バットマン ビギンズ
劇場公開日 2005年6月18日
解説
DCコミックスの人気キャラ「バットマン」の新作。両親を目の前で殺された大富豪ブルース・ウェインが、いかにしてバットマンとなり、悪と戦うに至るかを描く。監督は「メメント」「インソムニア」のクリストファー・ノーランで、キャストにはクリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン、渡辺謙ら演技派が集結。
2005年製作/140分/アメリカ
原題:Batman Begins
配給:ワーナー・ブラザース映画
スタッフ・キャスト
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2022年4月14日
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鑑賞方法:VOD
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Huruで改めて鑑賞。もう公開してから、17年も経つんですね。
先日、新たな『バットマン』が公開され、前シリーズのダーク感は継承しながらも、バットマンが抱く心の闇にフォーカスした、ヒューマンタッチなアクション・ムービーとして復活した。
本作は、その前シリーズで、クリストファー・ノーラン監督が、若きクリスチャン・ベールをバットマンに起用した『ダーク・ナイト』シリーズ3部作の1作目。幼少期に、自分の目の前で両親を殺されたブルース・ウエインが、心の葛藤やトラウマを抱えながら、無鉄砲な正義感を振りかざして、バットマンとなっていく過程と悲哀を、クリスチャン・ベールが体を張って熱演している。
自分が幼少期に観たテレビドラマの『バットマン』は、ロビン少年を連れ立って、颯爽とバットマンカーに乗り、勧善懲悪な内容で悪党退治する正義の見方だった。しかし、本シリーズからは、ゴッサムシティ―に暗躍する悪党だけでなく、バットマン自身の心の闇にもクローズアップし、コウモリが恐怖の象徴であることも明らかにし、よりダークな雰囲気を醸し出している。
こうした印象は、ノーラン監督のカメラアングルや映像の色彩からも、これまでのヒーロー像とは違う、人間臭いバットマンを描きたかったことが覗える。
そうした練られた演出の面白さもあるが、やはり、本作は表題の通り、バットマン誕生までの過程に面白さがある。つまり、ウエイン家の地下の洞窟をバットマンの秘密基地に改良し、強靭なバットマン・スーツや武器を設え、そして戦車の様に何でも薙ぎ倒していくバットマンカーが滝から飛び出していくシーンこそが、子供の頃のヒーローへの憧れやワクワク感を思い出しさせてくれる。
本作の敵となるのが、あの『ラン・オールナイト』や『96時間』のリーアム・ニーソンが演じている。彼のイメージは、警察やマフィアと対峙しながらも、正義を貫いき最後は悪党を倒す印象が強い。しかし本作は悪玉のラスボス。その分、最初からの凄味のある表情や切れのあるアクションは、ニーソンらしい役所とも言える。また、日本が誇るハリウッド俳優の渡辺謙も、ほんの少し登場していたのは嬉しい限り。
最後には、シリーズ2作目の『ダーク・ナイト』へ続く新たな敵として、ジョーカーの存在が明らかになるオマケつき。
2022年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
私は先日THE BATMANにてバットマンデビューをした新参者。
せっかくデビューを果たしたので、あの有名なダークナイト3部作の1作目ビギンズにも挑戦してみた。
開口一番、「聞いてた話と全然違うじゃないか!」。
同じ人物でも性格が違う、お話が違う、でもシリーズを通して共通の認識がある。というのはアメコミではよくある話だとは聞いていた。だから最初の一歩をなかなか踏み出すことができなかったが、ここまで違うとは…
ビギンズのバットマンは私が今までイメージしていたものに近いと感じる。
ビギンズを一言で言うと「誰が観ても最高のエンタメ」。
観客が観たいものをふんだんに詰め込んだ、これぞまさしく映画本来の姿に思えた。
格好良く登場してほしい、すごい車に乗ってほしい、魅了的なキャラクターが出てきてほしい、敵とのバトルアクションが観たい。
本当、これだけのシーンをよく詰め込んだと思う。
それと比べるとTHE BATMANのバットマンはとても不器用な性格だったのかなと思う。
色々なことを器用にこなしていけない不器用で人間味のあるバットマン。そんな彼を見守るちょっと大人向けの作品。そんな彼には3時間必要だったのだろう。
でも、そんなビギンズでもどうしても頂けないところがある。それは序盤の中国?編。
囚人の心を知るため?中国なのに忍者?爆発させるなんてやりすぎでは?とドン引きしてしまい、序盤のこのシーンでちょっとこの作品合わないかもと挫けそうになってしまった。ここをどうにかしてくれたら本当に最高だったのになぁ…
2022年3月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
THE BATMANがビックリするほど面白くなかったため、バットマンの面白さを確認する意味でクリストファー・ノーラン監督の本作を鑑賞。案の定、めちゃくちゃ面白い映画だった。ホント、THE BATMANはなんだったの!?
所々で粗があったり、バットマンの人物像に疑問を抱くシーンが見られたりしたけれども、バットマンの序章としては文句無い作品。続編ありきで作られているので、この映画単体で完璧に楽しむことは難しいのだが、圧倒的スケールかつテンションが上がるシーンの連続でかなり面白い。
バットマンのフォルムや道具がめちゃくちゃカッコイイ。ビジュアルにこだわりを感じる。子ども向けではない、大人に向けて作られ大人が憧れるダークヒーロー。魅力がほとんど伝わらなかった最新作と比べ、続編があることを前提に作っていることもあってか丁寧な作りで、濃厚な140分間を堪能出来る。これだよ、これ、これを求めていたんだよ。
単純に話が面白く、アクションとしてもサスペンスものとしても見応えバッチリ。警察官、執事、師匠などのキャラクターも安定感があってバットマンとの絡みも楽しく、胸が熱くなったり心が踊るシーンも多くある。あまり情報を入れていなかったから、モーガン・フリーマンの登場には驚いた笑
エンターテインメント味が強くて割と見やすく、誰かにオススメしたくなる良作でございました。見終わったあとも気持ちが良くて、いい映画見たな〜とひしひしと感じれます。よし、次はダークナイトだ!!!
映像の美しさ、BGM、ストーリーの巧みさ。
どれをとっても刺激的であり、斬新であり、新しい。
それは20年近く経った新作"ザ・バットマン"鑑賞後でも覆らないという脅威の作品である。
描かれるバットマン像は不気味であり強靭であり、何故犯罪者ではない市民からも畏怖の対象であるのかをしっかり描いている。
二転三転するストーリーに、それを勢い付かせるBGMのセンスの良さ。
何故このストーリーの主人公がバットマンでなければならないのかという合理性を、説明されるべくもなく納得させられる。
ダークナイト三部作の中で、このビギンズは評価が高くないという。
その評価は早晩、見直され覆されるだろう。
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