レイニーデイ・イン・ニューヨーク

劇場公開日:

レイニーデイ・イン・ニューヨーク

解説

巨匠ウッディ・アレン監督が、ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメスら人気若手俳優たちをキャストに迎えメガホンをとったロマンティックコメディ。大学生のカップル、ギャツビーとアシュレーは、ニューヨークでロマンチックな週末を過ごそうとしていた。そのきっかけとなったのは、アシュレーが学校の課題で有名な映画監督ローランド・ポラードにマンハッタンでインタビューをするチャンスに恵まれたことだった。生粋のニューヨーカーのギャッツビーは、アリゾナ生まれのアシュレーにニューヨークの街を案内するためのさまざまなプランを詰め込む。しかし、その計画は狂い出し、思いもよらないさまざまな出来事が巻き起こってしまう。

2019年製作/92分/PG12/アメリカ
原題:A Rainy Day in New York
配給:ロングライド
劇場公開日:2020年7月3日

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Photography by Jessica Miglio (C)2019 Gravier Productions, Inc.

映画レビュー

4.5もはやオッサンになど見向きもしない若い女性の痛快さ

2020年7月31日
PCから投稿

ウディ・アレンという映画作家に「ロリコン」「若い女性に惹かれるオッサンばかり描く」というイメージが固定化したのはいつ頃からか。複雑怪奇な性的虐待疑惑とも繋がって、「キモい」という身も蓋もない意見を見ることも増えた。

確かにアレンの映画は若い女性に懸想する中年男性がよく登場するし、アレンが描く若い女性がバカっぽくて不愉快という見方もわからなくはない。ただ自分なりに弁護をしたいのは、アレンがバカっぽく描くのは女性に限ったことではないし、ほとんどの場合、年寄りは結局若い女性から見切りを付けられる。つまりオッサンは、性懲りもなく若い女に惹かれては、結局捨てられるのがアレンの恋愛観とも言える。

ただ、本作はちょっと違う。エル・ファニング演じるアシュリーは年配の男たちを(無自覚に)利用はしても、性的に惹かれるのはイケメンの映画スターのみという、オッサン側からすれば実に辛辣なキャラなのだ。そして、アシュリーの軽薄さ以上にオッサンどもは情けなく、ティモシー・シャラメ扮するもうひとりの主人公ギャツビーも薄っぺらい。薄っぺらくでバカばかりなのがアレンの描く世界であり、不思議とそこに安心を感じてしまうのだ。

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村山章

4.0これはウディ・アレンのNYへのレクイエムなのか?

2020年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

知的

近年、ロンドン、バルセロナ、パリ、ローマとヨーロッパ各地を旅してきたウディ・アレンが、久々に故郷ニューヨークに戻って撮った最新作には、以前のようにコアなニューヨークはなぜか登場しない。近隣の大学に通う男子学生が、ガールフレンドを連れて案内する(予定だった)故郷ニューヨークは、ホテル・ピエールにセントラルパークにホテル・カーライルにメトロポリタン美術館と、NYビギナー用にベタなのだ。それは、話の流れに沿っているから妥当なのだが、生粋のニューヨーカーであるアレンが、あえて誰もが思い描くスポットをカメラで追うのは、彼なりの決別の気持ちがあったのではないかと想像する。つまり、養女に対する性的虐待疑惑によって、自由に映画を作れなくなった自分自身へのレクイエムを、馴染みの風景に重ね合わせたトリックなのではないかと。結果論かもしれないが、そう思う。しかしながら、単純な話を寸分の隙もなく展開させ、いつものように、最後には人間の本能がもたらす情景をさらりと見せるその手法は、朽ちてなお、粋。まだまだそれを味わいたいのだが、さて、どうなるか?

