ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男

ALLTIME BEST

劇場公開日:

ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男

解説

名優ゲイリー・オールドマンがイギリスの政治家ウィンストン・チャーチルを演じ、第90回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した歴史ドラマ。チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を、「つぐない」のジョー・ライト監督のメガホンで描いた。第2次世界大戦初期、ナチスドイツによってフランスが陥落寸前にまで追い込まれ、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍が北フランスの港町ダンケルクの浜辺で窮地に陥る中、就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手にヨーロッパ中の運命が委ねられることに。ヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か、究極の選択を迫られるチャーチルだったが……。チャーチルを支える妻クレメンティーンに「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス、秘書エリザベス役に「ベイビー・ドライバー」のリリー・ジェームズ、英国王ジョージ6世役に「名もなき塀の中の王」のベン・メンデルソーン。脚本は「博士と彼女のセオリー」のアンソニー・マッカーテン。アカデミー賞では主演男優賞のほか、オールドマンの特殊メイクを担当した日本人メイクアップアーティストの辻一弘らがメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。

2017年製作/125分/G/イギリス
原題:Darkest Hour
配給:ビターズ・エンド、パルコ
劇場公開日:2018年3月30日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第90回 アカデミー賞(2018年)

受賞

主演男優賞 ゲイリー・オールドマン
メイクアップ&ヘアスタイリング賞  

ノミネート

作品賞  
美術賞  
撮影賞 ブリュノ・デルボネル
衣装デザイン賞 ジャクリーン・デュラン
詳細情報を表示

特集

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14

(C)2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

映画レビュー

3.0劇的な演説はいいけれど…

2022年12月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

○作品全体
第二次世界大戦のキーマンの一人であるチャーチルを描くにあたって、ポイントを絞らねば第二次世界大戦中のイギリスの概要をなぞるだけになってしまう。
その中で、対ドイツ戦に舵を切るところに焦点を当てているのがまず面白い。
苦境からの勝利という意味ではロンドン空襲からドイツ降伏までのほうがわかりやすい気がするけれど、米ソとのやり取りを描いているうちにチャーチルの影の部分がどうしても出てきてしまいそうだ。対ドイツを決意するタイミングであれば、国の方向性を決める、という部分で首相という役割もメインに据えられるし、チャーチルの演説がその大一番にもなる。上手な構成だなと感じた。
ただ、チャーチルという登場人物の描き方には少し物足りなさも感じた。首相になるまでのチャーチルの失敗をチャーチル自身が引きずらない姿勢でいるが、それによってチャーチルの抱えるマイナスな感情がフィルム上にでてきていないような気もする。
協力者が得られず孤立するシーンも、国王や国民が「悪の独裁者を許さない、正義イギリス」の精神によって一瞬で覆る。それはそれで劇的なのだけど、チャーチルも国民自身も、自分たちの生活を守るという意識はないのだろうか、と感じた。危機的状況であり、冷静に判断するならば和平交渉が必要だとする状況(が多数の意見のように映している)であれば、それを選ばなかった理由を精神論以外のものでも示す必要があったんじゃないかと感じた。もっと言ってしまうと、劇的な演説による解決はヒトラーっぽくないか?と思ってしまった。
史実はどうであれ、和平交渉の利点を閣議であれだけ示されたにも関わらず、独裁者を許さないという一点だけで全面戦争へ仕向けたチャーチルの演説はヒトラーの演説とどう違うのだろうか(作中で同じようなことを登場人物も言っていたが…)。差別化するためにも、もう少し「劇的でないなにか」が欲しかった。

ただ、これは敗戦国・日本に住む日本人だから感じた感想かもしれない、とも思う。実際に進んだ進路がもし勝利へ向かったのであれば、こうした精神的な部分が決め手とする歴史物語をシンプルに楽しめたのかもしれない…と思ったりもした。

○カメラワークとか
・真俯瞰が多い。空爆の落下地点へのTU、群衆のなかにいる登場人物という強調、街と人。演出意図が違うのが面白い。

・影、というか画面に真っ黒な箇所が多かった。エレベーターに乗っている時のチャーチルや、地下施設でのシーン。孤立、孤独の印象。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
すっかん

3.0真のデモクラット(民主主義者)とは、デモクラシーの欠陥を知る者である

2018年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
マユキ

3.5Oscar-Bait Story Retold, Biographically More Convincing

2020年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

Darkest Hour is the basically the same story of UK's entry into WWII that we saw in the King's Speech and Dunkirk, this film playing as a third camera angle into the drama of the man who was in charge at an alarming flashpoint in history. Of the three, the film is the best at projecting the end times feel of Hitler's encroaching through the surrendering governments of Europe. You'll be proud Brit

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Dan Knighton

4.0チャーチルという巨人の寓話

2018年4月30日
Androidアプリから投稿

興奮

知的

クライマックスの地下鉄のシーンが脚色されたフィクションであるように、これは史実をなぞった実録映画ではない。ある意味では独善的な宰相が、ヒトラーを警戒しながらも自らも独裁者的資質を持ち、しかし国民の目線を知ることで、国家における自分の役割に目覚めていくという、成長のドラマだと思う。それをどうやってビジュアルで見せるかにジョー・ライト監督は心を砕いていて、出来すぎなくらい明快な物語に仕上がった。映画だもの、核を掴み出して脚色し、映像のダイナミズムで表現する。とても映画らしい伝記映画だと思う。

コメントする (0件)
共感した! 19件)
村山章

他のユーザーは「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」以外にこんな作品をCheck-inしています。