米カリフォルニア州立大で演劇を専攻するが、退学しニューヨークへ。コメディアンとして「サタデー・ナイト・ライブ」(85~)などに出演する。1984年、ロン・ハワード監督作「スプラッシュ」で注目を集め、「ビッグ」(88)でアカデミー賞に初ノミネート。「フィラデルフィア」(93)、「フォレスト・ガンプ 一期一会」(94)でアカデミー主演男優賞を2年連続で受賞する快挙を成し遂げた。以降、「アポロ13」(95)や「グリーンマイル」(99)といった主演作が軒並み大ヒットし、「プライベート・ライアン」(98)と「キャスト・アウェイ」(00)で再びアカデミー主演ノミネート。ハリウッドを代表する演技派スター俳優として活躍を続け、ピクサーの「トイ・ストーリー」シリーズ(95~19)では主人公ウッディの声を担当、「ダ・ヴィンチ・コード」(06)に始まる人気ミステリーシリーズではロバート・ラングドン教授役を好演した。近年の主演作に「キャプテン・フィリップス」(13)、「ハドソン川の奇跡」(16)、「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」(17)など。プロデューサーとしても活動する。
王立ウェールズ音楽演劇大学と王立演劇学校(RADA)で演技を学び、卒業後は2年間の兵役につく。1965年のナショナル・シアターのオリジナルメンバーに名を連ね、ローレンス・オリビエの代役で注目を集める。映画デビューは68年の「冬のライオン」で、74年にアメリカ進出、以降「遠すぎた橋」(76)、「エレファント・マン」(80)、「チャリング・クロス街84番地」(86)と英米双方で活躍。映画史に残る悪役として今でも人気を誇るハンニバル・レクターを演じた「羊たちの沈黙」(91)でアカデミー主演男優賞を受賞。続編「ハンニバル」(01)と「レッド・ドラゴン」(03)でも同役を演じた。90年代は「日の名残り」(93)、「ニクソン」(95)、「アミスタッド」(97)でもアカデミー賞にノミネートされた。2011年からは、マーベル・シネマティック・ユニバースの「マイティ・ソー」シリーズで、主人公ソーの父親であるオーディンを、シリーズ3作にわたって演じている。19年には、Netflixオリジナル映画「2人のローマ教皇」でローマ教皇ベネディクト16世を演じ、第92回アカデミー助演男優賞にノミネート。翌年の第93回アカデミー賞では認知症の父親役を演じた「ファーザー」(20)で、2度目のアカデミー主演男優賞を受賞。83歳での受賞で同賞の最高齢受賞記録を更新した。93年、長年にわたる功績が認められ、英王室よりナイトの称号を授与されている。
舞台俳優を経て、「哀しみの街かど」(71)主演で映画デビュー。フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッド・ファーザー」(72)のマイケル役に抜てきされ、見事な演技をみせる。以降「ゴッド・ファーザー パートII」(74)をはじめ、シドニー・ルメット監督の「セルピコ」(73)、「狼たちの午後」(75)やブライアン・デ・パルマ監督の「スカーフェイス」(83)、「カリートの道」(93)などに出演。「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」(92)で8度目のノミネートでアカデミー主演男優賞を受賞した。以降の出演作に「ヒート」(95)、「インサイダー」(00)、「オーシャンズ13」(07)、「Dearダニー 君へのうた」(15)、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」「アイリッシュマン」(ともに19)など。ハリウッドきっての名優として活躍し続けている。
父の影響で2人の兄弟と共に幼い頃からレッスンを受け、1976年に「The Death Collector(原題)」でスクリーンデビューするも全く売れず、芸能界に見切りをつけてさまざまな職業を転々とする。レストランの支配人をしていた時に、ロバート・デ・ニーロがペシのハスキー・ボイスに目を付け、マーティン・スコセッシ監督も巻き込み、映画「レイジング・ブル」(80)への出演をオファー。同作で演じたジョーイ・ラモッタ役で、第53回アカデミー助演男優賞にノミネートされ一躍注目を集めた。その後「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(84)などに出演したのち、91年にはマフィアの構成員を演じた「グッドフェローズ」でアカデミー助演男優賞を受賞する。その他の主な出演作に、「リーサル・ウェポン」シリーズ(89、92、98)、「ホーム・アローン」シリーズ(91、92)、「グッド・シェパード」(06)、「アイリッシュマン」(19)などがある。
米ミズーリ州で育つ。大学卒業を目前にロサンゼルスに移住しグラフィックデザインを学んでいたが、演劇の道に進むためロイ・ロンドンに師事。TV出演を経て、1989年に映画デビューした。「テルマ&ルイーズ」(91)で脚光を浴び、「リバー・ランズ・スルー・イット」(92)などの作品で頭角を現し、「セブン」(95)、「ファイト・クラブ」(99)で幅広い層のファンを獲得する。「12モンキーズ」(95)でアカデミー助演男優賞、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08)、「マネーボール」(11)で同主演男優賞にノミネートされた。近年は自身の製作会社プランBエンタテインメントでプロデューサー業にも力を入れており、製作と出演を兼ねた「それでも夜は明ける」(13)、製作総指揮を務めた「ムーンライト」(16)がアカデミー作品賞を受賞している。クエンティン・タランティーノ監督作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(19)ではアカデミー助演男優賞を受賞、俳優として初のオスカー像を手にした。私生活では05年に女優のジェニファー・アニストンと結婚したが5年後に離婚。「Mr.&Mrs.スミス」(05)で共演したアンジェリーナ・ジョリーと04年から長年パートナー関係にあり、14年に結婚したが、16年に離婚した。
