コラム:シネマ映画.comコラム - 第23回

2022年12月9日更新

シネマ映画.comコラム

ジャパンプレミア2作品含む珠玉の全10作品が集結!

本コラムの第23回目は、12月9日から18日まで「シネマ映画.com」でオンライン開催中の「JAIHOセレクション vol.1」配信10作品をピックアップして紹介します。映画.comの駒井尚文編集長、編集部&スタッフの今田カミーユ、岡田寛司、飛松優歩、蛯谷朋実、和田隆がそれぞれの視点から配信作品の見どころやポイントなどをあげています。

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「JAIHOセレクション vol.1」は、映画配信サービスの「JAIHO(ジャイホー)」(www.jaiho.jp)と「シネマ映画.com」とのコラボレーション企画の第2弾。第1弾は10月14日から30日まで開催した「インド映画フェスティバル」です。

作品ラインナップの中には、ジャパンプレミアとなるドキュメンタリー2作品を先行初配信。「スクリーム(1996)」シリーズで知られる俳優がプロレスラーに転身し、選手として成長していく過程を追った「デヴィッド・アークエットは殺せない!」と、2018年に起きたサウジアラビアの記者ジャマル・カショギ暗殺に迫る「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」です。

さらにJAIHOで大好評だった鬼才ヨルゴス・ランティモスが製作・出演したギリシャ映画「アッテンバーグ」をはじめ、韓国の名匠ホン・サンス監督「草の葉」「川沿いのホテル」、イランのアッバス・キアロスタミ監督の遺作「アッバス・キアロスタミ/24フレーム」、リトアニア出身で、フランスで映画を学んだアランテ・カバイテ監督の第2作「サンガイレ、17才の夏。」、韓国の青春音楽映画の傑作「ダ・カーポ」、シンガポールのアンソニー・チェン監督第2作「熱帯雨」、そしてヴィム・ヴェンダースジム・ジャームッシュラース・フォン・トリアーの監督作品で知られる撮影監督のドキュメンタリー「光に生きる-ロビー・ミューラー」という珠玉の全10作品が集結しました。

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「デヴィッド・アークエットは殺せない!」
「デヴィッド・アークエットは殺せない!」

■「デヴィッド・アークエットは殺せない!

2020年製作/90分/アメリカ
原題:You Cannot Kill David Arquette

【作品概要】
 「スクリーム(1996)」シリーズなどで1990年代に人気を博した俳優デヴィッド・アークエットが、プロレスへの挑戦を通してどん底人生から這い上がる姿に密着したドキュメンタリー。家族や姉のパトリシア・アークエットロザンナ・アークエットのほか、レスラーたちのインタビューも交えて描く。

和田隆

スクリーム(1996)」で見たことのある俳優が、酒やドラッグによって落ちぶれてしまった姿を追ったドキュメンタリーでしょうと高を括っていたのですが、彼が必死に輝きを取り戻していく姿に胸が熱くなる作品です。2000年にデヴィッドは映画の宣伝活動でプロレスに参戦したところ、メジャー団体で世界王者に仕立てあげられてしまい、それが映画ファンやプロレスファン、レスラーたちからひんしゅくを買ってしまって人生はどん底へ。

プロレス界からは遠ざかり、映画のオーディションには落ちてばかりの日々が続き、約20年が過ぎ去りますが、それでも一家の主である彼はプロレス界への復帰を決意。40代後半となり、すっかり太った体で心臓や脳に疾患を抱え、ドキュメンタリーのために無謀な挑戦をするなと突っ込まずにはいられませんが、「ルチャリブレ」の聖地メキシコ修行などで何かを悟った彼の目つきや身体は変化を遂げていきます。

トゥルー・ロマンス」のパトリシア・アークエットと「パルプ・フィクション」のロザンナ・アークエットがお姉ちゃんというプレッシャーも背負ってきたデヴィッドの這い上がろうとする姿は、映画ファンはもちろん、プロレスファンにも刺さり、40代以上のお父さん世代は自分を重ねて、いつの間にか彼を応援していることでしょう。

>>【「デヴィッド・アークエットは殺せない!」を今すぐ見る!】


「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」
「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」

■「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない

2020年製作/119分/アメリカ
原題:The Dissident

【作品概要】
 第90回アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞した「イカロス」のブライアン・フォーゲル監督が、サウジアラビアの著名記者ジャマル・カショギの暗殺事件の真相に迫ったドキュメンタリー。2021年の全米脚本家組合賞映画部門でドキュメンタリー脚本賞を受賞した。

