三大怪獣 地球最大の決戦

劇場公開日:

解説

「宇宙大怪獣 ドゴラ」の関沢新一のオリジナル・シナリオを、すでにコンビの本多猪四郎が監督した空想科学映画。撮影もコンビの小泉一。1971年に「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦」に改題され、「東宝チャンピオン祭り」で公開。

1964年製作/93分/G/日本
原題または英題:Monster of Monsters-Ghidorah
配給:東宝
劇場公開日:1964年11月20日

ストーリー

一九××年。日本は異常な温暖異変に襲われていた。××放送「20世紀の神話」取材班進藤、直子は、この異常現象をテーマにキャンペーンをしようと連日大奮闘。そんなとき、金星人を自称する女予言者、サルノ王女が現れ、地球の大変動を告げた。サルノ王女の予言は当った。阿蘇火山からラドンが復活し、北極海からはゴジラが眠りからさめ行動を開始した。そして、さらに金星を死の星とした宇宙怪獣キングギドラが現れ、地球は大混乱におちいった。キングギドラの誕生をまのあたりに見た帝都工大の村井助教授は、キングギドラを撃退するには、モスラ、ゴジラ、ラドンらの力を借りる以外にないと考え、モスラの支配者、インファント島の小美人に協力をたのんだ。一方横浜に上陸したゴジラは横浜を全滅させ、ラドンと松本市で対決し、さらに小競合を続けながら富士山頂近くでにらみあっていた。が、そこに割って入ったのが小美人の要請でインファン島からやって来たモスラである。モスラの仲裁にもかかわらず、ゴジラとラドンの敵対心を柔らげることはできなかった。モスラは単身キングギドラに向った。しかしモスラもキングギドラの敵では無く、危機におちいった。が、モスラ危しとみたゴジラとラドンは、力を合せてキングギドラにむかった。さすがのキングギドラも、この三怪獣の攻撃に降参して地球を去っていった。

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映画レビュー

3.0盛り込みすぎてネタが溢れた丼飯

2024年10月21日
iPhoneアプリから投稿

ゴジラ、ラドン、モスラ、キングギドラと四役揃い踏みの激突篇だけど、ストーリーと怪獣諸君の扱いがアンバランスな作りでちょっとガッカリ。キングギドラに滅ぼされた金星人の意識体が小国の王女に取り憑くSF的設定と、小国内の政争で彼女が暗殺の対象になっているスパイ映画的要素があるのは面白いけど、意外とストーリーに生かされてないです。あれやこれや盛り込んでいるのはいいけど、展開がご都合主義で登場人物のキャラや行動も場当たり的なので、お話にノレませんでした。後半になって、やっと四匹の怪獣が揃うけど、ギドラ以外の三匹が妙に擬人化されていて、子供向けのギャグみたいでがっかり。結局、怪獣バトルもなんか盛り上がらず残念な結果でした。役者では、王女役の若林映子の美しさが際立っていました。さすが、007に出演するだけあります。チョイ役で天本英世、黒部進が出演しているのがご愛嬌でした。

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シネマディクト

5.0”三大怪獣”って、4匹じゃん、と思ったそこのあなた。 ”三大怪獣”...

2024年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

”三大怪獣”って、4匹じゃん、と思ったそこのあなた。
”三大怪獣”は、ゴジラ・ラドン・モスラの地球怪獣のことで、
この三怪獣にとっての地球での最大の決戦である、対キングギドラ戦を描いているという意味でした。
(リバイバル時には「ゴジラ・モスラ・キングギドラ地球最大の決戦」になってしまい、ラドンがかわいそうでした…)

本作品最大の収穫は、キングギドラの魅力に尽きます!!
そのデザイン、活躍場面でのミニチュアセット破壊描写、3つの口からの光線と、
着地点の爆発のタイミング、ピアノ線による吊り、と全てが奇跡的、素晴らしいの一語。
ギドラの首のしなりもベスト!(後の平成ギドラでは首が少し折れ曲がったりしている)
技術的には格段の進歩があるはずの平成作品と比べても、数倍優れています。
そして、蘇ったラドンを迎えて実現した、ゴジラ対ラドンにも注目。

「ローマの休日」のようなドラマ部分も面白い。
後の「幻魔大戦」に影響を与えたらしい?
主人公兄妹の実家の団らん風景や、バラエティ番組出演のため来日した小美人、自称金星人の謎など、今観るとドラマ部分が楽しい。
夏木陽介、小泉博、志村喬、佐原健二、田島義文、天宮英世らそうそうたる東宝俳優陣の演技は保証付き。
特に若林映子、星由里子が美しく魅力的です。
また、ザ・ピーナッツは、最後のゴジラ映画出演で見もの。
「モスラ~やモスラ~」は古関裕而作曲のため登場しません!
代わりに小美人が歌う「幸せを呼ぼう」(作詞 岩谷時子. 作曲・編曲 宮川泰)は名曲です。
モスラによる説得と、そのときの小美人の通訳はご愛敬。
岩を抱えて落っこちるギャングもご愛敬。

