マージン・コール
解説
2008年の世界金融危機(リーマン・ショック)を題材に、ウォール街が崩壊へと向かう緊迫の24時間を金融マンたちの視点から描いた社会派サスペンス。ウォール街の投資会社で大量解雇が発生。その対象となったエリックは、意味深な言葉と共に後輩のアナリスト、ピーターにUSBメモリーを託す。その晩、USBメモリーに記録されたデータを調べたピーターは、会社倒産にも繋がる衝撃の事実を知る。キャストには、ケビン・スペイシーをはじめ実力派俳優が集結。第84回アカデミー賞で脚本賞にノミネート。
2011年製作/106分/アメリカ
原題:Margin Call
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2023年5月26日
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鑑賞方法:VOD
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J・C・チャンダー 監督による2011年製作(106分)アメリカ映画、原題:Margin Call
サブプライムローン破綻による巨大投資銀行崩壊時の経営者による顧客を裏切る行動や中間管理職の葛藤や開き直り的行動等が描かれていて、興味深くはあった。
ただ、多くの社員が解雇される中、明日にも迫ってる自社の危機的状況を、首切られた調査員意外は誰も知らないという状況はかなり信じにくかった。反面、暴落中の債券を顧客に売る抜けろとのトップの指令は分かりやすかった。また、その指令には従え無いと思う中間管理職が結局は陣頭指揮してそれを行なうことや、馘首を免れて安堵する姿は納得できる部分はある。しかし、多くの債券が売り抜けられ、大量解雇もあり、何とか企業も主人公も生き残る様な描写には、リアリティを全く感じられず不満が募った。
実際はどうであったのか?
BBC製作の「リーマン・ブラザーズ 最後の4日間」(2009年放送)では、米国政府もしくは他企業が救ってくれると楽観的に思っていたが、そうはならなかったリーマン・ブラザーズの経営トップの姿がシビアに描かれていた。他力に縋るばかりで、自力再生の試みは全くなされていない様であった。やはりそれが現実だろうと再認識させられた。
監督J・C・チャンダー、製作ジョー・ジェンクス 、ロバート・オグデン・バーナム 、コーリー・ムーサ、 マイケル・ベナローヤ 、ニール・ドッドソン 、ザッカリー・クイント、製作総指揮カシアン・エルウィズ 、ローラ・リスター 、ジョシュア・ブラム 、カーク・ダミコ 、ランディ・マニス 、アンソニー・グダス 、マイケル・コルソ 、ローズ・ガングーザ、脚本J・C・チャンダー、撮影フランク・デマルコ、美術ジョン・ペイノ、衣装キャロライン・ダンカン、編集ピート・ボドロー、音楽ネイサン・ラーソン。
出演
ケビン・スペイシー、ポール・ベタニー、ジェレミー・アイアンズ、ザッカリー・クイント、ペン・バッジリー、サイモン・ベイカー、メアリー・マクドネル、スタンリー・トゥッチ。
2022年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
リーマンブラザーズを題材にした映画。業界にいたことがあるので懐かしい感じがした。ケビン・スペイシーの出演作ではやはりユージュアル・サスペクツが一番印象に残っているが、投資銀行のマネージメントとしての演技も悪くないと思った。僕の英国人の元上司を思い出した。
2021年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
金融危機の発端となったリーマンブラザーズ破綻の一日を描く物語。
実話をもとにしているだけあって、リアルで緊迫感がある私好みの作品でした。
登場人物がそれぞれの立場で動揺し、悲嘆し、会社を守るために、或は金融マンの矜持を守る為に奔走する様を、丁寧に描いていきます。
特に、数人の社員が屋上で話し込むシーンは、寂寥感を肌で感じるお気に入りのシーンでした。
事が事だけに、カタルシスを感じる展開にも、意外性を感じる展開にもなり難く、高い評価は難しい作品だとは思います。しかし、それでも私的評価4を付けたくなる作品でした。
初めから細かい説明的なシーンは無くストーリーは進んでいく。
リーマンショックの事を知らなくても、歴史的な出来事が人々のエゴによって引き起こされた事は理解出来ると思う。そして時代は繰り返されるのか。
色々な教訓に満ちている。
さらにそれらを理解出来なくても、世界的に衝撃を与えたリーマンショックの話なのに、ゆったりとしたストーリー展開に流れる空気感は心地がいい。