【第93回アカデミー賞】「Mank マンク」が最多10部門ノミネート!監督賞に女性2人選出は史上初
2021年3月15日 22:58
米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは3月15日(現地時間)、第93回アカデミー賞のノミネート作品を発表した。最多10ノミネートを果たしたのは、デビッド・フィンチャー監督とゲイリー・オールドマンがタッグを組んだNetflixオリジナル映画「Mank マンク」。作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞という主要部門のほか、撮影賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞、美術賞、音響賞に名を連ねている。
「Mank マンク」は、オーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」(1941)の誕生過程を、まったく新しいアングルで描いたモノクロ作品だ。フィンチャー監督の父である、ジャック・フィンチャーの遺稿を映画化したもの。オールドマンが、「市民ケーン」の脚本家ハーマン・J・マンキウィッツを演じている。2月28日に行われた第78回ゴールデングローブ賞授賞式では、最多ノミネートを果たしていたものの無冠に終わっていた。
これに続くのは、6作品。「ノマドランド」「シカゴ7裁判」「ミナリ」「ファーザー」「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」「Judas and the Black Messiah(原題)」が、それぞれ6ノミネートで並んでいる。例年以上に混沌としたオスカー戦線が予想される。
なお、監督賞は波乱含みの選出となった。「あの夜、マイアミで」のレジーナ・キングが選から漏れた一方で、「ノマドランド」のクロエ・ジャオと「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェネルがノミネート。米バラエティによれば、監督賞に女性監督が複数名入選するのは同賞史上初めてのことだという。
また、長編アニメ映画部門にエントリーされていた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」などの日本作品の選出はなかった。第93回アカデミー賞授賞式は、4月25日(現地時間)に開催される。
発表されたノミネート作品は、以下の通り。
「ファーザー」
「Judas and the Black Messiah(原題)」
「Mank マンク」
「ミナリ」
「ノマドランド」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
「シカゴ7裁判」
クロエ・ジャオ「ノマドランド」
デビッド・フィンチャー「Mank マンク」
リー・アイザック・チョン「ミナリ」
エメラルド・フェネル「プロミシング・ヤング・ウーマン」
トマス・ビンターベア「アナザー・ラウンド(英題)」
リズ・アーメッド「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
チャドウィック・ボーズマン「マ・レイニーのブラックボトム」
アンソニー・ホプキンス「ファーザー」
ゲイリー・オールドマン「Mank マンク」
スティーブン・ユァン「ミナリ」
ビオラ・デイビス「マ・レイニーのブラックボトム」
アンドラ・デイ「The United States vs Billie Holiday(原題)」
バネッサ・カービー「私というパズル」
フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」
キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」
サシャ・バロン・コーエン「シカゴ7裁判」
ダニエル・カルーヤ「Judas and the Black Messiah(原題)」
レスリー・オドム・Jr.「あの夜、マイアミで」
ポール・レイシー「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
ラキース・スタンフィールド「Judas and the Black Messiah(原題)」
マリア・バカローバ「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
グレン・クローズ「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」
オリビア・コールマン「ファーザー」
アマンダ・セイフライド「Mank マンク」
ユン・ヨジョン「ミナリ」
アーロン・ソーキン「シカゴ7裁判」
エメラルド・フェネル「プロミシング・ヤング・ウーマン」
リー・アイザック・チョン「ミナリ」
ダリウス・マーダー、エイブラハム・マーダー「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
ウィル・バーソン、シャカ・キング「Judas and the Black Messiah(原題)」
クロエ・ジャオ「ノマドランド」
ケンプ・パワーズ「あの夜、マイアミで」
クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール「ファーザー」
サシャ・バロン・コーエン、アンソニー・ハインズ、ダン・スウィマー、ピーター・ベイナム、エリカ・リビノジャ、ダン・メイザー、ジェナ・フリードマン、リー・カーン「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
ラミン・バーラニ「ザ・ホワイトタイガー」
ピーター・フランシス「ファーザー」
マーク・リッカー「マ・レイニーのブラックボトム」
ドナルド・グレアム・バート「Mank マンク」
デビッド・クランク「この茫漠たる荒野で」
ネイサン・クロウリー「TENET テネット」
ショーン・ボビット「Judas and the Black Messiah(原題)」
エリック・メッサーシュミット「Mank マンク」
ダリウス・ウォルスキー「この茫漠たる荒野で」
ジョシュア・ジェームズ・リチャーズ「ノマドランド」
フェドン・パパマイケル「シカゴ7裁判」
アレクサンドラ・バーン「Emma.(原題)」
アン・ロス「マ・レイニーのブラックボトム」
トリッシュ・サマービル「Mank マンク」
ビナ・ダイヘレル「ムーラン」
マッシモ・カンティーニ・パリーニ「Pinocchio(原題)」
「Colette(原題)」
「A Concerto Is a Conversation(原題)」
「Do Not Split(原題)」
「Hunger Ward(原題)」
「ラターシャに捧ぐ 記憶で綴る15年の生涯」
ヨルゴス・ランプリノス「ファーザー」
クロエ・ジャオ「ノマドランド」
フレデリック・トラバル「プロミシング・ヤング・ウーマン」
ミッケル・E・G・ニルソン「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
アラン・ボームガーテン「シカゴ7裁判」
「アナザー・ラウンド(英題)」(デンマーク)
「少年の君(仮題)」(中国・香港合作)
「Collective(英題)」(ルーマニア)
「Quo vadis, Aida?(原題)」(ボスニア・ヘルツェゴビナ・オーストリア・ルーマニア・オランダ・ドイツ・ポーランド・フランス・ノルウェー合作)
「皮膚を売った男」(チュニジア・フランス・ベルギー・スウェーデン・ドイツ・カタール・サウジアラビア合作)
テレンス・ブランチャード「ザ・ファイブ・ブラッズ」
トレント・レズナー、アティカス・ロス「Mank マンク」
エミール・モッセリ「ミナリ」
ジェームズ・ニュートン・ハワード「この茫漠たる荒野で」
ジョン・バティステ、トレント・レズナー、アティカス・ロス「ソウルフル・ワールド」
“Fight For You” 「Judas and the Black Messiah(原題)」
“Hear My Voice”「シカゴ7裁判」
“Husavik”「ユーロビジョン歌合戦 ファイア・サーガ物語」
“Speak Now”「あの夜、マイアミで」
“lo Si (Seen)” 「これからの人生」