2022年公開映画に備えよう! 年末年始に復習したい、おすすめ作品まとめ 邦画&日本ドラマ編
2021年12月29日 17:00
毎週テーマにそったおすすめ映画をご紹介する【映画.comシネマStyle】。
年の瀬が迫る今日この頃、そろそろ年末年始の計画を立て始めている方も多いはず。時間のある年末年始は、気になっていた映画やドラマを見るチャンスです! そこで今週は、2022年の公開映画を見据え、「年末年始で復習しておくべき作品」(邦画&日本ドラマ編)を特集。いつも映画公開前に、シリーズ作品を慌ててチェックしているという方は、このリストを参考に、年末年始を有効活用しましょう。
▽シリーズ共通のキャラクターや小ネタも満載! 予想を裏切り続ける緻密なストーリーに翻ろうされる
【復習リスト】
・連続ドラマ「コンフィデンスマンJP」(18/全10話)
・映画第1弾「コンフィデンスマンJP ロマンス編」(19/116分)
・スペシャルドラマ「コンフィデンスマンJP 運勢編」(19)
・映画第2弾「コンフィデンスマンJP プリンセス編」(20/124分)
「コンフィデンスマンJP」は、長澤まさみ、東出昌大、小日向文世が共演した人気シリーズ。映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ、ドラマ「リーガル・ハイ」シリーズを手がけた古沢良太がオリジナル脚本を手がけ、ダー子(長澤)、ボクちゃん(東出)、リチャード(小日向)という3人のコンフィデンスマン(信用詐欺師)たちが仕掛ける、予測不能な騙し合いを描いています。3人のハイテンションでコミカルなキャラクター、さまざまな人物になりきる詐欺師としての変身スキル、そして予想を裏切り続ける緻密なストーリーが魅力です。
「ロマンス編」の香港、「プリンセス編」のマレーシア・ランカウイ島に続き、最新作「英雄編」ではコンフィデンスマンたちがヨーロッパに進出! 地中海に浮かぶマルタ島の首都バレッタで、騙し合いバトルが勃発します。小手伸也、松重豊、瀬戸康史、城田優、生田絵梨花、広末涼子、織田梨沙、関水渚、石黒賢、梶原善、高嶋政宏、生瀬勝久、真木よう子、角野卓造、江口洋介ら、おなじみのキャストから初参加のキャストまで、豪華な面々が集結。毎回、新たなストーリーが展開しますが、シリーズを通して登場するキャラクターや、長年のファンだからこそ分かる小ネタも満載なので、過去作を復習すると、より楽しめるでしょう。
“英雄”と謳われた詐欺師“三代目ツチノコ”が死んだ。その下で腕を磨いた過去を持つダー子、ボクちゃん、リチャードは、当代随一の腕を持つコンフィデンスマンによって密かに受け継がれる“ツチノコ”の称号をかけ、真剣勝負を繰り広げることに。舞台はバレッタ、狙うは莫大な財を成して引退したスペイン人の元マフィアが所有する、幻の古代ギリシャ彫刻“踊るビーナス”。しかし、それぞれの方法でオサカナ(=ターゲット)に近づく3人に、警察とインターポールの捜査の手が迫っていた。
▽ひたむきな姿に、前科者だけでなく、私たちの心も突き動かされる
罪を犯した前科者たちの更生、社会復帰を目指して奮闘する保護司の姿を描いた漫画「前科者」(原作・香川まさひと/作画・月島冬二)を原作に、有村架純主演で描かれる社会派ヒューマンドラマです。コンビニのアルバイトで生計を立てながらも、保護司として使命感を燃やす阿川佳代が主人公です。
ドラマでは保護司になったばかりの佳代が、担当する3人を軸に、様々な犯罪を犯し前科者となった人々の居場所を見つけるために奔走する姿が描かれています。自身のトラウマと闘いながらも、誠実に保護観察対象者たちと接する佳代に、前科者となった人々も犯した罪と向き合っていく姿に、見る側も心を動かされます。
