【今日はエイプリルフール!】“嘘”がテーマのおすすめ映画10選

2023年4月1日 08:00

「今夜、世界からこの恋が消えても」
「今夜、世界からこの恋が消えても」

4月1日はエイプリルフール。由来は諸説ありますが、今日は1年に1度、嘘をつくことが許される日です。映画の題材にもよく使われる“嘘”は、その内容次第で喜劇にも悲劇にもなりえるもの。本記事では、笑える嘘から、優しい嘘、切ない嘘、悲しい嘘まで、様々な“嘘”にまつわる映画を10本紹介します。


◆目次
・「今夜、世界からこの恋が消えても
・「桜のような僕の恋人
・「ディア・エヴァン・ハンセン
・「鈴木家の嘘
・「ブラック・クランズマン
・「パリ、嘘つきな恋
・「ライアー×ライアー
・「おとなの事情
・「きっと、うまくいく
・「嘘喰い


◆「今夜、世界からこの恋が消えても」(2022年/121分/三木孝浩監督)

<作品概要&あらすじ>
 「なにわ男子」の道枝駿佑と、福本莉子が主演を務め、一条岬氏の同名恋愛小説を映画化。青春恋愛映画の名手・三木孝浩監督がメガホンをとり、「君の膵臓をたべたい」の月川翔監督と、「明け方の若者たち」の松本花奈監督が共同で脚本を担当した。古川琴音松本穂香萩原聖人らが共演。

高校生の神谷透(道枝)はクラスメイトに流されるまま、同級生の日野真織(福本)に嘘の告白をする。しかし彼女は「お互い本気で好きにならないこと」を条件にその告白を受け入れ、2人は付き合うことに。やがて真織は、自分が前向性健忘症で、夜に眠るとその日の出来事をすべて忘れてしまうことを透に打ち明ける。彼女は毎朝、前日の日記を読み返すことでどうにか記憶をつなぎ止めていた。

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<おすすめポイント>
 本作で描かれる“嘘”は、すべて優しさから生まれた嘘。友人を助けるためにした“嘘の告白”から物語は始まり、大切な人のためについたいくつもの優しい嘘が、切なくもあたたかい物語を紡いでいきます。「消えた初恋」でフレッシュな演技を見せてくれた道枝さんと福本さんが織りなす儚い恋模様に加えて、古川さん演じる親友・泉の友情に胸が熱くなる爽やかな青春ラブストーリーです。


◆「桜のような僕の恋人」(2022年/129分/深川栄洋監督)

<作品概要&あらすじ>
 「Sexy Zone」の中島健人松本穂香が共演し、宇山佳佑氏によるベストセラー恋愛小説を映画化。「神様のカルテ」の深川栄洋監督がメガホンをとり、「君の膵臓をたべたい」の吉田智子が脚本を担当した。Netflixで独占配信中。

美容師の美咲(松本)に恋心を抱いた晴人(中島)は、勇気を出して彼女をデートに誘う。目標に向かって頑張る彼女にふさわしい人間になるべく、諦めかけていたカメラマンの夢をかなえることを決意する晴人。そんな晴人に美咲も惹かれ、2人は恋人同士になる。しかし美咲は、人の何十倍も早く老いていくという難病を発症してしまう。

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<おすすめポイント>
 桜舞い散るいまの季節に是非堪能してほしい、珠玉のラブストーリー。年老いた姿を見られたくない、晴人には自分を忘れて幸せになってほしい……さまざまな思いを胸に秘め、必死でついた美咲の嘘に、涙が止まりません。そんな嘘で引き裂かれたふたりを演じた中島さんと松本さんは、互いに会えない時間を想像するため、自分が登場しないシーンが空欄となった台本が渡されたそう。会えない時間を積み重ねたふたりの切なく、狂おしい演技に注目です。


◆「ディア・エヴァン・ハンセン」(2021年/138分/スティーブン・チョボウスキー監督)

