劇場公開日 2021年1月29日

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ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価

4.0484
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採点

全484件中、1~20件目を表示

4.0まともに生きようと思っても社会がそれを許さない

2021年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

東海テレビ制作のドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』を思い出させる作品だった。『ヤクザと憲法』は暴対法や暴力団排除条例の施行によって、銀行口座も作れない、携帯の契約もできなくなったヤクザがしのぎをどんどん失い、生きる権利を奪われていく過程を密着取材で捉えた作品だ。この作品は、その劇映画版と言ってもいいかもしれない。
一人の若いチンピラがヤクザとなり、刑務所に入り、出所してからの生活を3つの年代に渡って描くが、本作はまだヤクザ組織が元気だった頃から始まるので、法律の施行による凋落ぶりがとても強烈な印象を与える。主人公が刑務所から戻ってきたら、世の中が一変している。まともに生きようと思っても、生活がままならない。非合法なことでもしない限り生きていくこともできないような世の中になっている。ヤクザをなくすための法律・条例のせいでヤクザが足を洗うことができなくなっている。そんな強烈な矛盾に翻弄される人々の物語だった。

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杉本穂高

3.5ヤクザ映画からネオノワールへ

2021年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
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和田隆

5.0ヤクザと時代の変化を1999年から2019年までの期間で描いた秀作。藤井道人監督のふり幅の大きさに驚く。

2021年1月28日
PCから投稿

本作は昨年の日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した「新聞記者」を手掛けた藤井道人監督と、尖った作品を送り出し続けるスターサンズという映画会社が再びタッグを組んだ作品です。
「新聞記者」についてはフィクションとは言え、賛否両論を巻き起こしたため最優秀作品賞に関しては物議を醸しましたが、本作は完全なオリジナル作品なので純粋に見られると思います。
まず、本作を見て一番驚いたのは、藤井道人監督のふり幅の大きさでした。
「藤井道人監督の大型の商業映画」は、それこそ「新聞記者」が最初でしたが、その次に「宇宙でいちばんあかるい屋根」というファンタジーで良質な作品を手掛けました。続いて、再び毛色が大きく変わった本作の登場です。
ヤクザ映画というのは、暴力シーン等かなり違った技術が要求されますが、それをベテラン監督の如く演出し、的確に描き切っていました。オリジナル脚本の完成度も含めて、この分野を主戦場にしてきた監督からしてみたら驚異的な存在に映ることでしょう。

さて、本作は時代の変化とともにヤクザという存在がどのようになっていったのかがよく分かる興味深い内容となっていました。特に終盤での展開は切ないほどリアルで、こういう俯瞰的な視点のヤクザ映画が作られるようになったのは時代の変化を感じます。
主人公の綾野剛が1999 年の少年期の序盤から、ヤクザとして最前線で生きた2005年を経て、2019年の現代までの約20年間を演じています。当初はさすがに20年間の変化は厳しいのかもしれないと思いました。ただ少年期とは言え成人前くらいだったので違和感なく見事に演じ切っていました。
本作は全体的に出来が良いので、大げさではなく役者陣全員が良かったです。中でも2019年から登場する磯村勇斗は存在感の強い役者に成長していて今後が楽しみな俳優になっていました。
タイトルの意味も含め、間違いなく深い秀作です。

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細野真宏

5.0今まで見た映画で一番好きな映画

2023年3月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

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ぴーち

3.0テーマは家族

2023年3月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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千恵蔵

4.0ヤクザ映画であってヤクザ映画でない

2023年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ヤクザ映画はあまり得意ではないのだか、本作は序盤から一気に惹き込まれた。
薬に手を出してしまった中村、復讐を決意した翼のアップ、終盤の賢治の独白。どのシーンも胸が苦しくなるほど。
ラストでやっと救われたような気がした。

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tomotomo

2.5今までのヤクザ映画にない

2023年1月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

これはリアリティあるのだろうか、、
それはわからないが、今までのヤクザ映画にないストーリーだった、、
威勢の良いヤクザ映画しか見てきたことはないので、最後こんなカタチで終わるのは少し寂しかった。。