駒井尚文編集長

サウジアラビア人のジャーナリスト、ジャマル・カショギが、2018年にトルコのサウジアラビア領事館で殺害された事件は、世界に衝撃を与えました。その数カ月後に、ジェフ・ベゾス(当時のAmazonのCEO)の不倫が発覚したという記事が新聞に出ました。実は、この2つの事件は裏で繋がっていたという衝撃的な事実が、この映画から浮き彫りになります。

ちなみに、私がこの映画を見て思いだした映画は「スマホを落としただけなのに」と「新聞記者」。この2本の映画を壮大なスケールに拡張したのが本作です。しかも、ドキュメンタリーです。実在する政府とか諜報機関が次々に登場します。色んな場面でクラクラします。そして、見終わった後に、自分のスマホをウイルススキャンしたくなる。日々の生活をスマホに深く依存している人は、この映画を見て、ネット世界の現実を正しく理解することをオススメします。

>>【「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」を今すぐ見る!】


「アッテンバーグ」
「アッテンバーグ」

■「アッテンバーグ

2010年製作/96分/ギリシャ
原題:Attenberg

【作品概要】
 「女王陛下のお気に入り」「ロブスター」などで知られるギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモスが製作・出演。ランティモスが手がけた「籠の中の乙女」をはじめとした、2010年代のギリシャ映画界のムーブメント「ギリシャの奇妙なる波(Greek Weird Wave)」を代表する一作。第67回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門で、主演のアリアン・ラベドがボルピ杯(最優秀女優賞)を受賞した。監督は「ストロングマン」のアティナ・ラヒル・ツァンガリ

▼今田カミーユ

世界一奇妙なキスシーンといっても過言ではないオープニングから、マリーヌとベラという気心の知れた友人同士の関係性を、揃いのワンピースや動物的なダンスで表現するなど、まずはユニークな映像表現で心を掴まれます。建築家だった父の看病をしているマリーヌが、性的経験豊富なベラにとある頼み事をし、また、ちょっと風変わりなマリーヌ自身も恋愛や性体験への興味を次第に募らせていくという物語。

20代の若者の性や愛に対する好奇心、そして死に向かう老いた世代の人生の回想をオフビートな語り口とユーモアで紡ぎ、物語の重要な要素の一つであるギリシアの海辺の工場地帯の街の風景が心地よい一作です。「Suicide」の「Ghost Rider」から始まり、マリーヌの気持ちを代弁するかのようなフランソワーズ・アルディ、病院のMRIの音をノイズ音楽的に用いたりと、その音のセンスも刺さる人にはたまらないでしょう。

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「サンガイレ、17才の夏。」
「サンガイレ、17才の夏。」

■「サンガイレ、17才の夏。

2015年製作/90分/リトアニア・フランス・オランダ合作
原題:Sangaile

【作品概要】
 リトアニア出身、フランスで映画を学んだ女性監督アランテ・カバイテが、「ECHO エコー」以来9年ぶりに発表した監督第2作。17歳の少女のかけがえのない出会いと成長を美しく繊細に描く。2015年のサンダンス映画祭ワールドシネマ・ドラマ部門で監督賞を受賞。2015年「カイエ・デュ・シネマ」誌ベストテンでは第9位にランクインした。

▼蛯谷朋実

17歳という年齢はどうしてこうも儚く尊いのでしょうか。空への憧れを持つと同時に恐れを感じ踏み出せない少女、サンガイレ。自分に自信がなく、リストカットの跡を隠すために常に長袖にジーパンという姿で殻にこもっています。しかし、そんな彼女が出会うのが同年代の少女アウステ。サンガイレとは対照的に友人が多く、デザイナーの夢を持ち、いつもカラフルで魅力的な服に身を包んでいます。

対照的だからこそお互いに惹かれあい、わかりあい、成長していく。少女たちの瑞々しさと、リトアニアの美しい情景に心が浄化され澄んだ気持ちを与えてくれる映画です。

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「草の葉」
「草の葉」

■「草の葉

2018年製作/66分/韓国
英題:Grass

【作品概要】
 韓国の名匠ホン・サンスが2018年に発表した22作目の長編監督作。サンス監督と公私にわたるパートナーであるキム・ミニとの5本目のコラボレーション作品。シューベルトやワーグナーなどのクラシック曲がBGMに使用され、物語を彩る。第68回ベルリン国際映画祭フォーラム部門出品。日本では第19回東京フィルメックスで上映された。

▼岡田寛司

カフェを訪れた時、こんな瞬間はありませんか? 隣席の会話を聴き入ってしまい、心の中で合いの手やツッコミを入れてしまうこと。本作で描かれるのは、俳優や作家といった表現者たちの現実的な会話の数々。「自殺したのはあなたのせい」というピリッとした内容から、年上男性から年下女性に投げかけられる「君の家の部屋、空いてるだろ?貸してくれ」「数日間、共作しよう」という“身勝手で気恥ずかしい”提案も。実際に街中で聞こえてきたら、意識の全てをそちらに持っていかれてしまう……それほど聴き入ってしまうエピソードばかりなんです。

とりわけユニークなのが、そんな会話を盗み聞きしている女性(キム・ミニ)を配しているという点。彼らのことを観察・分析し、自身の執筆物に取り入れていく……という人物なのですが、彼女の上から目線なモノローグが注目ポイントのひとつになっています(「観察する者」から一転、「当事者」として、弟&年上の恋人の関係に“口出し”するシーンも衝撃的ですよ……!)