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<作品概要&あらすじ>
 トニー賞で6部門を受賞した人気ブロードウェイミュージカルを映画化。監督を「ワンダー 君は太陽」のスティーブン・チョボウスキーが務め、ミュージカル楽曲を「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」などに携わってきたベンジ・パセックジャスティン・ポールが担当した。エヴァン役はミュージカル版でも主役を担ったベン・プラットが演じ、ケイトリン・デバージュリアン・ムーアエイミー・アダムスらが共演。

学校に友達もなく、家族にも心を開けずにいるエヴァン・ハンセン(プラット)は、セラピーの一環として、毎日、自分宛に手紙を書いていた。しかし、同級生のコナーに手紙を見られ、持ち去られてしまう。後日、コナーは自ら命を絶ち、手紙を見つけたコナーの両親は息子とエヴァンが親友だったと思い込む。コナーの両親をこれ以上苦しめたくないエヴァンは話を合わせ、コナーとのありもしない思い出を語っていく。エヴァンの語ったエピソードは、やがてSNSを通じて世界中に広がっていく。

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<おすすめポイント>
 嘘をつく=良くない事というイメージがありますが、時に人を救う嘘もあります。そんな“思いやりの嘘”を描いた作品です。ベン・プラットさん演じるエヴァンの歌唱シーンは、圧巻の一言。特に講堂で代表曲「ユー・ウィル・ビー・ファウンド」を歌う場面は、“孤独”を感じることがある人に刺さるはず。どの楽曲もメッセージ性が素晴らしいので、鑑賞後はサントラも必聴です。


◆「鈴木家の嘘」(2018年/133分/野尻克己監督)

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<作品概要&あらすじ>
 長男の死によって巻き起こる家族の混乱と再生を、ユーモアを交えてあたたかく描いたヒューマンドラマ。本作で長編劇映画監督デビューを飾った野尻克己が脚本も手掛けた。父親を岸部一徳、母親を原日出子、長男を加瀬亮、長女を木竜麻生がそれぞれ演じ、岸本加世子大森南朋らが脇を固めた。

鈴木家の長男・浩一(加瀬)が突然亡くなった。そのショックで記憶を失ってしまった母・悠子(原)のため、父・幸男(岸部)と長女・富美(木竜)は嘘をつく。それはひきこもりだった浩一が部屋の扉を開き、家を離れ、世界に飛び出していったという、母の笑顔を守るための優しい嘘だった。

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<おすすめポイント>
 記憶を失った母を気遣い、長男の死を隠すために、家族が重ねる嘘。観客も見ているうちに、「この嘘が本当であってほしい」と、願わずにはいられません。ヘビーな家族の事情と、ユーモラスな嘘の数々の振り幅が大きく、心が追いつかない瞬間も。しかし、妹が嘘だと思っていた、長男が語るある思い出が、家族の再生を導いていきます。優しい嘘の力、そして揺るぎない真実の力を目の当たりにできる作品です。


◆「ブラック・クランズマン」(2018年/135分/スパイク・リー監督)

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<作品概要&あらすじ>
 黒人刑事が白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」に潜入捜査した実話をつづったノンフィクション小説を、「マルコムX」のスパイク・リー監督が映画化。主人公ロンをデンゼル・ワシントンの実子ジョン・デビッド・ワシントン、相棒フリップをアダム・ドライバーが演じた。第71回カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得し、第91回アカデミー賞では脚色賞を受賞した。

1979年、コロラド州コロラドスプリングスの警察署で、初の黒人刑事として採用されたロン・ストールワース(ワシントン)。署内の白人刑事たちから冷遇されながらも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていたKKKのメンバー募集に勢いで電話をかけ、黒人差別発言を繰り返して入団の面接にまで漕ぎ着けてしまう。ロンは同僚の白人刑事のフリップ(ドライバー)に協力してもらい、電話はロン、対面はフリップが担当して2人で1人の人物を演じながら、KKKの潜入捜査を進めていく。