綾野剛の演技は迫力があったが、演じている役柄に覇気があまりなくイラっとしてしまった

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ペキ

2.0ご都合主義だらけ

2022年11月25日
iPhoneアプリから投稿

この映画がなぜこんなに評価が高いのか、
正直、不思議。

使い古されたベタなキャラクター設定の配役オンパレード。
映像で状況説明し過ぎ。
あからさまな前振りが多く、先が読める。
次々に、ご都合主義なベタな展開が続くが、
逆に最後はあり得ない結末。
全編通してリアリティ欠如で、
かといってエンタテインメントに振る訳でもない、

以上、愚痴だらけの感想でした。

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cheaptrick1979

4.5悲しすぎるラスト

2022年11月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ヤクザ映画はドラマチックで成立しやすいが、これはヤクザそのものを描いたヒューマンドラマだ。 骨太で、かつ、繊細。 綾野剛は顔がヤクザ顔だから損してるかもしれない。舘ひろしは温かみのあるオヤジがこれも〇。 市原隼人もいい味出してる。 自業自得でしょ、と思いながらエンディングにかけては余りにも悲しすぎる展開だった。最後弟分に刺殺されるシーンは印象的。久々にエンドロールまで観切った。

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MAB

4.0平成令和のヤクザ映画

2022年10月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

新しいヤクザ映画な感じに見えて、確かにその予想は合っていました。
期待を超える部分、ありがちなシーン、予想出来なかった展開、たくさんあり見応えもある作品でした。
特に照明は冷たさや重く暗い感じを表現していて印象深かったです。

印象的だったシーンは、主人公がヒロインをデートに誘うシーンです。

昭和のヤクザ全盛期を知る世代と、平成令和のそうじゃない世代で一緒に観て欲しいです。

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BAININ

2.0映画のすべての至らなさを俳優の〝力み“でカバー

2022年10月11日
iPhoneアプリから投稿

ヤクザの時代は終わった、と説明台詞が何度も出てくる。くどい。それ以上の思想や鮮烈なアイディアはとくに感じられなかった。

またベタな模倣が目につく。黒い罠やブギーナイツへの憧憬か長回しのOPはこすられまくっているし、トゥモローワールドのような車の襲撃の長回しも、本家の背筋の凍るような、テクニカルにもどうやって撮ってるかわからない破格の域ではもちろんなく、なんとなく真似して薄まった感がいなめない。長回せばいいというものでもない。クライマックスのマグノリアのようなモンタージュも当然マグノリア以上にはならない。憧れがあったので真似た、薄まっただけの結果になった、という印象が目立つ。新たな発明はしないのか。過度に雰囲気の作られたスワロウテイルのような中華料理店も不自然、カッコつけているだけにしか思えず、セリフや作劇で描かれているのは極めて庶民的な下町の雰囲気、なぜムード満点なのか。頻出する逆光の「キラキラしたきれいな」画は節操なく、セリフはどこかできいたようなベタ中のベタ。それらすべてを俳優の〝力み“に委ねたような映画だった。
磯村勇斗だけは素晴らしかった。

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トム六

4.0年代を経て変わっていくヤクザの世界

2022年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

タイトルから任侠ものを想像してしまうが、「反社会的勢力として年代を追うごとに行き詰っていくヤクザ」と「元ヤクザ、一般人含めての家族愛」を描いた藤井道人監督作。

綾野剛も一本筋が通った男として「ただのチンピラ」から柴咲組の組長(舘ひろし)を救ったことから「ヤクザ」の世界に入っていく男を好演していたが、本作でとりわけ目を見張ったのは(ほぼ紅一点の)尾野真千子である。バーのホステスをしていたところを綾野剛に惚れられるが、彼がヤクザだからと言って臆することなく(押し倒してきた彼を)引っぱたくわ、思ったことを言うわ…の存在感(笑)
序盤、尾野真千子が出てくるシーンが楽しい。
〇綾野剛の部屋に呼び出された尾野真千子が、彼の部屋に入ると綾野剛が彼女を押し倒す。
 ⇒「何すんのよ!」と怒る彼女に、綾野剛は「ココに来たら、ヤルこと込みだろ…」(笑)
〇綾野剛が「なんでウチの店で働いているんだ?」と聞くと、彼女は「学費が払えないから」⇒「お前、学生か。老けてんなぁ~」(笑)

1999年には羽振りの良かったヤクザだが、数年先には世代交代の影が表れて、綾野剛が殺人罪で刑務所に入っていた14年後(2019年)には暴力団排除の時代になっていて「反社との付き合いも厳しい世の中」。
綾野剛は14年の「オツトメ」していたので、出所後に元仲間から「今は反社、反社と言われて、暴力団を止めても、最初の5年は雇用面でも難しかった」と言われる状態。

