ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価
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日本全般に感じる話
力強さと弱さ、繊細さにどこか不幸な佇まいを演じさせたら、綾野剛の右に出るものはいないと思うほどのハマり役だった。
映画としては、日本の地方都市全般に感じる元気のない日本、失われた20年を想起させる。
ヤクザ映画としては弱く、特に組長は品の良さやただ住まいの格好良さからか、弱いキャラクターになってしまったなと感じた
良い出来。
予告でガマンを背負った綾野剛君の肉体美に見とれて観に行きました。19才から中年まで全然違和感なく観られました。美化されやすい男の世界の内面を暴くみたいな内容。時代が違うと言われてもやっぱり任侠の世界に憧れるって誰しもありますね。舘ひろしさんは流石の演技。脇を固める俳優陣も良かったです。
これが本来あるべきヤクザ映画なんじゃないか
1ヶ月ほど前に無頼を観に行ったので、またしょうもないヤクザ映画かと期待せずに観に行ったがこの映画はよかった。ヤクザが社会の外の方へと追いやられていく様が見事に描かれていたように思う。これが本来あるべきヤクザ映画なんじゃないか。
主題歌が泣ける
タイトルから想像していた内容と少し違っていて、時代の流れによるヤクザの凋落も描かれていた。それを、懲役上がりの綾野剛が浦島太郎的な感じでよく表現していた。ビジュアル、表情、佇まいで若いイキっていた頃から、落ち着いて一人の人間として生きていこうと決断した30代までを、素晴らしく表現していた。
主題歌が本当に素晴らしく、最後の娘のセリフからエンドロール終わるまで涙が止まらなかった。常田さんはこの映画をどこまで見てこの曲を書いたのか。即、MVを見返したくなった。
けんじは、さまざまな愛に触れながら幸せな最期を迎えたのだと思う。そう思わせるエンディング(MV含め)でよかった。主題歌聴きに行くだけでも価値ある作品。
何か物足りない。藤井道人監督のジャーナリスティックな作風は『新聞記者』の様な題材には合うが、今回のような題材には合わないのではないか。それに話の展開もキャラクターも類型的で新味がない。
①元ヤクザってみんな映画では最後には死ななくちゃならないの?やって来たことの報いか?それでは作中の悪徳刑事の台詞「ヤクザに人権なんかないんだよ。自分がやって来たことを良く考えろよ。」を肯定してない?②『ヤクザと家族』という題名から所謂ヤクザ映画を連想したらダメだね。これはヤクザ映画ではないわ。ヤクザという社会を外から見た映画だね。だからヤクザやその社会の描きかたが類型的。③日本の任侠映画やヤクザ映画がどうしても日本的な湿っぽさ・情感を湛えているのに対して、この映画は乾いた目で日本社会の中でのヤクザ社会の変転を描こうとしている。それはそれで悪くない視点だが、もっと徹底して描くべきだったのではないか。舘ひろしの親分が良いキャラクター過ぎ。まだヤクザに仁義や人情が求められていた世代の代表としたのかも知れないが、ちょっと現実離れ過ぎ。もしかして舘ひろしに遠慮した?③考えてみたら、綾野剛と尾野真千子との組み合わせって『カーネーション』で朝ドラ始まって以来の不倫カップルを演じて朝ドラに一石を投じた二人でしたね。あの時の尾野真千子の台詞「かなんなぁ」は関西人+道ならない恋に落ちた人間でないとわからない名台詞だったけれど、この映画ではそれに匹敵する良い台詞は無かったね。④綾野剛は元々良い役者ではあったが更に良い役者となった。ある意味映画の中では記号でしかない役(それだけ何処かで見た役の寄せ集め)を見事に地肉化にしたのは綾野剛の手柄。長い付き合いの弟分が組長襲撃に巻き込まれて絶命しているのを見つけるシーンのアッブは実に上手い。それだけに社会に居場所の無くなったヤクザを待つ残酷な現実を彼にばかり集中させたのは劇的効果を盛り上げるよりスケープゴートみたいな扱い。⑤海に沈んでいく綾野剛を撮る幻影的なカットはこういう映画にはそぐわない。だから中途半端。ヤクザ社会を客観的に描く映画にしては所々情緒に片寄りすぎている点(ラスト、翼と綾野剛の娘との邂逅とか)も映画の焦点をぼやかしている。劇中のヤクザ達やチンピラ達がどすを聞かせたり罵倒したり暴れるシーンはいずれかも何かのヤクザ映画で嫌と言うほどみてきた借り物っぽくて既視感満載。というわけで、どうもピースが上手く適所にはまっているとは言えず最後映画的カタルシスが味わえない。だから物足りない。
おまけ映像無し
ヤクザ映画ではない。
組を抜けなさい・・・
ただし5年間は社会に受け入れません・・・
この矛盾君はどう考えるか?
