あっちゃん、女優でも目指すはセンター!? 東京国際映画祭の“顔”に
2012年9月20日 17:42
[映画.com ニュース] 第25回東京国際映画祭のラインナップが9月20日に決定した。節目の開催に当たり、「AKB48」を卒業したばかりの前田敦子がTIFFアンバサダーを務めることが映画祭事務局から発表された。
「私が生まれる前から開催されている大きなイベントなので、とても重要な役割ですよね」と抜てきに笑顔の前田。「映画は大好きで、1人で映画館にもよく行きます。たくさんの方と出会い、交流するのが楽しみです。オススメしてもらったら何でも見て吸収したい」と抱負を語った。
卒業後は女優業を本格化させる意向で、10月2日にTBS系で放送される日中国交正常化40周年記念の報道ドラマ「強行帰国 忘れ去られた花嫁たち」で渡哲也と共演。今後については「素敵なスタートラインに立たせていただいたので、どんな役でもできる求められる女優になりたい。コメディもアクションも大好き。強い女性を演じてみたい」と意欲。司会者から「女優としてもセンターに立ってください」とエールを送られると、前田は「頑張ります」とはにかみながらも決意のみなぎった表情をみせた。
映画祭には今年、世界91の国と地域から1332本がエントリー。依田巽チェアマンが就任した5年前に比べ倍増しており、その中から「黒い四角」「フラッシュバックメモリーズ3D」の日本映画2本を含む15作品をコンペティションに選出した。
「フラッシュバックメモリーズ3D」の松江哲明監督は、「コンペに入ったと聞いたときは自転車に乗っていて、その後、1人で焼き鳥屋で祝杯を挙げました。すごくうれしいです」と感想。交通事故で高次脳機能障害を負ったディジュリドゥ奏者GOMAを追ったドキュメンタリーで、「3Dでなければできなかった作品。『アバター』のようなスケール感ではなく、個人の中に入っていくような疑似体験をしてほしい」と述べた。
ワールドプレミアとしてオープニングを飾る「シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語」は、ジェームズ・キャメロン監督が製作総指揮。オープニングがハリウッド映画のワールドプレミアとなるのは、同じキャメロン監督の「タイタニック」(1997)以来で、「『タイタニック』から15年、世界最速の上映に夢中になってもらえるはず。最高のエンタテインメントを楽しんでほしい」とビデオメッセージを寄せた。
第25回東京国際映画祭は10月20~28日、東京・TOHOシネマズ六本木をメイン会場に開催される。主なラインナップは以下の通り。
・「アクセッション 増殖」(監督マイケル・J・リックス)南アフリカ
・「天と地の間のどこか」(監督イエシム・ウスタオウル)トルコ、ドイツ
・「ティモール島アタンブア39℃」(監督リリ・リザ)インドネシア
・「黒い四角」(監督奥原浩志)日本
・「風水」(監督ワン・ジン)中国
・「フラッシュバックメモリーズ3D」(監督松江哲明)日本
・「ハンナ・アーレント」(監督マルガレーテ・フォン・トロッタ)ドイツ
・「シージャック」(監督トビアス・リンホルム)デンマーク
・「未熟な犯罪者」(監督カン・イグァン)韓国
・「ニーナ」(監督エリザ・フクサス)イタリア
・「NO」(監督パブロ・ラライン)チリ、米国
・「もうひとりの息子」(監督ロレーヌ・レビ)フランス
・「テセウスの船」(監督アーナンド・ガーンディー)
・「メイジーの知ったこと」(監督スコット・マグギー、デビッド・シーゲル)米国
・「イエロー」(監督ニック・カサベテス)米国
・「シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語」(監督アンドリュー・アダムソン)米国
・「人生の特等席」(監督ロバート・ロレンツ)米国 ※クロージング
・「JAPAN IN A DAY ジャパン イン ア デイ」(監督フィリップ・マーティン、成田岳)日本、イギリス ※特別オープニング
・「青木ヶ原」(監督新城卓)日本
・「アルゴ」(監督ベン・アフレック)米国
・「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」(監督ジェームズ・ワトキンス)英国、カナダ、スウェーデン
・「カラスの親指」(監督伊藤匡史)日本
・「牙狼 GARO 蒼哭ノ魔竜」(監督雨宮慶太)日本
・「グッモーエビアン!」(監督山本透)日本
・「渾身KONSHIN」(監督錦織良成)日本
・「砂漠でサーモン・フィッシング」(監督ラッセ・ハルストレム)英国
・「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」(御法川修)日本
・「旅の贈りもの 明日へ」(監督前田哲)日本
・「終の信託」(監督周防正行)日本
・「綱引いちゃった!」(監督水田伸生)日本
・「のぼうの城」(監督犬童一心、樋口真嗣)日本
・「マリー・アントワネットに別れをつげて」(監督ブノワ・ジャコー)フランス、スペイン
・「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」(監督ジョン・マッデン)英国、米国、UAE
・「横道世之介」(監督沖田修一)日本
・「レッド・ライト」(監督ロドリゴ・コルテス)米国、スペイン
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。