テネシー州メンフィス出身。大学で演技を学び、卒業後にニューヨークに引っ越す。ミロス・フォアマン監督の「パパ ずれてるゥ!」(71)でスクリーンデビューするが、その後は舞台を中心に活動し舞台女優としてキャリアを積む。1990年、スティーブン・キング原作のホラー映画「ミザリー」で作家である主人公の狂信的なファン、アニー・ウィルクスを演じ、アカデミー主演女優賞を受賞した。以降、映画でも活躍し「フライド・グリーン・トマト」(91)、「黙秘」(95)、「タイタニック」(97)などに出演。「パーフェクト・カップル」(98)と「アバウト・シュミット」(02)で、アカデミー助演女優賞にノミネートされる。近年の主な出演作に、TVドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」シリーズ(13~16)、映画「ミッドナイト・イン・パリ」(11)、「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」(15)、「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」(18)など。19年に出演した「リチャード・ジュエル」では、爆破事件の容疑者扱いを受ける主人公の母を演じ、第92回アカデミー助演女優賞にノミネートされた。
父は俳優のブルース・ダーン、母は女優のダイアン・ラッド。2歳の時に両親が離婚し、母親に育てられる。ラッドが出演した「白熱」(1973)に端役で顔を出し、その後、リー・ストラスバーグ・シアター・インスティテュートと英・王立演劇学校で演技を学ぶ。1980年の「フォクシー・レディ」で本格的なデビューを果たし、85年の「マスク」でロサンゼルス映画批評家協会賞のニュー・ジェネレーション賞を受賞。デビッド・リンチ監督の「ブルーベルベット」(86)で脚光を浴び、続く「ワイルド・アット・ハート」(90)では主演を務めた。母ラッドと共演した「ランブリング・ローズ」(91)では、自身がアカデミー主演女優賞にノミネートされただけでなく、ラッドも助演女優賞の候補となった。同一作品に出演した母娘がそろってノミネートされたのはオスカー史上初だったが、ふたりとも受賞は逃した。その後は、大ヒット作「ジュラシック・パーク」(93)とシリーズ第3弾「ジュラシック・パークIII」(01)といった大作でも活躍し、06年にはリンチ監督の「インランド・エンパイア」に主演。「わたしに会うまでの1600キロ」(14)でアカデミー助演女優賞ノミネートされた。近年の主な出演作に「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」(17)、TVシリーズ「ツイン・ピークス The Return」(17)、「ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏」(18)、「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」(19)など。Netflix映画「マリッジ・ストーリー」(19)では、主人公ニコールをサポートする女性弁護士を演じ、アカデミー助演女優賞を受賞した。
8歳の頃から舞台に立ち、10歳のとき「ノース ちいさな旅人」(94)で映画デビュー。初主演作「のら猫の日記」(96)や「モンタナの風に抱かれて」(98)などで頭角を現す。第61回ゴールデングローブ賞では「ロスト・イン・トランスレーション」(03)でミュージカル/コメディ部門、「真珠の耳飾りの少女」(03)で同ドラマ部門の主演女優賞にダブルノミネート。「アイアンマン2」(10)でマーベル映画に初出演以降、「アベンジャーズ」シリーズを中心にブラック・ウィドウ役を演じ、「LUCY ルーシー」(14)や「ゴースト・イン・ザ・シェル」(17)などのアクション映画にも主演した。スター女優の地位を確立して以降も作品の規模やジャンルを問わず演技力を発揮し、ノア・バームバック監督作「マリッジ・ストーリー」(19)でアカデミー主演女優賞、タイカ・ワイティティ監督の「ジョジョ・ラビット」(19)で同助演女優賞にダブルノミネートされた。
長編映画デビュー作「The Falling(原題)」(14)で注目され、16年に「レディ・マクベス」で映画初主演。「トレイン・ミッション」やNetflix映画「アウトロー・キング スコットランドの英雄」(ともに18)への出演を経たのち、19年は「ファイティング・ファミリー」やアリ・アスター監督作「ミッドサマー」などの主演作でさらなる注目を集め、「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」で演じた4姉妹の末っ子エイミー役で、第92回アカデミー助演女優賞にノミネートを果たした。マーベル・シネマティック・ユニバースの「ブラック・ウィドウ」(21)で、スカーレット・ヨハンソン扮するナターシャの妹エレーナ役を務める。
オーストラリア・ゴールドコーストで生まれ育ち、大学卒業後、演技の道に進むためメルボルンに引っ越す。2008年に女優デビューし、長寿TVドラマ「Neighbours(原題)」(08~11)で豪州内での人気が高まる。米国進出を果たしたTVシリーズ「PAN AM パンナム」(11~12)を経て、マーティン・スコセッシ監督の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(13)で、主演のレオナルド・ディカプリオの相手役に抜てきされ、一躍注目を浴びる。アクションアドベンチャー「ターザン:REBORN」(16)などでヒロイン役を演じたのち、DCコミックス原作の超大作「スーサイド・スクワッド」(16)のハーレイ・クイン役で世界的にブレイク。17年には「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」でトーニャ・ハーディングのスキャンダラスな半生を演じ、第90回アカデミー主演女優賞候補となる。その後も「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」(18)、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(19)といった話題作に出演。シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマンと共演した「スキャンダル」(19)では、メインキャスターの座を狙う若手キャスターのケイラを演じ、第92回アカデミー助演女優賞にノミネート。当たり役となったハーレイ・クインに再び扮した「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey」(20)では、主演のほかプロデュースも兼ねた。
Photo:Getty Images/ロイター/アフロ
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