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<おすすめポイント>
 何よりも驚きなのは、黒人の刑事が白人至上主義団体「KKK」に潜入する危険なミッションが、実話に基づいていること。相手の信用を得るために、黒人のロンや、ユダヤ人のフリップが、自ら差別発言を繰り出す姿には、やりきれなさと、静かな怒りがこめられています。劇中には「風と共に去りぬ」や、「KKK」を復活させた「國民の創生」の映像が挿入され、人種差別に加担してきた映画の嘘もまた、暴かれているのです。


◆「パリ、嘘つきな恋」(2018年/107分/フランク・デュボスク監督)

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<作品概要&あらすじ>
 プレイボーイのビジネスマンが思わぬ嘘をついたことから始まるラブストーリー。フランスの人気コメディアン、フランク・デュボスクの監督デビュー作で、脚本・主演も務めた。ヒロイン役は、「グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子」のアレクサンドラ・ラミー

パリの大手シューズ代理店に勤めるジョスラン(デュボスク)は、女性との一時的な関係を繰り返す軽薄なプレイボーイ。ある日、他界した母の車椅子に座っていた彼は、偶然出会った美女ジュリーの気を引くため、「自分は車椅子生活だ」と嘘をついてしまう。そんな彼に、ジュリーは姉のフロランス(ラミー)を紹介する。フロランスは車椅子で暮らしているが、バイオリニストとして世界を飛び回りながら、車椅子テニスプレーヤーとしても活躍していた。ジョスランは彼女に惹かれていくが、真実を打ち明けることができずにいた。

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<おすすめポイント>
 主人公の嘘のつき方がとにかく下手で(そして笑える)、ヒロインにバレバレ。監督・主演のフランク・デュボスクは普段コメディアンとしても活動しているので、明るく笑える王道のラブコメか……と思いきや、嘘をついてしまったと後悔するシーンに泣かされました。“水中”で愛を確かめ合う幻想的な演出など、映像美にもうっとりします。


◆「ライアー×ライアー」(2021年/117分/耶雲哉治監督)

<作品概要&あらすじ>
 「SixTONES」の松村北斗と、森七菜が主演し、金田一蓮十郎氏の同名コミックを実写化したラブコメディ。親の再婚で義理の姉弟になった2人の、ウソから始まる恋物語を描く。監督は「百瀬、こっちを向いて。」「MARS(マース) ただ、君を愛してる」の耶雲哉治が担当し、脚本は「翔んで埼玉」の徳永友一が手掛けた。

地味で恋愛経験がない女子大学生の湊(森)と、女グセの悪い義理の弟・透(松村)はギクシャクした関係で、お互いに冷たい態度を取り合っていた。ある日、友人に頼まれてギャルメイクと高校の制服姿で出掛けた湊は、偶然、街中で透に遭遇してしまう。とっさに“湊”ではなく女子高校生の“みな”だと嘘をつくが、それを信じた透が“みな”にアプローチをかけてくる。その一途な姿に真相を明かせなくなった湊は、“みな”として透と付き合うことになる。

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<おすすめポイント>
 血の繋がらない弟に“女子高校生のコスプレをしていた”と思われるのが嫌で、勢いで“そっくりさん”を演じることにした主人公の湊。プレイボーイの弟を懲らしめるために、初めのうちはイタズラ気分で女子高校生の“みな”を演じますが、嘘を重ねるうちに本当のことを言い出せなくなっていきます。やがて弟に恋をした湊は、自分が演じている“みな”に焼きもちをやくように……。ピュアな恋にほっこりするかわいいラブストーリーです。

◆「おとなの事情」(2016年/96分/パオロ・ジェノベーゼ監督)

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<作品概要&あらすじ>
 スマートフォンの通話やメールの履歴をさらけ出すゲームをきっかけに、夫婦や友人間にさまざまな疑惑が巻き起こっていく様を描いたワンシチュエーションコメディ。イタリアのアカデミー賞に当たるダビッド・ディ・ドナテッロ賞で作品賞、脚本賞を受賞した。世界各国でリメイクされ、韓国では「完璧な他人」、日本では「おとなの事情 スマホをのぞいたら」のタイトルで製作された。

