■年中無休の本庄病院で働く内科医の栗原一止(櫻井翔)。大先輩医師貫田(柄本明)や同僚看護師たち(吉瀬美智子・池脇千鶴)と休みなく診療にあたる中、写真家でもある優しき妻・榛名(宮崎あおい)の穏やかな微笑みに癒されている。
ある日、大学病院への誘いを受け悩む彼の前に、大学病院から見放された末期がんの患者安曇(加賀まりこ)が彼を頼って現れる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作の原作が魅力的なのは、医師でもある小説家・夏川草介によるリアリティ溢れる内容と、その中で人間としての善性を失わずに様々な患者と真摯に向き合う医療者たちの姿が、彼らの苦しみ、悩みと共に描かれている点である。
それ故に、医療小説でありながらもヒューマンドラマとしても読みごたえがあるのである。
・今作は、敢えて観ていなかったが、今更ながらに観てみると、若き櫻井翔さんが医者としてのあり方に真摯に向きあう、不器用であるが真面目な人間味ある青年医師を好演しているのである。
・彼を支える様々な医師、看護師たちの善性溢れる姿も良いのである。
・何よりも、大学病院も匙を投げた安曇と最期まで真摯に向き合う姿勢が素晴しいのである。彼女が最期に言った言葉。”こんなに、穏やかにこの時が迎えられるなんて・・。”と言うシーンは心に沁みるのである。
<今作は地方医療の過酷な現実を描きつつ、善性溢れる人達の中で一人の医師が成長していく姿を描いたヒューマンドラマなのである。>