パリ、テキサス

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劇場公開日:

パリ、テキサス

解説

ヴィム・ヴェンダース監督が、テキサスの荒野を放浪する男の妻子との再会と別れを、ライ・クーダーの哀愁漂う音楽に乗せて描き、1984年・第37回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた傑作ロードムービー。

荒野をひとりさまよっていた男が、ガソリンスタンドで気絶した。記憶を失っている男の持ち物を手がかりに連絡を受けたウォルトは、男が4年前に失踪した兄トラヴィスだと確認する。トラヴィスはテキサス州の町パリに所有する土地を目指していた。徐々に記憶を取り戻したトラヴィスは、4年ぶりに再会した幼い息子とともに、妻を探す旅に出る。

主人公トラヴィスをハリー・ディーン・スタントン、妻をナスターシャ・キンスキーがそれぞれ好演。俳優サム・シェパードと「ブレスレス」のL・M・キット・カーソンが脚本を手がけた。

1985年に日本初公開。2021年11月、特集上映「ヴィム・ヴェンダース レトロスペクティブ ROAD MOVIES 夢の涯てまでも」で2Kレストア版で公開。2025年1月、「12ヶ月のシネマリレー 2024-2025」にて4Kレストア版で公開。

1984年製作/146分/G/西ドイツ・フランス合作
原題または英題:Paris, Texas
配給:東北新社
劇場公開日:2025年1月3日

その他の公開日:1985年9月7日(日本初公開)、2021年11月5日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第42回 ゴールデングローブ賞(1985年)

ノミネート

最優秀外国語映画賞  

第37回 カンヌ国際映画祭(1984年)

受賞

コンペティション部門
パルムドール ビム・ベンダース
国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞 ビム・ベンダース

出品

コンペティション部門
出品作品 ビム・ベンダース
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(C)1984 Road Movies Filmproduktion – Argos Films Courtesy of Wim Wenders Stiftung – Argos Films

映画レビュー

4.5顔を合わせる

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他
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まぬままおま

4.0「そこにありながら、ないもの」が生み出す情景。

2022年8月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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すっかん

5.0見る/見られる、見せる/見せられる

2022年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

覗き部屋と映画は似ている。映画は観客が一方的にスクリーンを見る。見る主体としての観客と見られる客体としての映画。覗き部屋は、マジックミラーのようになっており、客からは女性が見えるが、女性側は客を視認できない。見る主体としての男性客と見られる客体としての女性。映画研究者ローラ・マルヴィの「視覚的快楽と物語映画」の影響があるんだろう。映画がなぜ魅力的なのか、それは「のぞき見る」快楽があるから、そしてハリウッド映画においては大抵、男が女をのぞき見る構造をしているとローラ・マルヴィは言ったわけだけど、彼女が言ったことがそのまま映画の中で再現されている。
「見る/見られる」という関係において、確かに男が女を見ることの方が多かっただろう。しかし、「見る/見られる」は何かの拍子に「見せる/見せられる」という関係に反転するのではないか。この映画を久しぶりに見てそんなことを思った。主人公の男はかつての妻を覗き部屋の鏡越しに見たくなかったのか、背中を向けて話し始める。しかし、最終的には見なくてはいけなくなる。彼はあの時、主体的に「見た」のか、それとも「見せられた」のか。

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杉本穂高

4.0アメリカンロードムービーに隠れた洒落たカメラワーク

2024年12月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

何故か観ていなかったシリーズ
若かったゆえ、人生のいたずらがゆえ、原因があって結果があるものの、時間だけは経っている。消せない過去を後悔しつつも、引くに引けない一線がある。
登場人物の少なさかとロードムービー的な撮影から自然と作中に引き込まれていく。何かと言いたくなるストーリーもあるが、多分そこを突く作品ではないだろう。

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Iwarenkon