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「川沿いのホテル」
「川沿いのホテル」

■「川沿いのホテル

2018年製作/96分/韓国
英題:Hotel by the River

【作品概要】
 ホン・サンス監督の23作目となる長編作品で、キム・ミニとの6本目となるコラボ作品。漢江沿いのホテルでのある冬の一日を舞台にした会話劇をモノクロ映像で描く。2020年「カイエ・デュ・シネマ」誌ベストテン第6位に選ばれ、第68回ロカルノ国際映画祭ではキ・ジュボンが最優秀男優賞を受賞。日本では第19回東京フィルメックスのオープニング作品として上映された。

▼岡田寛司

漢江沿いのホテル、とある冬の1日。老詩人ヨンファン、2人の息子、傷心の女性サンヒと先輩、ホテルの従業員の会話劇が展開。特に大きな事件や出来事が起こるわけではなく、降り積もる雪のように、淡々と言葉が交わされていきます(薄っすらとした暗さを携えながら)。観客に与えられた「神の視点」という特権があることで、これらの光景は一層引きつけられるものに。“それぞれの事情”を知っているからこそ、心がざわついたり、ニヤリとしたり……。

ヨンファンが望んだ、息子たちとの再会はすれ違いの連続。待ち合わせも上手くいかなければ、会話も微妙にかみ合わない。楽しく酒を酌み交わそうとしても、思いもよらぬ流れに。そんな展開の裏側で、サンヒと先輩には「美しい」とグイグイ迫るヨンファン。言葉を弄して息子2人に“説く”姿、語彙力低めでサンヒたちを“口説く”姿の対比が面白いんです。ちなみに息子のひとりは、映画監督という役どころ。「ホン監督の自己分析&皮肉?」と思えてしまうような、彼に対するセリフにもご注目を。

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「ダ・カーポ」
「ダ・カーポ」

■「ダ・カーポ

2020年製作/韓国
英題:Da Capo

【作品概要】
 この作品が監督2作目となる韓国の俊英シム・チャンヤンが、シンガーソングライターのホン・イサクとクラシックギタリストとして活躍するチャン・ハウンを主演に、音楽の夢を追う若者たちを描いた青春音楽映画。映画初出演となったイサクは音楽も担当し、劇中に登場するほとんどの楽曲の作詞・作曲を手がけた。国際的に活躍するハウンも本作が俳優デビュー作となった。

▼飛松優歩

人が、夢や恋にもう一度前向きになる姿を、心地よい音楽とともに繊細に描く物語には、「はじまりのうた」などのジョン・カーニー監督作品のような質感があります。主人公のシンガーソングライター、テイルの胸に、ただ音楽が楽しくて仕方なかった頃の思い出をよみがえらせていく中学生バンドは、どこか「シング・ストリート 未来へのうた」の学生たちと重なります。

夢を追うも、現実に押しつぶされ味わう挫折。恋に破れ、行き場をなくした思慕。夜にひとり、音楽に耳を傾けるように、登場人物たちの声や思いを、そっと感じてみてください。何もかもが輝いていた“あの頃”が胸にある限り、人は誰しも、最初に戻ってやり直すことができる。心象風景のようなノスタルジックなシーンとともに、そんなメッセージに心動かされる作品です。

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「アッバス・キアロスタミ/24フレーム」
「アッバス・キアロスタミ/24フレーム」

■「アッバス・キアロスタミ/24フレーム

2017年製作/114分/イラン・フランス合作
英題:24 Frames

【作品概要】
 2016年7月にこの世を去ったイランの名匠アッバス・キアロスタミが、写真が撮られた前と後はどうなっているのかというコンセプトに基づき、映画と写真の統合を試みた野心作。キアロスタミ監督は本編完成前に他界。17年のカンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映された。

和田隆

アッバス・キアロスタミ監督の名作「友だちのうちはどこ?」「そして人生はつづく」などと作風が全く異なり、静かに度肝を抜かれることでしょう。タイトルの通り、24個(回)のフレームが、カメラはほぼ固定で淡々と映し出されていきます。そのフレームの中で、雪の舞う湖のほとりで戯れる馬や、波打ち際を横切る牛の群れ、窓から見える風に揺れる木々、エッフェル塔を眺める人々など、動きはありますが、まるで絵画や写真を見ているような感覚に陥ります。そこに牛やカモメの鳴き声、波や風の音、銃声などが鳴り響いてくるのです。