と問われた気分です。
残念なのは、この監督さん新聞記者でもそうだったけど公務員を腐らせ過ぎ😅
こんな刑事絶対いないだろってなるし、悪い刑事に描く意味がわからない。
刑事こそ、この矛盾に葛藤できる立場なのに・・・見守ってたチンピラが更生の道を歩む中、社会の壁に阻まれての結末に無力感を感じるラスト・・・
ぐらいじゃだめだったんですかね😅
ヤクザキメラ
『ヤクザは生きづらい世の中になった』
ひたすらこれに尽きる映画
というか、無骨で不器用な山本(綾野剛)を見せたいだけの映像にも思える本作。
これでもかってくらい押し付けてくるので、
山本を取り巻く人々の感情の描かれ方が唐突で雑です。
端折ってるだけなのか、そもそもどうでもいいと思われてるのか、どっちにしろご都合主義すぎて不可解。
スカスカなので、人によってはしたいように共感できるんではないでしょうか。
ヤクザ的な暴力や抗争は風味付程度、
ラブロマンスはお飾り、
家族愛は記号的です。
冒頭とラストのカットがシェイプオブウォーター
普通に暮らしたかったよと、唐突に心情吐露が始まる点描シーンはmother
オマージュなのか、考えすぎかは分かりませんが…
脚本も演出もツギハギみたいだなあという印象でした。
また少し、邦画を観るハードルが上がってしまった…
綾野剛を生かし切った!!
三つの時代をバランスよく描いたおかげで、時代に取り残されていく繊細な乱暴者の哀しみが胸にくる。
こういう理不尽に巻き込まれる乱暴な根は優しい男をやらせたら、綾野剛は天下一品ですね。当て書きか?と思うほど、良かった。
(そういう点では磯村勇斗も、ベビーフェイスの危ない半グレは、適役)(しかも悲しい連鎖を引き受けてしまうという、時代は変わっても変わらない繋がりが示されるラストは泣かされる。)
「新聞記者」ではやや鼻白んだ女性観も、こういう古い時代の男たちを描くにはすごくはまってた。立派なオカン2人のおかげで、男たちは押しとどまれるのだということだったのかな。
年を取ってやり直しがきかなくなっている身にはぐっとくる映画。良かった
なんとも言えない
当然のことながら身近に「ヤクザ」はいないから、こういう映画等で描かれるものを「こういう世界なんだ」と思うしかない。当事者達はこの描かれ方に納得しているのだろうか。この作品で私が感じたことが、結果として間違った印象を与えられたのかもしれないとか、そんなどうしようもないことをぐるぐる考えた。
作品としては、とにかく舘ひろしが渋くて最高だった。要所々々で描かれる親子シーンに泣かされました。
映像きれい
ヤクザの組長をたまたま助けたことがきっかけで、親が死んで1人になった主人公賢治が組長に拾われ、裏社会の中で生きていく様子を10年20年と長い年月をかけて見せていくストーリー。
時代が変われば変わる程裏社会の人間がこの世界で生きていく事の難しさが如実に現れどんどん一般人から遠ざかり生活ひとつするのにも難しくなっていくのを描いていた。
映像がやたらきれいだなという印象。カメラワークとか。監督のこだわりなのだろう。過去作もそんな感じだった。映像への美学が強そう。そしてら社会の闇や時代に準ずる悩み、生きるのに精一杯な人間、を描くのが好きなのかな。という印象。
ヤクザとか反社の映画は好きなので見応えはあったけど…どうしても北野武や白石和彌のほうのヤクザ映画が私は好きだ…!(完全に好みの問題、なのかなぁ)
綾野剛大好きなのに…不遇な役どころの映画が最近あまりにも続き過ぎて辛くなって来た。笑
MIU404みたいな、週刊少年ジャンプを読みまくって役作りしました!(と本人が言ってた)みたいな役、もっと来い来い!!