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清藤秀人

4.0これは、良く出来た方のウディ・アレン監督作品! 安心して劇場でご覧ください。

2020年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

クリント・イーストウッド監督作品のように毎年の単位で作品が公開されるウディ・アレン監督作品ですが、ウディ・アレン作品を大きく分けると、「出来の良いウディ・アレン作品」と「出来の悪いウディ・アレン作品」に分かれます。
これは、ウディ・アレン監督作品の幅の広さとも関係していますが、基本的な作風は安定しているものの、実験的に作風をガラッと変えたりもします。しかも、それがまた名作であったり、そうでなかったりと、なかなか目の離せない監督なのです。なので、多くのウディ・アレン監督ファンが事前に知りたいのは、前者か後者かでしょう。本作については明らかに「出来の良いウディ・アレン作品」なので、安心して劇場でご覧ください。
本作の大きな特徴には、キャストがあります。ウディ・アレン監督は、本当に旬のキャストを見抜く力があり、本作でもまた大きくキャストが変わっています。まずは何と言っても、今をときめくティモシー・シャラメと、(ダコタ・ファニングの妹の)エル・ファニングがメインで登場します。そして、その脇をジュード・ロウなどベテラン勢が支えています。中でも脇役過ぎて資料には紹介がなかったレベッカ・ホールの名前をオープニングで見つけた時は嬉しくなりました。ちなみに、レベッカ・ホールはゴールデングローブ賞で作品賞を受賞したウディ・アレン監督作「それでも恋するバルセロナ」(ペネロペ・クルスがアカデミー助演女優賞受賞)でスカーレット・ヨハンソンの親友役で主演し注目された女優です。本作ではジュード・ロウの奥さん役で出演していました。
本作は、ウディ・アレン作品の特徴の1つでもあるドタバタ劇でもありますが、セレーナ・ゴメスも加わり、先の読めない面白い展開をしていきます。タイトルにも登場するように、ウディ・アレン監督ほど「雨」が好きで、作品に自然と効果的に使える監督はいないのかもしれませんね。
さて、1966年から監督をしているウディ・アレン監督は間違いなく、最も多くの名作を生み出していると思いますが、現時点で84歳なので、これからはカウントダウンに入りつつあります。
これまでは当たり前のようにあったウディ・アレン監督作品ですが、もう当たり前ではなくなっていくので、これからは1本、1本を劇場で噛みしめながら味わっていきたいですね。
本作は、それにキチンと応えてくれる作品だと思います。

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細野真宏

4.0☆☆☆☆ 《世界中の誰1人として、ガンジーの誘いは断れない!》(笑...

2024年3月9日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆☆

《世界中の誰1人として、ガンジーの誘いは断れない!》(笑)

観客3名。簡単に。

いや〜!何から何までウディ・アレンだったなあ〜。

おそらく、ラストの展開に納得いかない人が多く居ると思います。
その走りとして、映画が始まっていきなり、2人の会話による長回しのシーンから始まるのですが。アレンの長回し自体、これまでにあまり使った事は無いとは思いますが。この時の会話が、微妙〜に噛み合って無い様に見えるのが。その後の2人の運命を決めていたのかも知れない。

そんな2人の、不穏な関係性を暗示させるが如く。ここまで徹底的に作品の中で雨を降らせたのは、アレン映画史上最大だったかも?
でもですね。何となく、古くからアレン映画を観て来た人だったなら、或る程度は納得出来た…のかも。

『スターダスト・メモリー』でのシャーロット・ランブリングや。『マンハッタン』でのマリエム・ヘミングウェイ等。
アレン映画黄金期に於ける、映画中での雨の中のキスは、アレン映画の《女神》(ミューズ)の証。
それだけに、太陽の州から来た彼女よりも。雨で出会い・再会する女性こそが、アレン映画に於ける【ミューズ】なのだ!

主人公のティモシー・シャラメのモデルは、勿論アレン本人。
おい!アレン。あんたそんなにイケメンじゃ〜無えだろ
(`・∀・´)
アレンの喋り口調を知っていると。歩きながらシャラメの声で聞こえて来る独白が、まさにアレン節の口調なので、ついつい楽しくなってしまう。

リーブ・シュライバー演じる世界的映画監督は。『スターダスト・メモリー』での、自分は芸術家として映画を製作しながらも。古くからのフアンには、「コメディーを作れ!」と言われ、思い悩む(アレン自身の葛藤)姿そのものを。
ジュード・ロウには、『ハンナとその姉妹』でのマイケル・ケインの姿を思い浮かべる事が出来る。

ヒロイン役と言えるエル・ファニングには。『アニーホール』から、『それでも恋するバルセロナ』辺りの、アレン映画にて脈々と続く《ミューズの系譜》を感じました。
特に嬉しかったのは、エル・ファニングのセクシーシーンが有り。実に眼福でしたぞ〜(//∇//)

他にも「愛と死はコインの裏表」との台詞が有り、なんとなく『マッチポイント』でのラストシーンを想起させたり。フランス・イギリスを始め、欧州で撮影した作品の匂いを、数多く観客へと向けて振りまく。

「あ?コレはあの作品かな?さっきのはアレかな?」…と。アレンの過去作を思い浮かべながら観れると、更に面白く観れると思います。
(知らなくても大丈夫です)

映画はラスト近くに至たり。シャラメは、母親からの一言で一気に心を谷底へと突き落とされてしまう。
この時に並行して描く2つのパーティ。
これこそが、アレンが長年に渡って描き続けて来た、スノッブな人種に対する批判の様でも有り。
最近の作品で言うと、『カフェ・ソサエティ』で鮮やかに描いた、《虚構》と《実像》の(アレンによると)おぞましい世界観と言えるでしょうか。

まだまだ若えなあ〜アレンは( ´Д`)

♬ ス ワンダフル

素敵! 素晴らしいわ!

貴方が、私の事を好きだなんて!

凄く嬉しくて、天にも昇る心地よ!

2020年7月6日 MOVIX柏の葉キャンパス/スクリーン10

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松井の天井直撃ホームラン
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