劇場公開日 2005年6月18日

バットマン ビギンズ : インタビュー

2005年6月1日更新

近年のアメコミ映画ブームより遥か以前から映画化されていた「バットマン」。これまでに4作品が作られてきた同作が、装いも新たに「バットマン・ビギンズ」として蘇った。eiga.com編集部では、主人公ブルース・ウェインがバットマンになる過程で、彼に多大な影響を与える男、デュカードに扮した演技派リーアム・ニーソンと、2人のプロデューサーにインタビューした。(聞き手:編集部)

リーアム・ニーソン インタビュー
「なぜブルースがバットマンになったのかを、非常に説得力をもって描いているんだ」

――今回の役どころは、ブルース・ウェインを心身ともに鍛え上げる役で、後半に意外な展開が待ち受けていますね。このような役は久しぶりでは?

リーアム・ニーソン
リーアム・ニーソン

「そうだね、これから観る人のために詳しくは言えないが、このような役はすごく楽しかったよ。アクションも多かったが、肉体的なアクションは大好きなんだ」

――「スター・ウォーズ」のクワイ=ガン・ジン、「キングダム・オブ・ヘブン」のゴッドフリー、そして本作のデュカードと、若者を導く役が多いようですが、ご自分ではどう思われますか? なぜこういう役が多いのでしょうか?

「その質問はみんなに聞かれるんだ(笑)。なぜそうなんだろう? できれば逆に教えてほしいね」

――やはり指導者的な存在に見えるからでは?

「そうなのか、よくわかったよ(笑)。でも、今後はもうこういう役はやらないつもりだよ」

――あなたの生まれ故郷である北アイルランドでも、「バットマン」は人気なんですか?

「今は住んでいないからわからないんだけど(現在はニューヨークに在住)、若い頃から人気があったよ。テレビアニメもやっていたけど、私の場合はコミックから入って、よく友達とコミックを交換しあっていた。他のスーパーヒーローものも同様にあるから、今でも人気あるんじゃないのかな」

――「バットマン」は過去に4作の映画がありますが、参考にされましたか?

ブルース・ウェイン(左)を同志として迎え、 訓練を施すデュカード
ブルース・ウェイン(左)を同志として迎え、 訓練を施すデュカード

「観たことは観たけれど、正直あまり好きではないんだ。特に3作目と4作目は全然好きじゃないね。1作目と2作目も、まあ、OKかなというくらいだよ。やはり私は今回の『バットマン・ビギンズ』が一番好きなんだ。例えば、最初の1~2作目にしても、既にブルース・ウェインはバットマンなわけで、私はなぜ彼がそうなったのかというところに興味があった。今回は、ブルースがなぜあのようなコスチュームを着て、悪と戦うようになったのかを、非常に説得力のあるかたちで描いているんだ」

――では、そんな本作を監督したクリストファー・ノーランはいかがでしたか?

「彼はとてもユニークなビジョンを持っていて、若いけどすごく貫禄があるんだ。脚本や物語の構成の作り方がものすごく上手いし、現場では常に時間がたっぷりあるような雰囲気を出しているんだ。本当は全然余裕がないのにね。それだけ彼は、上手く私たちを導いてくれているんだ。さらに、それぞれのキャラクターの感情が、どこからきているのかという演出に長けているんだ」

――あなたはこれまで、スティーブン・スピルバーグやジョージ・ルーカス、ニール・ジョーダン、クリント・イーストウッドなどなど、錚々たる面々と仕事をしていますが、特に印象深いのは誰でしょうか?

「スティーブン(・スピルバーグ)だね。彼の演出は非常にファンタスティックだ。来年またスティーブンと組むよ。リンカーンの伝記映画で、私はリンカーン役をやるんだ。ニール・ジョーダンも素晴らしいし、彼との映画も今年の秋頃に公開される予定だ。ただ、今の私の一番好きな監督はリドリー・スコットかな」

インタビュー2 ~エマ・トーマス&チャールズ・ローブン プロデューサー インタビュー
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