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「MCU」シリーズの第13作にして、『キャプテン・アメリカ』シリーズの第3作。
ソコヴィアやラゴスでの戦いにより民間人の犠牲者を出してしまったアベンジャーズ。そんな彼らを国連の管理下に置く「ソコヴィア協定」が提案されるが、その調印をめぐりスティーブとトニーが真っ向から対立。それはやがてアベンジャーズが真っ二つに分断されるという事態へと繋がってゆく…。
監督は前作『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』から引き続きアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。
出演は…
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ…クリス・エヴァンス。
トニー・スターク/アイアンマン…ロバート・ダウニー・Jr。
ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ…スカーレット・ヨハンソン。
バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー…セバスチャン・スタン。
サム・ウィルソン/ファルコン…アンソニー・マッキー。
クリント・バートン/ホークアイ…ジェレミー・レナー。
ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ…エリザベス・オルセン。
スコット・ラング/アントマン…ポール・ラッド。
ローディ・ローズ/ウォーマシン…ドン・チードル。
ヴィジョン…ポール・ベタニー。
といったお馴染みのメンバーに加え、新メンバーとして…
ワカンダ王国の王子ティ・チャラ/ブラックパンサーを『42〜世界を変えた男〜』『キング・オブ・エジプト』のチャドウィック・ボーズマン。
対テロ共同対策本部の副司令官エヴェレット・ロスを『ラブ・アクチュアリー』『ホビット』シリーズの、エミー賞俳優マーティン・フリーマン。
親愛なる隣人ピーター・パーカー/スパイダーマンを『インポッシブル』『白鯨との戦い』のトム・ホランド。
製作総指揮は勿論スタン・リー。
どんだけ仲悪いんだこいつら…😣💦
と思わざるを得ない今作。各自のキャラの濃さから、これまでも度々衝突してきたアベンジャーズですが、本作では遂に全面戦争に突入。シビルウォー(南北戦争)が勃発します。
こういった〇〇vs〇〇ものは、大体第三者の悪の組織が台頭してきて、対立していた2つの勢力が仲直りしてその悪の組織に立ち向かう!というのがセオリー。大体戦いの行方はうやむやになり、最後は
「お前やるな!」「お前もなっ!」🤝❤️
的な感じになるものですが、本作はそういうセオリーを無視し、2つの勢力の戦いを決着まできっちりと描いている点は大いに評価できる!
冷静に考えると、お前ら馬鹿なのか!?とツッコミたくなるが、やはり新旧のヒーロー入り交じっての大乱闘はアガるわ〜🎶
今作は一応『キャプテン・アメリカ』シリーズになってはいるが、実質『アベンジャーズ』シリーズの第3作といって良い。オールスター感ではむしろ『エイジ・オブ・ウルトロン』以上だと思う。
やはり親愛なる隣人スパイダーマンの登場には胸が熱くなります。トム・ホランドのナード感がピーター・パーカーにぴったりや!
物語に大きく関わる新キャラクターのブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン…😢)もこれまでのキャラクターに負けず劣らずのキャラ立ちっぷりで、今後が楽しみ!
まぁなんといっても本作の白眉はウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズでしょう!
『ウィンター・ソルジャー』では、タイトル名になっていながらイマイチキャラが薄かったバッキーですが、本作ではその魅力を存分に発揮しています!
はっきりいって本作はスティーブ×バッキーのブロマンス映画👨❤️💋👨
元カレのバッキーの登場に心が動くスティーブ。今カレのトニーはそれに嫉妬し、バッキーと激しくぶつかり合うが、最終的にスティーブはバッキーの下へと去っていく…。
政治的な対立のように見えて、実はただの三角関係のもつれが戦争の原因ですよねコレ…。
この関係性はお姉サマ方には堪らないでしょうねぇ…。
前作で描かれたのは「冬の兵士」と「監視社会」。今作では「コラテラル・ダメージ」と「PTSD」が描かれています。『キャプテン・アメリカ』シリーズは政治的な物語が背後に隠れており、コレがほかのシリーズとは一線を画した魅力になっていると思います。
基本的には娯楽的なヒーロー映画ですが、報復によるテロ、そしてそれを契機に起こる戦争、国連の政治的介入など、湾岸戦争やイラク戦争を暗示しているような物語であり、正義とは何かということを考えさせてくれる重い物語でもあります。
本作のようなビッグバジェット映画に政治的なテーマを組み込むあたり、流石ハリウッドだと感じます。日本も見習わないと!
本作のヴィランであるジモ大佐は正直薄味。しかし、武力ではなくその狡猾さでアベンジャーズを陥れるというスタンスは中々魅力的。
しかし、最後アイアンマンが1人で来てくれたから良かったものの、もし彼が来なかったり仲間を引き連れて来ていたらどうするつもりだったんだろう…?🤔
かなり楽しいギャグシーンも多い。特にアントマンが良い味を出している。
ホークアイがかなりコメディ寄りのキャラに変化している感じがしたなー。あの人もっとシリアスじゃなかった?
ただ、結構コメディチックな成分が多めだったせいで、空港での乱闘シーンに緊張感が欠けていたのも確か。
ローズが打ち落とされて落下!アイアンマンとファルコンが助けに向かうがローズ普通に落ちる!
ここ初め見た時はギャグシーンかと思って普通に笑っちゃった。間に合わないんかーい!🤣みたいな感じで。
どうせスーツ着てるから無傷でしょ、と思ったら後遺症が残るほどのダメージで、なんか申し訳なくなった…。
シリアスならシリアス、コメディならコメディでどっちかに振り切った方が良かったかも。まぁ、この空港シーン最高に楽しいんだけど。
あと気になったのは問題の出発点と到着点がズレていたこと。
「大いなる力による自警活動は一般人にとって恐怖の対象となる」という観点から組織に属するべきという意見と、「組織に属すると自由な活動が出来ないし、その組織が暴走したときに政治の駒として使われる」という観点から自分達の行動は自分達で責任を持って行うべきという意見の対立が物語の出発点だったのに、最終的にウィンター・ソルジャーをどう扱うかという、安易な問題にすり替えられてしまっているのは事実。
そのため、それぞれの正義のぶつかり合いという面白さが削がれ、ただの痴話喧嘩に落ち着いてしまった点は残念かなぁ。
何はともあれ、「MCU 」シリーズの大きな転換点となる作品であり、これまでのシリーズを見てきたものとしては満足!
ペギー・カーターを送るスティーブの姿にはついつい涙が…😢
シリーズ13作目にしてますます加速する「MCU 」!今後一体どうなるのっ!?