映画では、ドラマから3年経ち、保護司として経験を積んだ佳代が、殺人を犯した工藤(森田剛)を担当するも、ひとつの事件が起こり、自身の過去とも向き合う姿が描かれます。原作にはないオリジナルストーリーであり、どんなドラマを見せてくれるのか非常に楽しみです。ドラマで佳代の成長を追いながら、映画公開を待ちましょう。
保護司を始めて3年となる阿川佳代は、仕事にやりがいを感じ、さまざまな前科者のために奔走する日々を送っていた。彼女が担当する物静かな前科者の工藤誠は、順調な更生生活を送り、佳代も誠が社会人として自立する日を楽しみにしていた。しかし、そんな誠がこつ然と姿を消し、再び警察に追われる身となってしまう。一方その頃、連続殺人事件が発生。捜査が進むにつれ佳代の過去や、彼女が保護司という仕事を選んだ理由が、次第に明らかになっていく。
▽ホラーの巨匠が放つ新ホラーシリーズ! 若手注目女優たちの恐怖の顔を堪能する
「呪怨」で世間を恐怖の底に突き落とした清水崇監督が、次に手がけたホラー「恐怖の村」シリーズ。実在する心霊スポットを題材に描かれたホラー作品で、20年の2月に公開された1作目の「犬鳴村」は、興行収入14億円を超える大ヒットとなりました。
実在する心霊スポットがテーマということで、「犬鳴村」では、福岡県のいまは閉鎖されている“旧犬鳴トンネル”、「樹海村」では世界的にも有名な“富士の樹海”を舞台にしています。新作の「牛首村」では、富山県に実在する“坪野鉱泉”が舞台となります。富山県某所にある「坪野鉱泉」は、1970年頃に「ホテル坪野」として開業しましたが、ある事件を機に82年に廃業。経営者が失踪し誰も手をつけなくなってしまった……と噂されている、いわくつきの廃ホテルです。“北陸最恐の心霊スポット”として恐ろしい都市伝説が絶えず、いまでは立ち入り禁止となっています。そんな実際の場所で撮影も敢行したというので、恐怖のレベルは前作以上かもしれません!
またこのシリーズでは、若手の注目女優が主演を担っていることも特徴。「犬鳴村」では、「ダンスウィズミー」の三吉彩花。「樹海村」では、「名も無き世界のエンドロール」の山田杏奈と、「僕に、会いたかった」の山口まゆ。そして、「牛首村」では、映画初出演で初主演となる Koki,(「o」の上に「‐」が正式表記)が一人二役に挑戦し、主演を務めます。一体どんな恐怖の顔を見せてくれるのか、期待が高まります。新作公開前に、前作を復習して心拍数も高めておいてください。
▽赤楚衛二×町田啓太が織りなす、ピュアすぎるラブストーリーが遂に映画化!
「チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(22年4月8日/風間太樹監督)のために……
【復習リスト】
連続ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(20/全12話)
原作は、累計発行部数180万部を突破した豊田悠氏の人気コミック。赤楚衛二と町田啓太が共演し、童貞のまま30歳を迎えたことにより“触れた人の心が読める魔法”を手に入れた安達(赤楚)と、そんな彼に好意を抱く同期・黒沢(町田)によるラブコメディを紡ぎました。あまりにもピュアなストーリー展開、登場人物たちの愛らしいキャラクター像が人気を集めました。
ドラマでは、黒沢の好意に戸惑いながらも、その真っ直ぐな思いに心を動かされた安達が交際をスタートさせます。一時は気持ちがすれ違うものの、クリスマスイブに改めてお互いの気持ちを確認し合うという感動のエンディングを迎えました。映画版では、安達と黒沢の“その後”が描かれるようで、ドラマを復習しつつ、続報を楽しみに待ちましょう!
