ミッドナイト・イン・パリ

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劇場公開日:

ミッドナイト・イン・パリ

解説

「アニー・ホール」「それでも恋するバルセロナ」のウッディ・アレン監督・脚本によるラブコメディ。ハリウッドで売れっ子の脚本家ギルは、婚約者イネズと彼女の両親とともにパリに遊びに来ていた。パリの魔力に魅了され、小説を書くためにパリへの引越しを決意するギルだったが、イネズは無関心。2人の心は離ればなれになり……。キャストはギルにオーウェン・ウィルソン、イネズにレイチェル・マクアダムスのほか、マリオン・コティヤール、仏大統領夫人としても知られるイタリア出身の歌手カーラ・ブルーニら豪華スターが顔をそろえる。第84回アカデミー賞では、アレン自身3度目となる脚本賞を受賞した。

2011年製作/94分/G/スペイン・アメリカ合作
原題:Midnight in Paris
配給:ロングライド
劇場公開日:2012年5月26日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第84回 アカデミー賞(2012年)

受賞

脚本賞 ウッディ・アレン

ノミネート

作品賞  
監督賞 ウッディ・アレン
美術賞  

第69回 ゴールデングローブ賞(2012年)

受賞

最優秀脚本賞 ウッディ・アレン

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) オーウェン・ウィルソン
最優秀監督賞 ウッディ・アレン
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(C)2011 Mediaproduccion, S.L.U., Versatil Cinema, S.L. and Gravier Productions, Inc.

映画レビュー

3.5いつの時代も「昔は良かった」と言われている

2018年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

行き詰まったハリウッドの脚本家が小説家に転身しようとしている。芸術の都、パリならばインスピレーションが得られるだろうと、引っ越しを提案するが、婚約者からは嫌がられる。そんなある日、夜中に主人公はタイムスリップして、彼が黄金時代と称する1920年代の世界に迷い込む。

過去を美化する傾向は、多かれ少なかれ誰にでもあるものだと思う。「昔はよかった」という言説は、いつの時代も聞かれるもので、この主人公も友人にそんな考えは「黄金主義思考」だとバカにされている。

しかし、その黄金時代に行ってみれば、その時代の人々も19世紀のベル・エポックの時代は素晴らしかったと言っている。おそらくベル・エポックの時代の人間も、さらに昔を良かったと言っているに違いない。

それを知った主人公は、「黄金主義思考」を捨てようやく現実で前向きな選択をすることができるようになる。「昔は良かった」とぼやき始めたら、戒めのために見返したい映画だ。

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杉本穂高

3.0残念だ

2023年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

知的

幸せ

文芸の偉人たちに
時空を超えて会える
まさに夢のような時間の話。

こう言ったオールスター的な映画は
いくつかあって、そりゃ好きな偉人たちなら
ワクワクは止まらないだろうと思う。

しかし過去にウディ・アレンは憧れの映画スターが
スクリーンから出てきて恋に落ちる、
それこそこの手のものの究極ともいえるものを
生み出している。
ここに至って、また?
パリも当時の風俗もオシャレです、でも、また。
老いたのだろうか、ウディ・アレン。
好きな監督だったのだが。

憧れの芸術家たちに出会えて高揚する
純朴な文学青年の目を通しつつも
こういう文化芸術をわかるんだぜ?と言わんばかりな
いやらしさも鼻につく。

昔は良かった、ここではない場所に自分の居場所が
あるんじゃないかと思う気持ちは
若者らしいし、自分だけでなくみんなそうだったというのも
シニカルで自虐的。コミカルでもある。
その点は面白かった。

でもこの手の内容であれば、
アニメの「ディリリとパリの時間旅行」のほうをお勧めする。

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こまめぞう

3.5過去への憧憬。 フランス🇫🇷絡みの高評価で、難解なお前らにわかるか...

2023年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

過去への憧憬。
フランス🇫🇷絡みの高評価で、難解なお前らにわかるか?系(笑)かと身構えた。
いやー楽しいファンタジーだった。どこかコメディのようでもあった。明るい未来を予感させるラストも素敵、音楽も良かった。

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はむひろみ

5.0いつの時代だって現在が不満なんだ。それが人生だ

2023年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

小説家を目指す脚本家のギルは婚約者と彼女の両親とでパリを訪れるが、ある晩、彼が憧れてやまない1920年代のパリへタイムスリップをする。

パリの街並みを小粋に瀟洒に描くウディ・アレン作品。

作中、ギルが好む「街を歩く」という行為には、観光地から観光地へ渡り歩いてスケジュールをこなす時間的速度や、先人の作品に結論めいた解釈を与える思考的速度といった、ある種の「速度」へのさり気ない抵抗が込められている。

ゆっくりと歩くスピードで文字通り足跡を辿ることで初めて、先人の息遣いを感じ、思いを馳せることができるようになる。そして、そのうえで、ギルがアドリアナに放つ一言に集約される「(いつの時代だって)現在が不満なんだ。それが人生だ」といった眼差しを得る。

時代が人を創るのではなく、人が時代を創る。そんな人生観を、押しつけがましくなく描く。お見事。

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えすけん
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