影裏
劇場公開日:2020年2月14日
解説
第157回芥川賞を受賞した沼田真佑の小説「影裏(えいり)」を、綾野剛と松田龍平の共演で映画化したヒューマンミステリー。「るろうに剣心」「3月のライオン」の大友啓史監督がメガホンを取り、自身の出身地である岩手県を舞台に描いた。転勤で岩手に移り住んだ今野は、慣れない土地で出会った同僚の日浅に心を許し、次第に距離を縮めていく。2人で酒を酌み交わし、釣りをし、遅れてやってきたかのような成熟した青春の日々に、今野は心地よさを感じていた。しかし、ある日突然、日浅は何も言わずに会社を辞めてしまう。しばらくして再会を果たした2人だったが、一度開いた距離が再び縮まることはなく、その後は顔をあわせることなく時が流れていく。そしてある時、日浅が行方不明になっていることを知った今野は、日浅を捜すが、その過程で日浅の数々の影の顔、裏の顔を知ってしまう。
2020年製作/134分/G/日本
配給:ソニー・ミュージックエンタテインメント
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2020年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
前半は淡々としたブロマンス風に進むが、あるシーンで一気に転調する。予備知識がないと「この題材を扱う映画だったか」と驚くはずだ。私も原作を読んでびっくりした。その要素が示されてから、そこまでの描写を振り返ると、込められた意図、伏線が明らかになる仕掛けだ。
紹介するのが難しいタイプの映画だ。綾野剛が演じる今野のパーソナリティーに関する要素は、本来なら事前にバラされないよう配慮すべきネタだろうが、それを苦手とする人が「知らずに観て後悔した」となるのも忍びない。
多様な価値観が受け入れられる世の中になり、表層の出来事や人間関係の中に普遍的な価値を見出せるようになるのが理想だが、日本の現状はまだ道半ばだろう。ただそんな日本だからこそ、人物たちの孤独や心の渇き、生きざまが際立つ面もある。目にしているようで見えていない物事の裏側に気づくことの大切さを、本作から学べるといい。自戒も込めてそう思う。
本格的な人生を生きなければならなくなった時、きっと人はこんな映画を創りたくなるのだろう。
絶望と言うものは悪魔が届てくれるわけでもなく、天使が試練だと与えてくれるものでもない。
それにしても絶望を知らない日本人は、絶望する前に諦観に入ってしまうのだろう。
今野秋一も日浅典博は表裏一体。二人で一人の人間のように描かれているようだが残念なことにそんな風には見えてこないのが悲しい。
同性愛者も嘘つき常習者であろうが今や特異体質の人間ではなく至極普通の人間なのだ。今や・・・
東北の震災の被害は計り知れないし言葉にもできぬ絶望を与えている。人が人を傷つける疵など
たかが知れている。かすり傷程度なのだ。
東北の震災を背景に人間を語ろうとするには余りにも優しさを感じさせてはくれない作品になってしまっている。
「死」からの視点をなくして、人は語れないのだから・・・・
2022年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
綾野剛に松田龍平が主演で監督が「るろうに剣心」の大友啓史。
期待しちゃったんですが、ともかくスロー、どこまでもスロー。
核になるSTORYがほぼ退屈。
主人公の今野(綾野剛)は医薬品メーカーの営業マン。
岩手に転勤になり同い年の同僚・日浅(松田龍平)と友人になる。
ここからちょっとだけ推測なんですけど、今野は性的にマイノリティ
・・・らしいんですよね。
女にまるで興味なさそう。
ともかく日浅とつるんで一緒にいたい。
休日の渓流の鮎釣り・・・もう空気も景色も最高。
気持ち良さそう!!
しかし日浅は突然前触れもなく会社を辞めてしまう。
そして見えて来る日浅の裏の顔。
(期待しないで下さい・・・大したこと無いから・・・)
見所と言えば、綾野剛のボクサーショーツ姿が多い。
風呂に入るのに、惜しげもなく後ろ姿のヌードシーン・・・とか、
中村倫也の女装シーンとか・・・
そんなのが見所かなぁ。
《人間には裏の顔がある・・・》
《人は屍の上で生きてるんだよ》
とかの台詞も、心に特に響かず。
私には合わない退屈な映画でした。
2022年6月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
むちゃくちゃ面白かったです。
原作未読ですが、原作も脚本も演者も演出も良かったんだろうなぁと思いました。
感じたは沢山ありますが、なぜか、書かずに仕舞っておきたい気分。
こういう映画は、他の方のレビュー読むのも面白いですね。
感じてることや解釈が全然違う。
もしかして、原作読んだら、映画とはまた違う読後感あるかな。
読んでみたいなー。