます)

個人的に007のベストでもありとても好きな作品で、最新作でダニエル・グレイクのボンド引退作でもある『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で強力にリスペクトされているが嬉しい。

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ミラーズ

2.5ヒロインの伯爵夫人が一見わがまま美女に見えて、ボンドをひたすらに追...

2021年10月28日
PCから投稿
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toitoitoi

5.0シークレットサービスは誰のもの

2021年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「No Time to Die」とのつながりを確かめたく鑑賞、
するも、噂の「インセプション」つながりを目にしたり、
「カリオストロの城」のあのシーンの出典はここでは、と思う場面に出くわしたり。
驚きの連続だった。
時系列に各作品を見ていたら、どちらが元ネタなのか一目瞭然だが、
知らず上記三作を見て勘違いしていた自分が間抜けに思えてくる。
当然だが、同時に作り手が過去作を探求、リスペクトしていることに胸アツだろう。
それほど愛された名作であることは間違いないし、
今、撮ったらどうなるだろう。
撮ってみたい、と思わせる斬新さがあることもうなずける大胆な設定やサスペンス、ロケーションが登場する作品だった。

最初、タイトルの意味がよく分からなかったのだが、
結末まで見るとダブルオーの所有者は(上司でありパートナー?)
「女王陛下」以外にいない、ということなのか。
「No Time to Die」の結末も、もうひとつのそんな結末ということか。

幾つかの全く異なる作品につながる「ハブ」的存在の本作は、
単体でも素直に面白く、派生とつながりを含めて観てもとても興味深い作品と感じている。

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N.river

3.5ラストシーンがとにかく秀逸

2021年9月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

犯罪組織スペクターの首領を追い続けるボンドはアルプスにある研究所の存在にたどり着き…。
シリーズ6作目。2代目ボンドの唯一の作品でペラペラ計画を喋る黒幕や無駄に長尺で落ちていく敵兵士など今見るとシュールな要素が多いが、ラストシーンはとにかく秀逸で泣けます。

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shotgun
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