(とは言え「ホムンクルス」大好きなので、実写とても楽しみです笑)
首にはならないから
上映時間長かったんだ!見入りました!人間生きるのには愛が必要ですね。SNS の怖さは現代の怖さですね。ただ市役所勤めはたとえ正職員でなくても首にはならないし、上司のセリフの「社宅も出てもらわなければならない」は
違います。市役所なんだから公宅です。しかも、一般市役所職員は公宅は無いです。住んでたのは市営住宅です。ゆえに出て行く必要も全くありません
もちろんいづらくなって仕事を辞め学校も辞め家を出て行くことはストーリーでありと思います。どうでもいいことなのですがそのセリフが引っかかりました。
反社=ヤクザと割り切れない、男の切ない生き様を描いた作品です。
前から気になってた作品を鑑賞しました。
で、感想はと言うと、良い♪
反社と称される現代ヤクザの悲哀を描いていて、とにかく綾野剛さん演じる賢治が切なくも儚く愛おしい。
恵まれない家庭環境から自暴自棄になり、父親が覚醒剤で亡くなった賢治はふとした事からヤクザの組長の柴咲を助け、またヤクザから命を狙われた際に柴咲に命を助けられ、二人は親子の契りを交わす。
そこから賢治はヤクザ社会でのし上がっていくが、敵対する組の幹部を刺殺した兄貴分の代わりにムショに囚役する。
14年後に出所した賢治は暴対法の影響で衰退した柴咲組に復帰するが、かつての勢いは無くなり、組長の柴咲も癌で余命幾ばくも無くなっていた…
「仁義なき戦い」や「網走番外地」と言った往年のヤクザ映画とは全く違う現代のヤクザの悲哀を描かれてますが、もうとにかく切ない。
暴対法でヤクザとしての生き方を奪われ、堅気に戻ったとしても堅気としての生き方をさせてもらえない。
ヤクザと言う反社会的勢力の根絶とヤクザになろうとする者を根絶やしにする為の措置とされるが、これでは一般市民に戻るのは無理と言わんばかり。
映画で描かれるヤクザは何処かピカレスクロマンでアンチヒーロー的に描かれているので、ヤクザと言う生き方を肯定は出来ませんが、それでもヤクザとしてしか生きる術が無かった者や、ヤクザになった事で多少なりとも救われたと言う者がいるなら、徹底的な根絶はどうなんだろうか?と個人的には思います。
東京都内の店舗型の風俗の根絶で結果として無店舗型の風俗と言う形態が出て、浄化作戦に伴う根絶は様々なグレーな物は結果地下に潜る形になったとしたら、どうなんだろう…
世の中は全てが綺麗に割り切れる訳ではないので、歪みを強制的に直そうとすると更なる歪みを生む事になると思うんですよね。
賢治はヤクザになった事で救われもするが、何を失う。
でも、ヤクザになるしかなかったし、ヤクザになった事で得る物もあった。
でも結果としてヤクザの生き方を肯定もし、否定もして踠きながらも生きていく。
切ないなぁ〜。
綾野剛さんは以前は尖がった感じがそんなに好きではなかったんですが、様々な作品に出演され、深みと幅がありながら綾野剛を醸し出しているのが今は好きな役者さんですw
あと、綾野剛さんが出ている事で安心感があるんですよね。
舘ひろしさんはヤクザ映画の中での理想の親分ですが、どちらかと言うと理想の父親みたいな感じ。でもなんか何処までも舘ひろしさんなんですよねw
市原隼人さん演じる竜太が切ないんですよね。でもラストは何処かちょっと賢治に八つ当たりな感じもしなくも無いw
翼役の磯村勇斗は良い感じです♪
愛子役の寺島しのぶさんの使い方が結構贅沢w
全体的に登場人物全てが切ないんですが、翼が不幸にならなかったのが個人的には救いです。
