「時をかける少女」真琴・千昭・功介の声優は誰? キャスト・あらすじ・実写版を一挙紹介!
2022年7月1日 21:00
細田守監督の名を一躍世に知らしめた「時をかける少女(2006)」。7月1日午後9時から、日本テレビ系「金曜ロードショー」で本編ノーカット放送されます。
2006年の公開時、わずか6館での上映から口コミで評判が広まり、8カ月を超えるロングランを記録。公開から15年以上が経ったいまもなお、青春映画の金字塔として、多くの人に愛されています。
鑑賞していて気になるのは、青春真っ只中の主人公・紺野真琴と、友人である間宮千昭、津田功介の3人組は誰が演じたのか?ということ。この記事では、仲里依紗さん、石田卓也さん、板倉光隆さんら声優陣とキャラクター、あらすじ、見どころ、これまで計3本が製作された実写映画の情報などをご紹介していきます。
過去にもテレビドラマや映画で映像化されてきた筒井康隆氏の名作小説を、初めてアニメ化。第30回日本アカデミー賞で、最優秀アニメーション作品賞を受賞しました。さらに第31回アヌシー国際アニメーション映画祭の長編部門特別賞を獲得するなど、国内外で評価されました。
「デジモンアドベンチャー」「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」などを手がけてきた細田さんが監督、「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行さんがキャラクターデザインを担当しました。
高校2年生の紺野真琴は、学校の理科実験室に落ちていたクルミをうっかり割ってしまったことをきっかけに、時間を飛び越えて過去に戻る「タイムリープ」の力を手に入れる。その力を使い、友人の間宮千昭や津田功介と好きなだけカラオケを歌ったり、野球で好プレイを連発したりと、何気ない日常を思う存分満喫する真琴。何があっても過去に戻り、何度でもリセットできる。そんな楽しい毎日が続くはずだったが……。
▽紺野真琴(仲里依紗)
ある日突然、自在に過去へ飛べる「タイムリープ」の力を手にした女子高校生。原作の主人公・芳山和子の姪(めい)。明るく活発で、おっちょこちょいでお調子者な性格です。
声を担当した仲里依紗さんは、ティーン誌のモデルとして活躍したあと、女優としての活動を始め、深川栄洋監督作「アイランドタイムズ」(2006)で映画デビュー。「時をかける少女(2006)」のオーディションには16歳で参加し、200人の候補者から主演に抜てきされました。
「純喫茶磯辺」(08)で第30回ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞と第63回毎日映画コンクールのスポニチグランプリ新人賞を受賞し、アニメ版に続き主演した実写版「時をかける少女」、「ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲」(ともに10)で、第34回日本アカデミー賞新人俳優賞に輝きました。09年には、細田監督作「サマーウォーズ」の陣内由美役で、再び声優を務めています。
その後も、「ハラがコレなんで」(11)、「土竜の唄」シリーズ(14、16、21)、「羊と鋼の森」(18)などの映画、「レジデント~5人の研修医」(12)、「あなたのことはそれほど」「黒革の手帖」(ともに17)、「ホリデイラブ」(18)、NHK連続テレビ小説「エール」(20)などのドラマに次々と出演しています。23年には、TBSの「日曜劇場」枠で放送された医療ドラマを映画化する「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室」が公開予定。YouTubeチャンネル「仲里依紗です。」も人気を博しています。
高校2年生の春に、真琴の学校に転校してきた男の子。数学が得意。いつも真琴をからかうやんちゃな部分もありますが、どこか不思議な雰囲気を放っています。
演じたのは、02年に第15回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでフォトジェニック賞を受賞し、芸能界入りした石田卓也さん。05年のドラマ「青春の門・筑豊編」で俳優デビューし、同年の映画初出演作「蝉しぐれ」でキネマ旬報新人賞を受賞しました。
その後、映画「ラフ ROUGH」「夜のピクニック」(ともに06)、「グミ・チョコレート・パイン」(07)、「リアル鬼ごっこ」シリーズ(07、10)などの青春映画に次々と出演。17年に俳優業を休業しましたが、21年に活動を再開し、22年には「あしやのきゅうしょく」「狼 LONEWOLF」に参加しています。
真琴とは中学校からの腐れ縁で、千昭を加えた3人組で、放課後にいつも野球をしています。しっかり者で、親と同じ医者を目指している秀才。ボランティア部に所属しています。
声を務めた板倉光隆さんは、「劇団昴」出身。仲さんと同様、細田監督作「サマーウォーズ」にも声優として参加し、陣内克彦役を担当しました。
アニメでは「焼きたて!! ジャぱん」(04/初代・岩城鉄生役)、「結界師」(07/巻緒慎也役)、「新テニスの王子様」(12/佐々部順一役)、「遊☆戯☆王ARC-V」(14/柊修造役)に参加し、数々の洋画作品の吹き替えも務めています。声優だけではなく、俳優、演出家、演劇プロデューサー、音響監督など、幅広く活躍しています。
