マネーボール

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劇場公開日:

マネーボール

解説

メジャーリーグ「オークランド・アスレチックス」のGM(ゼネラルマネージャー)、ビリー・ビーンの半生を、ブラッド・ピット主演で映画化。全米約30球団の中でも下から数えたほうが早いといわれた弱小球団のアスレチックスを独自の「マネー・ボール理論」により改革し、常勝球団に育てあげたビーンの苦悩と栄光のドラマを描く。監督は「カポーティ」のベネット・ミラー。「シンドラーのリスト」のスティーブン・ザイリアンと「ソーシャル・ネットワーク」のアーロン・ソーキンが脚本を担当した。

2011年製作/133分/G/アメリカ
原題:Moneyball
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2011年11月11日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第35回 日本アカデミー賞(2012年)

ノミネート

外国作品賞  

第69回 ゴールデングローブ賞(2012年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) ブラッド・ピット
最優秀助演男優賞 ジョナ・ヒル
最優秀脚本賞 スティーブン・ザイリアン アーロン・ソーキン スタン・シャービン
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映画評論

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映画レビュー

3.5華やかな世界の日陰者。

2022年5月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

○作品全体
ブラウン管で見るヤンキース対アスレチックス戦から始まり、照明の落ちた球場でラジオ越しに観戦するビリー。メジャーリーグという華やかな舞台が中心にある作品で、その舞台にはいない、陰の物語として決定づけられる作品冒頭がまず印象に残る。
作品内での野球シーンは終盤のみ存在し、舞台として映されるのは球団事務所やクラブハウスの風景だ。そこで進むチーム編成の努力が、照明の落ちた球場や年季の入った蛍光灯の下で静かに彩られる。落ち着いたBGMもあって、作品に漂う独特な空気感がビリーの「したたかさ」にも思えるし、チーム編成上の冷徹な判断に対する「侘しさ」にも思える。陰の物語としての世界観の作り方というべきだろうか。この雰囲気がとても良かった。

○カメラワークとか
・影を作る演出がほんとに良い。階段下のスロープ、一人きりのトレーニングジム、ビデオ室、照明の落ちたグラウンド。ピーターやビリーがいる場所には影が多く存在する。縁の下の力持ち、といえば聞こえはいいが、チームが低迷すれば矢面に立たされるし、かといって功労者として評価されることは少ない。そして古い考えが蔓延るMLBの中で、ビリーやピーターの考えはインドアの日陰者として考えられている。こうした2人の立ち位置を描くのにあたって、自然と画面に存在する影だった。
・当時の実際の映像と繋ぎ合わせる野球シーンの照明がバラエティとかの再現ドラマっぽくてちょっとチープ。いっそ野球シーンは全て実際の映像だけで良かったのでは?と思った。作品全体は影の落とし方が凄く良かった分、なおさら浮いてる。

○その他
・ブラットピットのガッツポーズの仕方がちょっとダサくて笑った。子供っぽい感じ。『ホームアローン』のマコーレー・カルキンのガッツポーズを思い出してしまった。
・ピーター役のジョナ・ヒルは好きな役者だなあ。一見抜けてる部分がありそうで、芯はある。そういうキャラクターが良く似合う。

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すっかん

5.0ブラピ

2024年7月24日
iPhoneアプリから投稿

野球界で成功、勝つ為のマーケティング?
成功する為には色んな角度からのアプローチがあるのですね。
ピーターとの出会いが大きかった。
楽しめました。

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alextm

5.03つのバクチに勝った

2024年7月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

知的

2011年公開のアメリカ映画。
マイケル・ルイスによるノンフィクション小説『マネー・ボール 』(原題:Moneyball: The Art of Winning An Unfair Game)を原作としている。

大リーグ(アメリカンリーグ)に所属する金欠球団オークランド・アスレチックスを題材にした下剋上スポーツドラマ。
実話をもとにしている。

監督:ベネット・ミラー
脚本:スティーヴン・ザイリアン、アーロン・ソーキン

【球団社長ビリー・ビーン】:ブラッド・ピット
【ビリーの片腕ピーター・ブランド】:ジョナ・ヒル
【アート・ハウ監督】:フィリップ・シーモア・ホフマン

野球ファン必見の1本。

脚本がとてもよく出来ている。
「セイバーメトリクス(≒ 統計学的見地から選手を評価する手法)」について詳しく作中で語られるわけではない。
せいぜい「◯某選手は出塁率が高い」程度までだ。
娯楽作品としては、十分だ。

大谷翔平のおかげで、大リーグ中継の機会が増えた。
OPSだのWHIPだの、見慣れない指標が画面に出る。
アメリカ人はデータが大好きだ。
ある指標と、得点や勝敗の因果関係を探っていく。

今は亡き野村克也さんが提唱した「ID野球」は、セイバーメトリクスとは違う。

ノムさんのは、状況ごとの心理的傾向値やあるファクトの発生頻度、
別の視点では言葉の定義に重きを置き、「シンキングベースボール」、プレイヤーに対して「考えてプレイしようぜ」というものだ。

セイバーメトリクスは、選手の特性を決定づける指標を定義し、それと勝利との有為な結びつきを仮説立てていて、プレイヤーというよりフロント、マネージャー(監督)が対象だ。
象徴的に語られるのは、「アウトにならなきゃ負けない」、つまり、「バントは愚策」とする考え方だろう。

本作はバクチをうった。
原作がそうだから、とは思わない。
映画は創作できる。
本作もいくつか、事実と異なる部分がある。

球団社長(フロント)という裏方を主役にするというバクチ。
◆ブラピを配役してクリア。

セイバーメトリクスという専門的かつめんどくさい概念を映画に持ち込むバクチ。
◆見た目にもスポーツと縁のない、野球経験ゼロのインテリ君をセイバーメトリクスの象徴として際立たせてクリア。

実話とは言え、当時、スターもおらず知名度のないアスレチックスをメインにせざるを得ない博打。
◆幾人かの選手にスポットをあて、観客に感情移入させることでクリア。

大したものだと思う。
アクションが主戦場のブラピを、よく主役に据えた。

アカデミー賞6部門でノミネートされたのが本作の出来を表している。
野球好きは必見と言い切れるので、☆5.0

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共感した! 6件)
Haihai

2.0多くの人が知らない野球の醍醐味

2024年7月18日
iPhoneアプリから投稿

興奮

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とみ

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