空飛ぶタイヤ

劇場公開日:

空飛ぶタイヤ

解説

テレビドラマ化もされた池井戸潤の同名ベストセラー小説を、長瀬智也主演で新たに映画化。ある日トラックの事故により、1人の主婦が亡くなった。事故を起こした運送会社社長、赤松徳郎が警察から聞かされたのは、走行中のトラックからタイヤが突然外れたという耳を疑う事実だった。整備不良を疑われ、世間からもバッシングを受ける中、トラックの構造自体の欠陥に気づいた赤松は、製造元であるホープ自動車に再調査を要求する。しかし、なかなか調査が進展を見せないことに苛立った赤松は、自ら調査を開始。そこで赤松は大企業によるリコール隠しの現実を知ることとなる。長瀬が主人公の赤松役を演じる。監督は「超高速!参勤交代」シリーズの本木克英。

2018年製作/120分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2018年6月15日

スタッフ・キャスト

監督
原作
池井戸潤
脚本
林民夫
製作総指揮
大角正
エグゼクティブプロデューサー
吉田繁暁
プロデューサー
矢島孝
石田聡子
撮影
藤澤順一
照明
長田達也
美術
西村貴志
装飾
湯澤幸夫
録音
栗原和弘
編集
川瀬功
音楽
安川午朗
音楽プロデューサー
高石真実
主題歌
サザンオールスターズ
スクリプター
小関ひろみ
助監督
向井澄
製作担当
米田伸夫
プロダクションマネージャー
小松次郎
ラインプロデューサー
山田彰久
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受賞歴

第42回 日本アカデミー賞(2019年)

ノミネート

最優秀作品賞  
最優秀監督賞 本木克英
最優秀脚本賞 林民夫
最優秀助演男優賞 ディーン・フジオカ
最優秀助演女優賞 深田恭子
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(C)2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会

映画レビュー

3.5本木克英監督&長瀬智也なら違うタイプの作品のほうが…

2018年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

知的

池井戸潤の小説の初映画化。池井戸原作のテレビの連続ドラマはかれこれ10年近く人気を博してきたのに、映画が作られなかったのには理由がある。企業小説や経済小説と呼ばれる池井戸作品は、銀行を含む複数企業の組織の概要と人物相関、また主要登場人物の生き様を見せつつ、不正に立ち向かう人々の群像を描く。情報量の多さゆえに、2時間程度で語るのは無理があるのだ。案の定、本作はストーリーを駆け足でなぞった印象を否めない。

赤松運送社長に長瀬智也という配役にも違和感。運送業界は全国規模の大手に押されて、赤松のように単独事業所で操業している中小企業は、ぎりぎりの資金繰りで苦しい経営のはず。長瀬にはスターのオーラがあり、泥臭い運送屋の社長には似つかわしくない。本木監督も「超高速!参勤交代」のような喜劇は得意だが、シリアスな企業ドラマは向かないと感じた。このタッグなら、コミカルな活劇のほうがはまるのではないか。

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共感した! 8件)
高森 郁哉

3.5長瀬が熱い

2024年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

知的

いかにも池井戸潤原作の作品といった感じ。
さらに言えば、例の大手自動車メーカーのリコール隠しを題材としてる話なので、物語なりの装飾はあれどリアルな印象を受ける。もともとはWOWOWのドラマだったらしいが、映画の時間に圧縮して見やすいそして入り込みやすい長さにしていると思う。原作を読んだ人のなかには本作を悪く言う人も少なく無い。それは、原作で重要なシーンが雑に扱われてたり削られてたりするからだ。自分は原作を知らないので、その良さは分からないが原作を知ってる人からするとそれは相当惜しいところなんだと思う。原作を知らない私のような人は素直に楽しめる作品ではないだろうか。
とりあえず、久々に見た元TOKIOの長瀬の熱さや、ディーンフジオカの淡々とした表現、キャスティングはメチャクチャ当たりだと思う。

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なかのねこ

4.5真摯さが報われる世界の素晴らしさ

2024年1月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

意外なほど面白かった。原作あり映画の場合、原作は事前に読んだり、読まなかったり。観賞後に読んだり、読まなかったり。私のスタンスは様々だ。

強いて比べようとは思わないし、映画の良さはストーリーだけじゃなく、構図や間に左右される部分がある。
セリフ以外の、地の文で表現されることやテーマを、いかに映像で魅せるのか?それこそが映画の醍醐味だ。

その上で、「空飛ぶタイヤ」を観た後、無性に原作を読みたくなった。出来に不満があるからじゃない。この世界にもう一度浸りたいと思えるほど、魅力的な作品だったからだ。

何が良いって、とにかく登場人物の「熱さ」が良い。青臭い情熱かもしれないけど、リスクしかない決断かもしれないけど、とにかく信じた道を走り抜きたいという思いは、人間が人間足り得る大事なことだと思う。

自分を、家族を、大事な人を守りたいという気持ちは大切だ。それは時に命であり、生活であり、立場であり、プライドである。
生きることは複合的な行為の集合体で、何かひとつにに満足できても、何かが欠ければ人生は立ち行かない。

長瀬智也演じる赤松は、一本の電話をきっかけに人生の荒波に翻弄される。自分が大切だと思うことは、一体何なのか?
彼の前に示される選択は無慈悲な二者択一を迫り、彼は悩みながら、苦しみながら、大切なことを選びとるしかない。
それは彼と対になるディーン・フジオカ演じる沢田も同様だ。立場も生活環境も全く違う彼らが、同じように己の譲れないものを問い続ける。
その対比と同調のバランスが素晴らしい。

苦しい立場に追い込まれる赤松を鼓舞するように、熱い思いを抱えた者たちが少しずつ加わる展開は、最高に胸を高鳴らせる。
時にストレートに、時に全く見えない場所で蓄積された思いの果てが、ラストへと繋がっていくカタルシス。文字通り、目の離せない映画だ。

正直に告白すると、長瀬智也はちょっと赤松役には若すぎるように思えて心配だったのだが、映画を観続けていくうちに気にならなくなった。
むしろ妻役の深田恭子(いつ見ても可愛い!)とバランスもとれていたし、スーツに隠れた筋肉質な感じが、小さな運送屋の二代目社長という役柄にもハマっていたように思う。

赤松を補佐する経理の宮さん・笹野高史の、地味ながらも素晴らしい演技もあって、最後まで胸が熱くなる気持ちが切れなかった。
現実はそんなに上手くいかない、なんて野暮なことは言いたくない。
積まれていった人の思いが世界を動かす。あっても良いんじゃないかな、それくらいのことは。

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つとみ

4.0悪徳企業を懲らしめるw

2024年1月1日
PCから投稿
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