第84回アカデミー賞(2012年) 全部門ノミネート・その他の賞

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第84回アカデミー賞の全部門ノミネート

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助演男優賞

ケネス・ブラナー マリリン 7日間の恋

ケネス・ブラナー

父親は大工。23歳の時に王立演劇学校卒業。そして卒業後そのままロイヤル・シェークスピア・カンパニーに入団し、劇団史上最年少で「ヘンリー五世」「ロミオとジュリエット」を演じた。29歳のときに監督と主演を兼ねて映画版「ヘンリー五世」を製作。国内外で評判となり、91年には「愛と死の間で」でハリウッド進出を果たす。その後は「フランケンシュタイン」(94)、「ハムレット」(97)などの作品で監督・主演。近年の出演作には「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(02)、「ワルキューレ」(08)などがあり、「マリリン 7日間の恋」(11)では名優ローレンス・オリビエを演じた。

ジョナ・ヒル マネーボール

ジョナ・ヒル

友人の父が俳優ダスティン・ホフマンだった縁で、「ハッカビーズ」(04)のオーディションを受け、同作でスクリーンデビュー。ジャド・アパトー監督作「40歳の童貞男」(05)、「無ケーカクの命中男 ノックトアップ」(07)を経て、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」(07・日本劇場未公開)で売れっ子のコメディ俳優になる。その後も「寝取られ男のラブ♂バカンス」(08)、「Funny People(原題)」(09)、「Get Him to the Greek(原題)」(10)などアパトーの製作・監督作に出演。コメディ映画だけでなく、「マネーボール」(11)といった大作や3Dアニメ「ヒックとドラゴン」(10)などにも参加する。大学時代から脚本を執筆していて、今後は脚本家としての活躍も期待される。

ニック・ノルティ Warrior

ニック・ノルティ

米ロサンゼルスのパサデナ・プレイハウスとステラ・アドラー・スタジオで演技を学び、長い下積み時代を経て、「Dirty Little Billy(原題)」(72)でスクリーンデビューを果たす。TVミニシリーズ「リッチマン・プアマン 青春の炎」(76)で人気に火がつき、エミー賞とゴールデングローブ賞TVドラマ部門の主演男優賞にノミネートされる。その後、エディ・マーフィとの凸凹コンビで大ヒットした「48時間」(82)や、「恐怖の岬」をリメイクした「ケープ・フィアー」(91)、テレンス・マリック監督作「シン・レッド・ライン」(98)といった映画で活躍する。「サウス・キャロライナ 愛と追憶の彼方」(91)と「白い刻印」(97)でアカデミー主演男優賞にノミネートされた。

クリストファー・プラマー 人生はビギナーズ

クリストファー・プラマー

演劇の世界からキャリアをスタートさせ、50年に初舞台、54年にブロードウェイデビューする。トニー賞には6度ノミネートされ、ミュージカル「Cyrano」(74)とストレートプレイ「Barrymore」(97)で俳優賞を受賞した。スクリーンデビューした58年以降、映画とは距離をとっていたが、ミュージカル映画の金字塔「サウンド・オブ・ミュージック」(65)のフォン・トラップ大佐役で一躍有名になる。その後は「ピンク・パンサー2」(75)、「ある日どこかで」(80)、「インサイダー」(99)、「ビューティフル・マインド」(01)など数多くの作品に出演。近年の作品に「Dr.パルナサスの鏡」(09)、「人生はビギナーズ」(10)などがある。「終着駅 トルストイ最後の旅」(09)でロシアの文豪レオ・トルストイを演じ、アカデミー主演男優賞に初めてノミネートされた。

マックス・フォン・シドー ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

マックス・フォン・シドー

スウェーデン・ルンド出身で、同国を代表する俳優。高校時代に演劇を始め、ストックホルムの演劇学校に通う。「Bara en mor(原題)」(49/英題「Only a Mother」)でプロの役者としてデビュー。スウェーデンを代表する映画監督イングマール・ベルイマンと出会い、「第七の封印」(57)を皮切りにベイルマン作品に10本以上出演して国際的に知られるようになる。「偉大な生涯の物語」(65)でアメリカに進出し、オカルトホラーの代表作「エクソシスト」(73)で悪魔払いに挑むメリン神父を演じた。「ペレ」(87)でアカデミー主演男優賞にノミネートされる。その他の作品に「ハワイ」(66)、「ハンナとその姉妹」(86)、「マイノリティ・リポート」(02)など。

助演女優賞

ベレニス・ベジョ アーティスト

ベレニス・ベジョ

アルゼンチン出身で、3歳の頃フランスに移り住む。96年に長編映画デビューし、コメディ作品「Meilleur Espoir Feminine」(00/英題「Most Promising Young Actress」)でブレイクして、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞の有望若手女優賞にノミネートされる。ヒース・レジャー主演「ROCK YOU! ロック・ユー!」(01)でアメリカに進出した。ミシェル・アザナビシウス監督の「OSS 117 私を愛したカフェオーレ」(06)でヒロイン役に起用され、フランスの人気俳優ジャン・デュジャルダンと共演。再びアザナビシウス監督とデュジャルダンと組んだ「アーティスト」(11)では、1930年代のハリウッド女優を演じるために5カ月にわたってタップダンスを練習し、役に挑んだ。同作はモノクロの無声映画で、フランスの作品にも関わらずアメリカの賞レースの目玉となる。私生活のパートナーでもあるアザナビシウス監督との間に子供が2人いる。