千昭に好意を抱いている、真琴の親友。
声を担当したのは、ファッション雑誌「with」の専属モデルを務めた垣内彩未さん。モデルとしての活動だけではなく、大河ドラマ「利家とまつ~加賀百万石物語~」(02)、「マイ★ボス マイ★ヒーロー」(06)、「砂時計」(07)、「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 2nd season」(10)などに出演しました。
ボランティア部に所属する、功介の後輩。引っ込み思案な性格。占いの結果が良かった日、思いを寄せる功介に、遂に告白します。
演じたのは、本作で声優デビューを果たした、当時16歳の谷村美月さん。NHK連続テレビ小説「まんてん」(02)で女優デビューし、塩田明彦監督作「カナリア」で映画に初出演しました。「ユビサキから世界を」で初主演を務めた06年には、「酒井家のしあわせ」など計8本の出演作が公開されました。
その後は「神様のパズル」「おろち」(ともに08)、「おにいちゃんのハナビ」(10)、「陽だまりの彼女」(13)、「空飛ぶタイヤ」(18)などの映画、「14才の母 愛するために 生まれてきた」(06)、「太陽と海の教室」(08)、大河ドラマ「八重の桜」(13)、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」(16)などのドラマに出演。
細田監督作品にも、本作に続き、「サマーウォーズ」(池沢佳主馬役)、「おおかみこどもの雨と雪」(土肥の奥さん役)、「バケモノの子」(※ノンクレジット)に参加しました。21年10月、芸能活動を一時休止することを発表しています。
真琴の伯母(通称“魔女おばさん”)。「タイムリープ」の経験者で、真琴にアドバイスをします。勤務先の東京国立博物館で、絵画「白梅二椿菊図」の修復を担当。原作小説は、20年前の芳山和子を主人公にした物語が紡がれます。
和子役で声優に初挑戦した原沙知絵さんは、モデルとして活動したあと、ドラマ「ビーチボーイズ」(1997)で女優デビュー。映画では「蝉しぐれ」「まだまだあぶない刑事」(ともに05)、「60歳のラブレター」(09)、ドラマでは「逮捕しちゃうぞ」(02)、「電池が切れるまで」(04)、「女王の教室」(05)、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」(07)などに出演。現在は、ドラマ「特捜9」のレギュラーメンバーとしても活躍しています。
・間宮千昭(石田卓也)
・津田功介(板倉光隆)
・早川友梨(垣内彩未)
・藤谷果穂(谷村美月)
・紺野美雪(関戸優希)
・真琴の父(桂歌若)
・真琴の母(安藤みどり)
・福島先生(立木文彦)
・おばさん(山本圭子)
・上杉盛子(横張しほり)
・野分析美(松岡そのか)
・加藤(反田孝幸)
・高瀬宋次郎(松田洋治)
・老守衛(中村正)
・芳山和子(原沙知絵)
ちなみに「時をかける少女(2006)」の約4年後に、実写版も製作されています。主演は仲里依紗さん! アニメ版の主演が、直後の実写版でも主演する(別の役どころですが)という、とても珍しいケースとなりました。
さらにもうひとつ面白いトピックが。共演にはなんと中尾明慶さんの名が! 仲さんと中尾さんは、本作とNHKドラマ「つるかめ助産院~南の島から~」での共演を経て2013年に結婚。映画.comでは、劇場公開当時に2人にインタビューを実施しており、恋愛観などについてもお聞きしていました。
「パプリカ」などで知られる作家・筒井氏による同名小説が原作の「時をかける少女」シリーズは、タイムリープと恋と青春というモチーフが世代を超えて多くの人々の心を強烈に動かし、アニメ、実写映画、舞台作品が多数製作されるほどの人気を獲得しています。
映像化は計9回。映画に至っては、上述の細田守版アニメと2010年実写版とあわせて、計4本が製作されています。
なかでも1983年版「時をかける少女(1983)」は、今なお傑作として語り継がれる1本です。監督は「転校生」「さびしんぼう」などの巨匠・大林宣彦(20年に死去)、主演は原田知世さん。原田さんの目を疑うほどの存在感や、大林監督の魔術的映像世界も良いんですが、コアな映画ファンからは「ラストシーンからエンドロールこそ至高」と高い人気を誇っています。
本編で積み重なってきた感情が、予想外の形で弾け飛ぶラストシーンとエンドロール。未見の人は、ぜひアニメ版「時をかける少女」を味わったあとに浸ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに1997年版「時をかける少女(1997)」は、監督・角川春樹さん、主演・中本奈奈さん、ナレーション・原田知世さん、特別出演・渡瀬恒彦さん、主題歌・松任谷由実さんと、邦画ファンにはたまらない陣容となっています。
・本日7月1日 「時をかける少女(2006)」(本編ノーカット)
・7月8日 「竜とそばかすの姫」(地上波初放送、本編ノーカット)
・7月15日 「キングダム」(本編ノーカット)
・7月22日 「ジュラシック・ワールド」(本編ノーカット)
・7月29日 「ジュラシック・ワールド 炎の王国」(本編ノーカット)
・8月5日 「モンスターズ・インク」(本編ノーカット)
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