綾野剛が14年ぶりに再会した尾野真千子も役所勤務していたものの、やはり時代の流れ。ネットでの誹謗中傷問題も含めて、藤井道人監督は社会問題を描くのが上手い。
藤井監督の『新聞記者』ほどは世間に訴える姿勢は前に出てきてはいないが、社会問題と家族愛を描いた佳作であった。

[MEMO]本作は、2021年公開日本映画で、キネマ旬報読者ベストテン第11位

<映倫No.122270>

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たいちぃ

1.0嘘っぽいので、途中で観るのやめました。

2022年8月26日
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鑑賞方法:VOD
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黒黒

4.0カッコよく描かないヤクザ映画

2022年8月23日
iPhoneアプリから投稿

 ヤクザ映画というと、ヤクザの怖さを描きながらもどこかカッコいい、というか、間違った憧れを持ちかねないモノが多いように思うが、この映画は全くそれがないのでは?組の仲間同士では家族のような繋がりを持ちながらも、世間からは徹底的に除外され、一旦関わると大変なことになるよ、自分も友達も愛した人も。幸せなんて程遠いよと、伝えているようだ。そこがとても個人的に面白く感じた。
 ヤクザのケンジに恐ることなく自分の言いたいことを言うユカがカッコよく、ケンジが置いていった300万円にも手をつけず、子供を育てたユカはすごい。なのにあの結末はなんとも気の毒。でも現実なんだろうなあ。ケンジのラスト、意外な結末でした。同僚に裏切られ、妻子に見捨てられた彼(市原隼人)も気の毒。
 舘ひろしの親分、似合ってた。そして駿河太郎と豊原功補、2人とも最近ヤクザの役多いなあ。これからヤクザ映画を牽引していくのか、それにしても駿河太郎の死に方はちょっと恥ずいぞ!

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アンディぴっと

3.0今時ヤクザなんて

2022年8月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

そんな時代になってきたけど、
やり方は正しいことだけじゃないが、真っ当なヤクザは任侠と情に溢れてたのかもしれない。
ヤクザとその関係者は生きずらい世の中。
ある意味差別になってしまうのかもしれない。

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上みちる

3.5後半がもはや別の映画

2022年8月2日
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泣ける

悲しい

暴対法による締め付けで衰退していくヤクザを描いた映画。
前半は勢いのある任侠映画といった感じだが、後半はとにかく惨めで切ない展開の連続である。
舘ひろしは優しそうで全然ヤクザの親分には見えなかったが、主人公がずっと欲しかった「家族」の愛情溢れる大黒柱を演じていて、本当の父親みたいだったのが良い。
侠気とかではなくて家族愛とその儚さが泣ける映画だったので、本質的にはヤクザ映画ではないのかもしれない。

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タブロー

4.0器用には生きれない

2022年7月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

どうにも昔から任侠ものは苦手でなかなか自分からは選ばない
同僚は大好きで
「これだったら見ますよね」
と勧めらたのだ

彼方の世界にも善と悪があるのだろうか?
映画の中でしか分からない世界なのでそこのところはよく分かりません
分かりませんが役所広司さんの作品にもあったように何かと生きづらい世の中になっているのでしょうね
新たな法律は新たな組織を作り裏の世界はより複雑になっていったのでしょうか

まっとうに生きようと決めた人達に救済はないのだろうか?
警察や議員や弁護士とかと繋がっている方がよほど悪どく社会の敵のような気がします

高倉健さんが言ってましたね
あの言葉が悲しく心に響きます

綾野剛さん、そして尾野真知子さん、素晴らしいですね
この作品で緊張と緩和を見事に表現されてましたね

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カルヴェロ1952ll

3.5住みにくい時代になった、ヤクザににとってだけではなく。

2022年7月23日
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鑑賞方法:DVD/BD
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Yohi

3.5綺麗事だけでは生きていけない…

2022年7月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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KEI

4.5俳優さんの力量が凄い作品

2022年7月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

綾野剛の荒くれた感じ、くたびれた感じ、全部違いを感じて、凄いなあと思った。舘さんの組長は全てを持って行く存在感。素敵でした。磯村くんの演技、世代交代感の中に愛や家族を感じられて、切なくなりました。見るべき作品。

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あきこ