監督:本多猪四郎×製作:田中友幸×脚本:関沢新一×音楽:伊福部昭という最強スタッフでおくる、
家族そろって楽しめる「明るく楽しい東宝映画」だった、いい時代の作品です。

この度、東宝映画の旗艦映画館、TOHOシネマズ日比谷のプレミアムスクリーンの大画面で観れて幸せ!
ラストの若林映子のドアップ!瞳のハイライトも美しく!
夏木陽介の瞳のハイライトも美しい。

ちなみに、「超定番」その昔、大人と少年の特撮ファンが許せなかった昭和ゴジラシリーズの「お子様向け」ポイント、ワースト5は…(順不同)
1.「三大怪獣地球最大の決戦」モスラの怪獣語での説得
2.「怪獣大戦争」のゴジラのシェー
3.「ゴジラ対ヘドラ」の空飛ぶゴジラ
4.「ゴジラ対ガイガン」の吹き出しで話すゴジラとアンギラス
5.「ゴジラ対メガロ」のジェットジャガーの巨大化
以上!
大人になってしばらく経った今は許せます。

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ITOYA

5.0「キングギドラ」初登場ですが本編(ドラマ)パートも秀逸でしたね!

2024年10月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

ゴジラ生誕70周年記念上映「ゴジラ・シアター」もいよいよラスト第4弾。
有終の美を飾るのは『三大怪獣 地球最大の決戦 4Kデジタルリマスター版』(1964)。
今回もTOHOシネマズ日比谷さんの大スクリーンで堪能。

『三大怪獣 地球最大の決戦 4Kデジタルリマスター版』(1964)
シリーズ第5作で「ラドン」「モスラ」と共にシリーズ最大の人気悪役「キングギドラ」と戦うのが目玉ですが本作も本編(ドラマ)パートがとにかく秀逸でしたね。

主人公は当時佐藤允氏らと「スリーガイズ」として売り出し中の夏木陽介氏。
妹役に星由里子氏、博士役に名優志村喬氏、その他平田昭彦氏、佐原健二氏と東宝特撮の常連に加え、端役でも大村千吉氏、沢村いき雄氏、天本英世氏、加藤春哉氏と個性豊かな配役が多く、改めて日本映画黄金期の充実ぶりが窺えますね。

そのなかでも太古地球に飛来した金星人の本能に目覚めたサルノ王女役を演じた若林映子氏。
当時としては珍しい日本人離れしたエキゾチックな顔立ちが魅力で若きデヴィ夫人にそっくり。後年『007は二度死ぬ』でボンドガールにも抜擢され国際女優の仲間入りをしました。本作でも「金星からの預言者」という難役を違和感なく演じておりました。
そして「小美人」のザ・ピーナッツ(伊藤エミ氏、伊藤ユミ氏)の圧倒的な歌唱力にも驚かされました。
本編ストーリーは公開当時リバイバル上映で再ヒットしていた『ローマの休日』をベースにしているようで、確かにラストのボディーガードの夏木氏と王女の別れは『ローマの休日』のオマージュでしたね。
因みに金星人から来た預言者とキャラ設定も、当時「自分は金星人」だと主張する人がメディアを騒がしていたそうで、脚本の関沢新一氏が当時の流行や世相をきちんと作品に織り交ぜていることがうかがえます。

特撮パートの大きなポイントは「ゴジラ」の擬人化。以降のシリーズの方向性が決定づけられた点でしょうか。
背景画が富士山麓になったのは海外輸出を意識したそうですが、建物が並ぶミニチュアセットと違い怪獣たちの巨大さは感じられませんが戦いの自由度は高まった感じでしたね。
そもそもゴジラもラドンもモスラも単独作品として制作され、後年他の怪獣たちと戦うことを想定しておらず技斗の演出は大変だったと思いますね。
目玉のキングギドラは3つの首が各々意思を持って別々に不規則に動く操演はお見事でしたね。
「ゴジラ・シアター」で『ゴジラ』(1954)、『キングコング対ゴジラ』(1962)、「ゴジラVSビオランテ』(1989)と改めて大画面で拝見しましたが、本編パートは公開当時の世相や話題、流行、社会問題が色濃く出され、ゴジラの描かれ方も時代の要請を反映してましたね。

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矢萩久登

4.5怪獣サミット!女王様は金星人?

2024年10月11日
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鑑賞方法:その他

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ratien

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