さよならミラマックス・フィルムズ 同社のベスト10作品は?
2010年2月1日 17:15

[映画.com ニュース] ディズニー・スタジオ傘下の独立系スタジオとして、「イングリッシュ・ペイシェント」「恋におちたシェイクスピア」といったオスカー受賞作や「パルプ・フィクション」といった話題作を製作・配給してきたミラマックス・フィルムズの廃業が決定した。映画界からその名が消え、ニューヨークとロサンゼルスの同社社員は職を失うことになる。
ミラマックスは、ハーベイ&ボブ・ワインスタイン兄弟によって1979年に設立され、93年にディズニー・スタジオによって7000万ドルで買収されて傘下に。設立者のワインスタイン兄弟が新たにワインスタイン・カンパニーを設立して袂を分かち、現在に至っていた。
過去のオスカーノミネートが実に220(今年のアカデミー賞ノミネート発表はまだ)を数える秀作揃いの同社を“偲んで”、米The Playlistがベスト10を発表している。
26歳のスティーブン・ソダーバーグの衝撃的な監督デビュー作で、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。わずか120万ドルで製作されながら全世界で大ヒットし、製作費の100倍以上の収益をミラマックスにもたらした。06年に米国立議会図書館の映画レジストリーとして永久保存されている。
スティーブン・フリアーズ監督の最高傑作といえるネオノワール。マーティン・スコセッシ監督がジム・トンプソンとドナルド・ウェストレイクという犯罪小説の2大巨人を迎えて脚色していたことから製作総指揮に。暴力描写も話題で、フルヌードシーンもあり、R指定となった作品。
ジェーン・カンピオン監督の名を世界に轟かせた、19世紀半ばの未開の地ニュージーランドでの激しい恋愛を描いた作品。カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作で、アカデミー賞では作品賞をはじめ8部門ノミネート。脚本賞、ホリー・ハンターの主演女優賞、アンナ・パキンの助演女優賞を受賞した。
「レザボア・ドッグス」で鮮烈な監督デビューを飾ったクエンティン・タランティーノの脚本・監督作。カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作であり、世界的に大ヒット。映画前は不遇だったジョン・トラボルタをスターとして復活させたパルプムービー。
マイケル・ラドフォード監督作品で、同作撮影後急逝した故マッシモ・トロイージ演じるイタリアの郵便配達夫とペルーからの亡命詩人パブロ・ネルーダ(フィリップ・ノワレ)との交流を描いた快作。アカデミー賞ではルイス・エンリケ・バカロフが作曲賞を受賞。
若き舞台演出家だったダニー・ボイルが映画監督へと転身するきっかけとなった作品。主演のユアン・マクレガーの大出世作で、その後多くの「トレスポ」もどきの作品が生まれた。
興収や賞レースではパッとしなかったが、のちに「サイドウェイ」(配給はフォックスサーチライト)でオスカー受賞者となるアレキサンダー・ペイン監督のデビュー作で、ペインと脚本家ジム・テイラーという黄金コンビが生まれるきっかけになった。
パトリシア・ハイスミスの原作「太陽がいっぱい」を、「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラが脚色・監督にあたってリメイクした作品。デイモンをはじめ、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、ケイト・ブランシェットというミラマックス映画の常連俳優が一堂に会した作品。
「恋におちたシェイクスピア」「ニュー・シネマ・パラダイス」「マイ・レフトフット」「ボブ・ロバーツ」「エキゾチカ」「ブロードウェイと銃弾」「KIDS/キッズ」「クロッシング・ガード」「アメリカの災難」「バスキア」「アルビノ・アリゲーター」「コップランド」「ジャッキー・ブラウン」「ラウンダース」「マレーナ」「ショコラ」「アメリ」
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