新婚カップルや娘の反抗期に悩む夫婦、倦怠期を迎えた2人など、食事会に集まった7人の大人たちが、「メールが届いたら全員の目の前で開くこと」「かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すこと」というルールを設定し、「信頼度確認ゲーム」を開始する。ゲームが進むにつれ、夫婦間のもめ事や家庭の問題、仕事や性格についての悩みなど、7人の本当の姿が次々と露呈していく。

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<おすすめポイント>
 誰にだって、大なり小なり秘密はある。ましてや夫婦や友人同士となれば、大切な人だからこそ知られたくない、知られては困る秘密があるもの。劇中では、ノリで始まった暴露ゲームによって、それぞれの秘密や嘘が白日の下にさらされていきます。隠し事は暴かれた方がよかったのか、それとも知らないほうが幸せだったのか。もし知られたくない秘密があるなら、この映画は1人でこっそり楽しむことをオススメします。

◆「きっと、うまくいく」(2009年/170分/ラージクマール・ヒラーニ監督)

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<作品概要&あらすじ>
 インドで興行収入歴代ナンバーワンを記録した大ヒット青春コメディ。インド屈指のエリート工科大学ICEを舞台に、親友3人組が学生時代に巻き起こした騒動と、10年後の彼らを描く。

成績優秀だが自由奔放なランチョー(アーミル・カーン)、機械よりも動物の写真を撮ることが好きなファラン(R・マーダバン)、信心深い苦学生のラジュー(シャルマン・ジョーシー)。インドのエリート大学に入学して出会った3人は、教育方針を巡って学長と対立しながらも、友情を育み、恋も経験し、ついに卒業の日を迎える。しかし、大学卒業とともに、ランチョーは消息を絶つ。10年後、ランチョーに会うために、彼の実家へ訪れたファランとラジューは、そこでランチョーの秘密を知る。

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<おすすめポイント>
 約3時間の長尺ですが、最初から最後まで全く飽きさせないインド映画の快作! 前半は学生時代の思い出が中心に描かれ、中盤以降はランチョーがついた“嘘”と、彼の行方が過去エピソードも交えながら解き明かされていきます。親友3人組の厚い友情に泣き笑いし、彼らを通して本当の意味で“学ぶこと”、そして“人生をどう送るか”を考えさせられます。進路や人生に迷っている人は、きっと前向きな気付きが得られるはず。

◆「嘘喰い」(2022年/119分/中田秀夫監督)

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<作品概要&あらすじ>
 「ヤングジャンプ」で連載された迫稔雄氏の人気ギャンブル漫画を、横浜流星主演で実写映画化。ジャパニーズホラーの第一人者・中田秀夫監督がメガホンをとった。「嘘喰い」と呼ばれる天才ギャンブラーの斑目貘が、日本の政財界や裏社会を支配する闇ギャンブル倶楽部で命懸けの勝負を繰り広げるさまを描いた。佐野勇斗白石麻衣本郷奏多三浦翔平らが共演。

絶大な支配力を誇る闇ギャンブル倶楽部「賭郎」。過去に一世一代の大勝負に敗れて会員権をはく奪されてしまった「嘘喰い」こと斑目貘は、新たな会員の佐田国一輝が倶楽部を荒らしていると聞き、再び姿を現す。闇金から貘に救われた青年・梶隆臣、闇カジノのオーナーでヤクザ組長の鞍馬蘭子の協力のもと、貘は超一流のイカサマ師たちを相手に、敗者には残酷な死が待ち受ける危険なデスゲームに挑む。

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<おすすめポイント>
 銀髪姿の横浜流星さんのクールな魅力が光るエンタメ映画。天才ギャンブラーの貘が、クセ者揃いのイカサマ師たちの“嘘”を見抜き、勝負をひっくり返していくさまは、マンガ原作ならではの爽快感があります。敗者には残酷な末路が待ち受けるものの、貘と梶のほのぼのとした師弟関係をはじめ、随所に人情味のあるエピソードが挟まれているので、デスゲーム系が苦手な人にもおすすめです。

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