ヤクザと家族 The Family

劇場公開日:

ヤクザと家族 The Family

解説

「新聞記者」が日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた藤井道人監督が、時代の中で排除されていくヤクザたちの姿を3つの時代の価値観で描いていくオリジナル作品。これが初共演となる綾野剛と舘ひろしが、父子の契りを結んだヤクザ役を演じた。1999 年、父親を覚せい剤で失った山本賢治は、柴咲組組長・柴崎博の危機を救う。その日暮らしの生活を送り、自暴自棄になっていた山本に柴崎は手を差し伸べ、2人は父子の契りを結ぶ。2005 年、短気ながら一本気な性格の山本は、ヤクザの世界で男を上げ、さまざまな出会いと別れの中で、自分の「家族」「ファミリー」を守るためにある決断をする。2019年、14年の出所を終えた山本が直面したのは、暴対法の影響でかつての隆盛の影もなくなった柴咲組の姿だった。

2021年製作/136分/PG12/日本
配給:スターサンズ、 KADOKAWA

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(C)2021「ヤクザと家族 The Family」製作委員会

映画レビュー

4.0まともに生きようと思っても社会がそれを許さない

2021年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

東海テレビ制作のドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』を思い出させる作品だった。『ヤクザと憲法』は暴対法や暴力団排除条例の施行によって、銀行口座も作れない、携帯の契約もできなくなったヤクザがしのぎをどんどん失い、生きる権利を奪われていく過程を密着取材で捉えた作品だ。この作品は、その劇映画版と言ってもいいかもしれない。
一人の若いチンピラがヤクザとなり、刑務所に入り、出所してからの生活を3つの年代に渡って描くが、本作はまだヤクザ組織が元気だった頃から始まるので、法律の施行による凋落ぶりがとても強烈な印象を与える。主人公が刑務所から戻ってきたら、世の中が一変している。まともに生きようと思っても、生活がままならない。非合法なことでもしない限り生きていくこともできないような世の中になっている。ヤクザをなくすための法律・条例のせいでヤクザが足を洗うことができなくなっている。そんな強烈な矛盾に翻弄される人々の物語だった。

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杉本穂高

3.5ヤクザ映画からネオノワールへ

和田隆さん
2021年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
ネタバレ! クリックして本文を読む
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和田隆

5.0ヤクザと時代の変化を1999年から2019年までの期間で描いた秀作。藤井道人監督のふり幅の大きさに驚く。

2021年1月28日
PCから投稿

本作は昨年の日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した「新聞記者」を手掛けた藤井道人監督と、尖った作品を送り出し続けるスターサンズという映画会社が再びタッグを組んだ作品です。
「新聞記者」についてはフィクションとは言え、賛否両論を巻き起こしたため最優秀作品賞に関しては物議を醸しましたが、本作は完全なオリジナル作品なので純粋に見られると思います。
まず、本作を見て一番驚いたのは、藤井道人監督のふり幅の大きさでした。
「藤井道人監督の大型の商業映画」は、それこそ「新聞記者」が最初でしたが、その次に「宇宙でいちばんあかるい屋根」というファンタジーで良質な作品を手掛けました。続いて、再び毛色が大きく変わった本作の登場です。
ヤクザ映画というのは、暴力シーン等かなり違った技術が要求されますが、それをベテラン監督の如く演出し、的確に描き切っていました。オリジナル脚本の完成度も含めて、この分野を主戦場にしてきた監督からしてみたら驚異的な存在に映ることでしょう。

さて、本作は時代の変化とともにヤクザという存在がどのようになっていったのかがよく分かる興味深い内容となっていました。特に終盤での展開は切ないほどリアルで、こういう俯瞰的な視点のヤクザ映画が作られるようになったのは時代の変化を感じます。
主人公の綾野剛が1999 年の少年期の序盤から、ヤクザとして最前線で生きた2005年を経て、2019年の現代までの約20年間を演じています。当初はさすがに20年間の変化は厳しいのかもしれないと思いました。ただ少年期とは言え成人前くらいだったので違和感なく見事に演じ切っていました。
本作は全体的に出来が良いので、大げさではなく役者陣全員が良かったです。中でも2019年から登場する磯村勇斗は存在感の強い役者に成長していて今後が楽しみな俳優になっていました。
タイトルの意味も含め、間違いなく深い秀作です。

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細野真宏

4.0年代を経て変わっていくヤクザの世界

2022年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

タイトルから任侠ものを想像してしまうが、「反社会的勢力として年代を追うごとに行き詰っていくヤクザ」と「元ヤクザ、一般人含めての家族愛」を描いた藤井道人監督作。

綾野剛も一本筋が通った男として「ただのチンピラ」から柴咲組の組長(舘ひろし)を救ったことから「ヤクザ」の世界に入っていく男を好演していたが、本作でとりわけ目を見張ったのは(ほぼ紅一点の)尾野真千子である。バーのホステスをしていたところを綾野剛に惚れられるが、彼がヤクザだからと言って臆することなく(押し倒してきた彼を)引っぱたくわ、思ったことを言うわ…の存在感(笑)
序盤、尾野真千子が出てくるシーンが楽しい。
〇綾野剛の部屋に呼び出された尾野真千子が、彼の部屋に入ると綾野剛が彼女を押し倒す。
 ⇒「何すんのよ!」と怒る彼女に、綾野剛は「ココに来たら、ヤルこと込みだろ…」(笑)
〇綾野剛が「なんでウチの店で働いているんだ?」と聞くと、彼女は「学費が払えないから」⇒「お前、学生か。老けてんなぁ~」(笑)

1999年には羽振りの良かったヤクザだが、数年先には世代交代の影が表れて、綾野剛が殺人罪で刑務所に入っていた14年後(2019年)には暴力団排除の時代になっていて「反社との付き合いも厳しい世の中」。
綾野剛は14年の「オツトメ」していたので、出所後に元仲間から「今は反社、反社と言われて、暴力団を止めても、最初の5年は雇用面でも難しかった」と言われる状態。

綾野剛が14年ぶりに再会した尾野真千子も役所勤務していたものの、やはり時代の流れ。ネットでの誹謗中傷問題も含めて、藤井道人監督は社会問題を描くのが上手い。
藤井監督の『新聞記者』ほどは世間に訴える姿勢は前に出てきてはいないが、社会問題と家族愛を描いた佳作であった。

[MEMO]本作は、2021年公開日本映画で、キネマ旬報読者ベストテン第11位

<映倫No.122270>

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たいちぃ
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