▽個性豊かなキャラクターが魅力 新感覚医療エンタテインメント
【復習リスト】
・連続ドラマ「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」(19/全11話+特別編)
・連続ドラマ「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~」(21/全11話+特別編)
「グランドジャンプ」(集英社刊)で掲載中の漫画「ラジエーションハウス」を原作に、医者を支え、病の写真家として活躍する放射線技師たちを描いた大人気医療ドラマシリーズ。医師免許を持っていながらも大好きな人との約束を守るため放射線技師として働く五十嵐唯織(窪田正孝)と、その思い人で放射線科医として働く甘春杏(本田翼)を中心に、個性豊かな放射線科のメンバーの日々を描いています。
劇場版では、そんな彼らが72時間で重症化する未知の感染症に挑みます。放射線技師が一体どんな形でこの病と闘っていくのかも楽しみですが、個性豊かな面々のやりとりにも、期待せずにはいられません。このシリーズの魅力のひとつは、ほかの医療ドラマのようにシリアスなやりとりがあるなかでも、放射線科の溢れんばかりの個性を持ち合わせたメンバーたちの小気味良いチーム感です。
やる気がなさそうにみえても技師の腕は確かな技師長の小野寺(遠藤憲一)、まだまだ技術は勉強中ですが、愛嬌たっぷりに恋に仕事に頑張る広瀬(広瀬アリス)、元ヤン独身貴族・黒羽(山口紗弥加)、中年新人・田中(八嶋智人)、婚活失恋メガネ・軒下(浜野謙太)、美容オタク・威能(丸山智己)、IT命の無愛想・悠木(矢野聖人)。映画を見る前に、是非ドラマで推しキャラを見つけてみてください。
▽井浦新&成田凌共演 東京の片隅で自堕落に生きる男たちのバイオレンスファンタジー
2018年に公開された「ニワトリ★スター」は、井浦新と成田凌が共演し、かなた狼監督がメガホンをとったバイオレンスファンタジー。東京の片隅にある奇妙な「ギザギザアパートメント」で自堕落な共同生活を送る、くたびれた大麻の売人・雨屋草太(井浦)、全身タトゥーの赤髪モヒカン男・星野楽人(成田)、その周囲の人々が織りなす物語を紡ぎました。楽人がシングルマザーの月海(紗羅マリー)と生きると決意したことで生活が一変し、ヤクザの魔の手が忍び寄り、ふたりは予測不能な事態に巻き込まれていきます。
2022年春に公開が予定されている「ニワトリ☆フェニックス」製作に至るきっかけは、20年5月にかなた監督、井浦、成田の発案により、Instagramで発表したリモート作品「ありがとう」。初めての緊急事態宣言下で閉塞感に包まれた自粛生活のなか、エンタテインメントを支えてくれるファンに向けての感謝の気持ちを形にしました。同作への大きな反響に触発される形で、かなた監督が「ニワトリ★スター」のパラレルワールドとして、「ニワトリ☆フェニックス」の構想を膨らませていったそうです。
久し振りに再会した草太と楽人は、都市伝説の“火の鳥”を探そうと、自由気ままに車で旅に出かける。旅の最中でキャラの濃い人々に出会いながら、次第に、草太と楽人の隠しごとが明らかになっていく。
▽家事に命を賭ける、あの元極道の専業主夫にまた会える!
原作は、おおのこうすけ氏の同名人気漫画。かつて“不死身の龍”として裏社会で数々の伝説を残した元極道の龍が、専業主夫として過ごす日常を描いています。龍は強面にサングラス、スーツの上に柴犬のキャラクターがプリントされたエプロンを羽織るなど、専業主婦となったいまも、極道時代の外見や言動が抜けないまま。高すぎる主夫力で料理、洗濯、掃除など家事全般に命を賭け、時にはご近所のトラブルに奮闘します。
ドラマ版に続き映画版でも、龍役の玉木宏、妻・美久役の川口春奈(龍が暴走しそうになると、ラリアットやヘッドロックなどプロレス技を繰り出す)、龍の元舎弟で、天然で不器用な雅役の志尊淳が続投。そのほか竹中直人、稲森いずみらドラマのレギュラーキャストが勢ぞろいするようです。映画版のストーリーやゲストキャストなどの情報が気になるところですね!