ジェシカ・チャステイン ヘルプ 心がつなぐストーリー

ジェシカ・チャステイン

米・カリフォルニア北部出身。本名はジェシカ・ハワードで、母親の旧姓チャステインを芸名にした。子どもの頃から女優に憧れ、ダンスを習い、劇団に所属する。ジュリアード音楽院の演劇部門を卒業後、舞台作品を中心に活動。TVシリーズ「ER」や「ヴェロニカ・マーズ」にゲスト出演したが、すぐに演劇の世界に戻る。06年、アル・パチーノと共演した「サロメ」での演技が賞賛され、「ジョリーン(原題)」(08・日本未公開)でスクリーンデビューを果たす。「サロメ」を鑑賞した映画監督テレンス・マリックに、「ツリー・オブ・ライフ」(11)のブラッド・ピットの妻役として抜擢される。同作はカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、チャステインも脚光を浴びた。マリック監督の次回作にも出演する。

メリッサ・マッカーシー ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン

メリッサ・マッカーシー

米シカゴ郊外のプレインフィールドの農家に生まれる。ニューヨークでスタンダップコメディのステージに立つ傍ら、アクターズ・スタジオに通って演技の腕も磨く。90年代後半にロサンゼルスに拠点を移してからは、コメディ集団「The Groundings」に所属して活躍する。初めてレギュラー出演したTVシリーズ「ギルモア・ガールズ」(00~07)で、主人公の親友スーキー役を演じてブレイク。「Mike & Molly(原題)」(10~)では、エミー賞主演女優賞を受賞した。映画では、「go」(99)で長編デビューした後、「キッド」「チャーリーズ・エンジェル」(ともに00)などの話題作に出演。コメディ映画「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」(11)は、全米で興収1億6000万ドルを超えるヒットを記録した。

ジャネット・マクティア アルバート・ノッブス

ジャネット・マクティア

英ロンドンの王立演劇アカデミーを卒業後、84年に舞台女優としてデビュー。「ハーフムーン・ストリート」(86)で映画に初出演する。「嵐が丘」(92)、「キャリントン」(95)などを経て、99年の「Tumbleweeds」でゴールデングローブ賞コメディ・ミュージカル部門の主演女優賞を受賞し、アカデミー賞にもノミネート。主演作「歌追い人」(00)はサンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した。グレン・クローズ主演作「アルバート・ノッブス」(11)でアカデミー助演女優賞の候補に挙がる。その他の作品に、テリー・ギリアム監督作「ローズ・イン・タイドランド」(05)や、ケネス・ブラナー監督作「As You Like It(原題)」(06)など。舞台「A Doll's House」(97)で、ローレンス・オリビエ賞主演女優賞とトニー賞演劇部門の女優賞を受賞している。

オクタビア・スペンサー ヘルプ 心がつなぐストーリー

オクタビア・スペンサー

アラバマ州モンゴメリー出身のアフリカ系アメリカ人。大学卒業後、プロデューサー志望で映画業界に入ったものの、数本の作品にエキストラ出演して、「評決のとき」(96)で女優として活動を始めることになる。その後も映画出演を続けながら、演技のレッスンを受け、近年は「路上のソリスト」(09)、「7つの贈り物」(08)といったドラマ作品に出演する。「評決のとき」のセットで知り合って以来親交があるテイト・テイラーが監督した「ヘルプ 心がつなぐストーリー」(11)は、女性を中心に人気を集め、アメリカでは11年サマーシーズンの女性向けドラマとして一番のヒット作になった。同作で演じたミニー役は、原作の小説の時点でスペンサーをモデルにして描かれたキャラクターだったが、オーディションでこの役を勝ち取った。03年には初舞台を踏み、活動の幅を広げている。

長編ドキュメンタリー賞

外国語映画賞

短編アニメーション賞

  • 「DIMANCHE/SUNDAY」
  • 「THE FANTASIC FLYING BOOKS OF MR.MORRIS LESSMORE」
  • 「LA LUNA」
  • 「A MORNING STROLL」
  • 「WILD LIFE」

短編実写映画賞

  • 「PENTECOST」
  • 「RAJU」
  • 「THE SHORE」
  • 「TIME FREAK」
  • 「TUBA ATLANTIC」

短編ドキュメンタリー賞

  • 「The Barber of Birmingham: Foot Soldier of the Civil Rights Movement(原題)」
  • 「God Is the Bigger Elvis(原題) 」
  • 「Incident in New Baghdad(原題)」
  • 「Saving Face(原題) 」
  • 「The Tsunami and the Cherry Blossom(原題)」
Photo:Getty Images/アフロ