藤井道人監督は「新聞記者」は最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞を受賞した作品で骨太な社会派ドラマの描き出すイメージが強いんですが、この作品で時代に合わせたヤクザ映画を作り出して、非常に振り幅が広い感じがしながらも藤井監督らしいヤクザ映画を作り出しています。
ヤクザとしての生きる事しか活路を見出せなかったが、自分が欲しても手に入れられなかった物、「家族」を手に入れられた賢治。
だが、ヤクザだからその「家族」を手放さなければいけない悲哀がやっぱり悲しい。
切ない話ではありますが、見応えのある骨太な作品はさすが藤井監督。
お勧めです♪
ヤクザと家族とは
昨日はすばらしき世界を見て今日はこの作品。
仁義なき戦いや極道の妻たちの様なヤクザ映画とは違い、ヤクザから足を洗いたくても、世間からの冷遇や偏見で真っ当に生きられない。
反社会勢力と一括りにされ、改心しても普通の生活ができない。
暴対法ができて明らかに昔とは違うということはよく分かったが、元ヤクザにとってはなかなか暮らしにくい世の中なんだということを思った2作品でした。
最後の、セリフのない表情だけの演技がすべてを語っていた
タイトル通り、ヤクザを描きながら家族を描いている。身寄りのない若い男性が、ヤクザの世界に家族のような絆を見出し、そこを居場所に生きる。
刑務所から帰ってきたら様変わりしていて、うまく変われない自分と衰退していくものへの愛。そこにはもう居場所がないのに、昔の幻影をみている。時代とともに衰退していくものと、うまく変わっていけない男の悲哀。
最後の磯村勇斗の演技はぐっときた。その女の子が兄貴と慕った人の娘だと知った時の表情。あの表情だけの演技は10秒はあったように感じた。
「お父さんはどんなひとだった?」にどうやって答えるのか?どんな言葉が発せられるのか?不器用だった、バカなひとだった、やさしいひとだった、どうしても、ひと言では答えられない。
不器用に生きて死んだいった”兄貴”の悲哀を知っている。すべてが去来している表情。あの10秒だけを観てもこの映画の観る価値はあったと思った。
終わり方がよかった。特に最後の磯村くんの演技は圧巻!
「私のおとうさんどんな人だった?」と聞かれて、
磯村君演じるつばさが、
その女の子が山本の娘であることを知ったときの、
あと15秒ほどの演技にすごく惹きつけられました。。
終わり方として、若い二人のこれからが良いものとなるといいな…
と思えるエンディングでよかったです。
キャストに違和感を感じないほどの方々だったので
映画の世界に没入できました。幸せな2時間25分でした。
別ルートではポ○モンGOにはまる
ヤクザの応酬などを描く。
少し痛々しい描写は注意だが、リアルで緊張感があり没入感は高い。
見る価値あり。
なお、最近常習ヤクザの奥野瑛太は不在。
良い点
・演技、雰囲気
・煙の演出
・ヤクザよりも恐いものが増える時代
・込み
悪い点
・クレジットが少し邪魔
・ふけた学生
・どこを負傷した、顔シーン長すぎ
・なぜ逮捕されない
・最後のシーンは微妙
・タイトルが違う
その他点
・やたらタフ
・強い
・友達どうなったっけ
新タイトル候補
「えんとつ町のヤクザ」
「札束みたいなのを隠した」
「撲滅の刃」
「すばらしき世界」
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