▽世界で一番有名な名探偵シャーロック・ホームズが、現代に生きる日本人だったら……
いままで数多くの映像作品が世に出ているアーサー・コナン・ドイル著「シャーロック・ホームズ」シリーズ。そのストーリーを元に、現代日本を舞台に新たな解釈で制作されたのが、19年10月に放送された連続ドラマ「シャーロック」です。
ホームズにあたる誉獅子雄をディーン・フジオカ、相棒のワトソンにあたる若宮潤一を岩田剛典が演じています。連続ドラマではふたりがバディを組み、さまざまな事件に挑んでいきますが、原作同様、最強の宿敵モリアーティ教授にあたる人物も登場し、危機的な状況に陥ることも。特別編の最後でなんとか再会を果たしたふたりが、再びバディを組んで臨む事件が劇場版で描かれます。
劇場版ではホームズファンからの人気が高い「バスカヴィル家の犬」がテーマになっているとのことで、日本版としてどのような描かれ方をするのか、期待が高まります。また、ドラマ版では行方がわからなくなった宿敵の登場もどうなるか、気になるところ。ミステリーらしく、「まだ回収されていない伏線はないか」も含め、ドラマ版を見直してみるのはいかがでしょう。
若宮のもとに、日本有数の資産家から娘の誘拐未遂事件の犯人捜索の依頼があったが、その直後、資産家は莫大な遺産を遺して謎の変死を遂げる。資産家の死と、誘拐事件の真相を探るため、瀬戸内海のある島に降り立つ獅子雄と若宮。待ち受けていたのは、一癖も二癖もある華麗なる一族の面々と、怪しき関係者たち……。周囲から遮断されたその島に伝わる伝説・人を襲う不気味な魔犬の仕業ではないかと囁かれ、連鎖するように次々に事件が起こる。複雑に絡み合う人間関係と、交錯する現在と過去―。これは開けてはいけない“パンドラの箱”だったのか? やがて若宮と獅子雄は、恐ろしい真相に辿り着く。
▽笑って泣ける自主制作“ゾンビサバイバル映画”の野心作
「カメラを止めるな!」は、映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品。前半と後半で大きく趣が異なる異色の構成や緻密な脚本、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざまな挑戦に満ちた野心作です。(執筆:和田隆)
「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」を撮った人々の姿に笑い、なぜか感動することでしょう。18年6月、当初は都内2館の上映でしたが口コミで評判が広まり、同年8月から全国で拡大公開され、200万人を超える観客動員を記録する異例の大ヒットとなりました。
とある自主制作映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来する。ディレクターの日暮(濱津隆之)は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。
2022年1月14日に公開が控える「ポプラン」は、上田慎一郎監督のオリジナル作品で、ある日突然どこかへいってしまった自分のイチモツを探す男の姿を、奇妙でシュールな世界観とともに描いています。年末年始に「カメラを止めるな!」を復習し、「ポプラン」を見て、上田監督ワールドに浸ってみてください。
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父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
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文豪・田山花袋が明治40年に発表した代表作で、日本の私小説の出発点とも言われる「蒲団」を原案に描いた人間ドラマ。物語の舞台を明治から現代の令和に、主人公を小説家から脚本家に置き換えて映画化した。 仕事への情熱を失い、妻のまどかとの関係も冷え切っていた脚本家の竹中時雄は、彼の作品のファンで脚本家を目指しているという若い女性・横山芳美に弟子入りを懇願され、彼女と師弟関係を結ぶ。一緒に仕事をするうちに芳美に物書きとしてのセンスを認め、同時に彼女に対して恋愛感情を抱くようになる時雄。芳美とともにいることで自身も納得する文章が書けるようになり、公私ともに充実していくが、芳美の恋人が上京してくるという話を聞き、嫉妬心と焦燥感に駆られる。 監督は「テイクオーバーゾーン」の山嵜晋平、脚本は「戦争と一人の女」「花腐し」などで共同脚本を手がけた中野太。主人公の時雄役を斉藤陽一郎が務め、芳子役は「ベイビーわるきゅーれ」の秋谷百音、まどか役は片岡礼子がそれぞれ演じた。