ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ALLTIME BEST

劇場公開日:

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

解説

2005年に発表され、「9・11文学の金字塔」と評されたジョナサン・サフラン・フォアによるベストセラー小説を、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」のスティーブン・ダルドリー監督が映画化。9・11テロで最愛の父を亡くした少年オスカーは、クローゼットで1本の鍵を見つけ、父親が残したメッセージを探すためニューヨークの街へ飛び出していく。第2次世界大戦で運命の変わった祖父母、9・11で命を落とした父、そしてオスカーへと歴史の悲劇に見舞われた3世代の物語がつむがれ、最愛の者を失った人々の再生と希望を描き出していく。脚本は「フォレスト・ガンプ 一期一会」のエリック・ロス。オスカーの父親役にトム・ハンクス、母親役にサンドラ・ブロックらアカデミー賞俳優がそろう。

2011年製作/129分/G/アメリカ
原題:Extremely Loud and Incredibly Close
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2012年2月18日

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(C)2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

映画レビュー

2.5映画だからこそ、より自由に、もっと豊かに

2012年2月22日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

あの ダルドリー監督ということで、期待して観に行きました。
海外ベストセラー原作の佳作に出会うと、映像による「翻訳」は、言語による「翻訳」以上に、オリジナルをより自由に・豊かに描きうるのだなあと感じます。例えば、同監督の「愛を読むひと」がそうでした。原作未読ですが「めぐり会う時間たち」も、時空を融通無碍に越え、豊かな物語を紡いでいたと思います。
本作は原作(の訳書)を読んでから臨みました。三層の物語が絡み合い、読むのは少々大変でした。個人的には(認識不足もあって)911よりドレスデンのパートが印象的深かったです。「ドレスデン運命の日」を観返したくなりました。
さて、映画。こちらは911にあくまで焦点を置き、語るべき物語をくっきりと打ち出していたと思います。その分、祖父の物語であるドレスデンともう一つの物語は、背景としてぐっと後退していました。やや盛り込みすぎの感がある原作から枝葉を適度に刈り取る等「自由な翻訳」が成功しています。けれども、同監督ならば、映画による「豊かな翻訳」も本作以上に十分可能だったかと思われ、少々惜しまれます。マックス・フォン・シドーが素晴らしいだけに、もっと観たかったという気持ちがひとしおでした。
それから。幕切れの「up」を「引く」と訳した字幕は、どうにも違和感があります。「up」以外の何ものでもなく、むしろ和訳は不要かと。物語の肝ですから。
ちなみに、予告でガンガン流れていたU2は登場しません。というか、U2の余地がない、まったく似合わない映画でした。(私はU2好きです。本作については、です。)U2を期待した人も少なくないと思いますし、予告は本編と乖離していたのでは、という思いが残りました。

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cma

3.5苦しくて涙…して良いのか?

2024年7月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

泣ける

悲しい

怖い

子どもが背負うにはあまりにも重すぎるものを背負ってしまう主人公オスカー。そんな彼を取り巻く人々のまなざし。

私自身一児の母として涙なくして観られないものの、圧倒的なフィクション感漂う謎解き要素の奥にどうしても現実の事件があるので、感動的なコンテンツとして消費してよいものなのかと観ながら脳が葛藤してしまった。

俳優陣の演技は素晴らしかった。

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あ

3.0少年の行動力と、それを支える大人たち

2024年4月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

偶然、発見した父の遺品から、何かの鍵が出てきた。
アスペルガーの少年は、様々な障害を乗り越えて父が残した鍵穴を突き止めていく。
シンプルで、心に沁みる映画でした。
少年の演技はとても上手で、涙を誘うものでした。
出番は少ないものの、要所でキーとなるセリフを残していくトム・ハンクスもさすがの存在感。
筆談で演技をやり通したマックス・フォン・シドーは、素晴らしい。
母親役のサンドラ・ブロックもラストでさすがの輝きを放ちます。
いい映画でした。

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うそつきかもめ

3.0感動的な内容にも関わらず、何故か感動に繋がらず…

2023年10月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

全く知らない作品のTV放映だったが、何せ、
「リトル・ダンサー」
「めぐりあう時間たち」
「愛を読むひと」
で魅了させて頂いた同じ監督作品と知って
初鑑賞した。

アスペルガー症候群の子供が、
9.11で父を失う中でもたらし、彼自身と、
そして接した人々の関係復活劇的様相で、
本来はかなり感動的な内容の作品だ。

しかし、何故か己の感動に結びつかない。
様々なことが頭をよぎる。

父親が9.11で亡くならず、
また彼が花瓶を手に入れてなかったら、
更にその花瓶を落とさなかったら、
との3エピソードの一つでも無かったら、
その後の物語の成立しない作品だが?

息子がアスペルガー症候群ではないとしても
話として成り立たなかったろうか?

それに絡み、よもや本質的な意味ではなく、
展開をドラマチックにするべく方法論的に
そのような病状の設定にした背景は
ないのか?

父親が特に息子と接していたからだと
しても、また、
母親と本来あったように見える溝は、
後でそうではないと分かるのだが、
母親に別の男性がいたと
息子は思っていたからなのか?

祖父の2度に渡る祖母との別離は、
もしかして、
声を失ったことにも起因していて、
父親同様に戦争の悲劇として
語られているのかも知れないが、
説明はなく想像するばかりだったが?

等々、疑問に感じる展開構成が
感動を阻害したのか、
その理由も不明のまま鑑賞を終えた。

そんな中、何とか監督の製作意図として
感じてきたのが、
ラストシーン直前までは、
アスペルガー症候群の少年が
父親の残した謎のキーを巡っての
他人との交流がもたらす症状克服ストーリー
のように思えたが、
最後の最後には、祖父・祖母や
彼が最初に調べに行った黒人夫婦の描写を
通して、
また、少年と母親との関係も含め、
家族の絆の復活的ストーリーではあった。

しかし、上記の理由も含め、
没入を妨げる何かがあり、
ダルドリー監督の前記の映画に比べると、
今一つに感じてしまった。

尚、私の一番好きな
スティーブン・ダルドリー監督作品は
「リトル・ダンサー」です。

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KENZO一級建築士事務所

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