グレン・クローズ 「アルバート・ノッブス」
高校時代に劇団を結成し、大学で演技を学ぶ。64年、プロとしての初舞台を踏み、74年にブロードウェイデビューする。アンドリュー・ロイド＝ウェバー演出のブロードウェイミュージカル版「サンセット大通り」（95）などで、トニー賞を3度受賞した。スクリーンデビュー作「ガープの世界」（82）で、実際には5歳年下のロビン・ウィリアムズの母親役を演じ、アカデミー助演女優賞にノミネートされる。一夜をともにした相手を執拗に追う女性を怪演した「危険な情事」（87）のほか、「再会の時」（83）、「ナチュラル」（84）、「危険な関係」（88）でもオスカー候補に挙がった。その他、「101」（96）、「エアフォース・ワン」（97）、「クッキー・フォーチュン」（99）、「アルバート・ノッブス」（11）などに出演。自ら製作総指揮も務めた「潮風のサラ」シリーズ（88～03）などTVドラマでも活躍し、近年は「ダメージ」（07～）でエミー賞の主演女優賞に08年から3年連続してノミネートされている。
ビオラ・デイビス 「ヘルプ 心がつなぐストーリー」
米サウスカロライナ州生まれ、ロードアイランド州育ちのアフリカ系アメリカ人。子どもの頃から女優に憧れ、ロードアイランド大学とニューヨークのジュリアード学院で演技を学ぶ。演劇界でキャリアを積み上げ、「King Hedley II」（01）と「Fences」（10）でトニー賞の女優賞を受賞した。96年、「大いなる相続」（日本劇場未公開）でスクリーンデビューを果たし、スティーブン・ソダーバーグ監督の「アウト・オブ・サイト」（98）、「トラフィック」（00）、「ソラリス」（02）に出演する。デンゼル・ワシントンの監督デビュー作「きみの帰る場所 アントワン・フィッシャー」（02）でインディペンデント・スピリット・アワードの助演女優賞、「ダウト あるカトリック学校で」（08）でアカデミー助演女優賞にノミネートされる。エマ・ストーンとともに主演を務めた「ヘルプ 心がつなぐストーリー」（11）は、アメリカ国内で女性からの人気を集めてヒットを記録した。
ルーニー・マーラ 「ドラゴン・タトゥーの女」
姉のケイト・マーラも女優で、曽祖父2人はNFLのニューヨーク・ジャイアンツとピッツバーグ・スティーラーズの初代オーナー。ニューヨーク大学で心理学を専攻。05年から女優の活動を始め、「Dream Boy」（08）でスクリーンデビューを果たす。マイケル・ベイ製作のリメイク版「エルム街の悪夢」（10）、デビッド・フィンチャー監督「ソーシャル・ネットワーク」（10）に出演。フィンチャーがリメイクを手掛ける「ドラゴン・タトゥーの女」（11）の主人公リスベット役に大抜擢され、一躍注目を浴びる。ケニヤ・キベラの孤児への援助を目的としたNPO「Faces of Kibera」を創設し、慈善活動にも積極的。
メリル・ストリープ 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」
イエール大学院の演劇科を卒業後、舞台俳優としてキャリアをスタート。映画デビューは77年、ジェーン・フォンダ主演の「ジュリア」。翌年のアカデミー賞受賞作「ディア・ハンター」でロバート・デ・ニーロと共演し、79年「クレイマー・クレイマー」でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、若手演技派女優のトップに躍り出る。83年には「ソフィーの選択」で同賞主演女優賞も受賞し、以降「恋におちて」（84）、「愛と哀しみの果て」（85）、「激流」（94）、「マディソン郡の橋」（95）、「めぐりあう時間たち」（02）など良質の作品に多数出演。アカデミー賞のノミネートは歴代最多の16回(2011年末現在)。アメリカ映画界を代表する女優である。
ミシェル・ウィリアムズ 「マリリン 7日間の恋」
94年に映画デビューし、翌年「スピーシーズ 種の起源」に出演、TVドラマ「ドーソンズ・クリーク」（98～03）で注目されるように。シリーズ終了後は映画に専念し、自主制作作品を中心に出演。アン・リー監督「ブロークバック・マウンテン」（05）でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、一躍有名になる。その後は「脳内ニューヨーク」（08）や「シャッターアイランド」（10）などに出演し、「ブルーバレンタイン」（10）でオスカー主演女優賞にノミネート。演技派として着実にキャリアを積み上げ、「マリリン 7日間の恋」（11）ではマリリン・モンローに扮する。私生活では、「ブロークバック・マウンテン」の夫婦役で共演したヒース・レジャーと婚約し1子をもうけるが、婚約を解消。その後は映画監督のスパイク・ジョーンズと交際するが、こちらも破局に終わった。