フレームの中の自然や動物などを見つめること。ドキュメンタリー的な作品から、自己を投影したような物語映画の傑作を手掛けてきたキアロスタミ監督は、なぜこのような作品に行きついたのか。キアロスタミ監督の境地と、映画とは何かという問いと対峙することになります。

>>【「アッバス・キアロスタミ/24フレーム」を今すぐ見る!】


「熱帯雨」
「熱帯雨」

■「熱帯雨

2019年製作/103分/シンガポール・台湾合作
英題:Wet Season

【作品概要】
 「イロイロ ぬくもりの記憶」で第66回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞したシンガポールの俊英アンソニー・チェン監督の第2作。シンガポールに嫁いだマレーシア人の中国語女性教師と、ジャッキー・チェンにあこがれて中国武術を習っている1人の生徒との特殊な関係を叙情豊かに描く。女性教師を演じたヨー・ヤンヤンが第58回金馬奨で最優秀主演女優賞、第4回マカオ国際映画祭では監督賞と批評家賞を受賞した。

▼今田カミーユ

シンガポールの中学校で中国語を教える美しい中年女性が主人公です。経済的には恵まれているものの、長年にわたる不妊治療はなかなか実を結ばず、妻に協力的ではなく浮気もしている夫、義父の介護、熱意や使命感を持って取り組む仕事は軽んじられる…。重篤な病気や天災や戦争などではありませんが、現代社会に生きる女性に想定されるありとあらゆる困難が主人公に降りかかり、断続的に降り続く雨が彼女の孤独を更に際立たせます。大きな不平不満も漏らさず、耐え難きを耐える姿は、21世紀の先進国が舞台でありながらも、まるである種の昭和の日本映画ような趣も感じられます。

そんな彼女の心のオアシスだったのが勉強熱心な教え子。しかし彼が彼女に恋心を抱き、若さゆえに抑えられない欲望を衝動的にぶつけます。物語の展開には賛否両論あると思いますが、太陽光が眩しいラストで今後の彼女の未来に幸多かれ…と願わずにはいられなかった1作です。

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「光に生きる-ロビー・ミューラー」
「光に生きる-ロビー・ミューラー」

■「光に生きる-ロビー・ミューラー

2018年製作/86分/オランダ
原題:Living the Light - Robby Muller

【作品概要】
 ヴィム・ヴェンダースジム・ジャームッシュラース・フォン・トリアーらの作品で撮影を担当し、卓越した映像で多くの映画監督に影響を与えたオランダ出身の撮影監督ロビー・ミューラーのドキュメンタリー。ミューラーが撮った様々な作品のフッテージをはじめ、長年撮りためたプライベートな映像や写真、仕事を共にした監督や編集者、照明担当、そして家族など、彼の仕事や人となりを知る人々のインタビューで構成される。2019年のオランダ映画祭で最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞。

和田隆

自分が影響を受けた作家性の強い監督たちの作品や、1990年代にミニシアターで見たアート系の多くの作品の撮影監督をロビー・ミューラーが手掛けていたことを再認識でき、運命的なものを感じました。次から次へと名作、傑作のフッテージが登場し、当時の熱い思いが甦ってきます。「都会のアリス」「デッドマン」などのモノクロームな映像から、「パリ、テキサス」「ミステリー・トレイン」などの印象的な色彩、「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などのざらついたようなリアルな画とカメラワークは、それぞれの監督の世界観でありながら、ミューラーの手腕が大きく寄与していたのです。

そして貴重なのは、そんなミューラーが長年撮りためたプライベートな映像や写真が見られること。仕事以外の時に彼は世界をどんな風に見ていたのか。彼の才能や人柄が、仕事を共にした監督や編集者、照明担当、そして家族から語られ、いかに多くの映画人に影響を与えた撮影監督であるかが明らかになります。自分がふとした時に意識する風景や光と影、色彩はミューラーのものだったのです。彼が撮影監督を担当した作品を未見の方は、本作を見た後に遡って見てみることをオススメします。

>>【「光に生きる-ロビー・ミューラー」を今すぐ見る!】


なお視聴料金は、先行初配信作品「デヴィッド・アークエットは殺せない!」「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」は各1000円(税込)、その他の作品は各440円(税込)となります。この機会に、映画や世界の見方が広がる珠玉の作品と出合ってください。
※作品を視聴するには「シネマ映画.com」の会員登録が必要です。

>>【「JAIHOセレクションvol.1」はこちら!】

筆者紹介

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