マリアンヌ

劇場公開日:

マリアンヌ

解説

「フォレスト・ガンプ 一期一会」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の名匠ロバート・ゼメキス監督のもと、ブラッド・ピットとマリオン・コティヤールが豪華共演を果たし、過酷な時代に翻弄されながら究極の愛を試される男女の運命を描いたラブストーリー。1942年、カサブランカ。秘密諜報員のマックスとフランス軍レジスタンスのマリアンヌは、ある重大なミッションを通して運命の出会いを果たす。それは、夫婦を装って敵の裏をかき、ドイツ大使を狙うというものだった。その後、ロンドンで再会した2人は恋に落ちるが、マリアンヌは誰にも言えない秘密を抱えていた。「イースタン・プロミス」「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」のスティーブン・ナイトが脚本を手がけた。

2016年製作/124分/PG12/アメリカ
原題:Allied
配給:東和ピクチャーズ
劇場公開日:2017年2月10日

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映画レビュー

3.5Unrealistic as Historical Thriller but Entertaining

2021年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

The later films of Robert Zemeckis certainly haven't become any less cartoony than the Back to the Future Days. This plot of a Mr. and Mrs. Smith spy couple in WWII is led skillfully enough by Pitt and Cotillard that we hardly have to take its story with a grain of salt. Predictable but engagingly watchable. As a Nazi hunter it's this decade's Black Book. Sand storm sex scene is an eye-roller.

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Dan Knighton

4.0ゼメキス史上最も“愛”が色濃い作品

2017年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

興奮

ロバート・ゼメキスと言えば、VFXの活用が得意なビジュアリストという印象。この作品でも、たとえばオープニングの落下傘降下するブラピの脚と背景の砂漠をとらえながら上昇するカメラの対比的な動きであったり、砂嵐が吹きつける狭い車中で愛し合う二人の周りを延々と回り続けるカメラであったりと、意匠を凝らしたショットに思わずニヤリ。

しかし、今回のドラマの核になっているのは、ブラピとマリオン・コティヤールが演じるカナダ空軍諜報部員と仏レジスタンス女闘士の愛だ。ゼメキス監督が男女の愛をここまで丁寧に描いた作品は過去になかった(敢えて挙げれば「フォレスト・ガンプ」に悲恋の要素はあったが、ガンプの数奇な人生がメイン)。今や60代半ばのゼメキス、年相応に心境や関心対象の変化もあるのだろう。

余談ながら、ナチスと戦うブラピは「イングロリアス・バスターズ」(09)、「フューリー」(14)と最近頻度高いよね。

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高森 郁哉

3.0ピットとコティヤールが演じる、戦時下に貫く愛の物語とスパイの宿命

2024年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

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Gustav

3.5タイトルの時点でネタバレ?

2024年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ALLIED
the Alliesで連合国つまり、ドイツやイタリアを敵に戦った同盟関係を表す英語らしい。the Allied Forcesは連合した軍隊=連合軍のこと。
でも、直感的にはa lieが含まれる、「嘘の関係」を連想させる。利害が一致する同士が手を組んで行動する関係を表したタイトルだろう。

それを、日本語タイトルで「マリアンヌ」にしたのは、失敗じゃないかと思う。

そのままのタイトルでは何のことだか伝わりにくいし、固い日本語で「ニセモノの愛」とか「欺く関係」みたいな表現も難しい。いかにもヒットしなさそうな感じで、しかたなく「マリアンヌ」にしてお茶を濁した感じがする。

でも、このタイトルを選んだ時点で映画の内容は、どうしたってマリアンヌの正体にフォーカスしていることが判明するわけで、予告編で二重スパイかも知れない妻に苦悩するブラッド・ピットの様子もうかがえる。

彼女が何物かを疑ううちに訪れる悲劇。ここまでは、予告の段階で明かされている。だとすれば、結末は「二重スパイが発覚し妻が殺される」「二重スパイではないが悲劇的な運命」しかないだろう。「疑いが晴れました!めでたしめでたし」だけは絶対にないのである。そこまで分かってしまっている映画を、身構えることなしに誰が見るだろうか。ラストの衝撃が薄まる。ネタバレに近いミステイクだろう。

主演の二人の演技は素晴らしい。

ゼメキスの円熟の演出は「語らない」ことで背景を見せようとする方向にシフトしているようだ。

砂漠でクルマの中で愛し合う二人を砂嵐が包み込む様子は、誰も見てないうちに、偽りの関係が本物らしくなり、砂に埋まってしまい抜け出せなくなることを暗喩したものだろう。偽の夫婦を演じるために愛し合う様子を「見せる」彼女なら、きっと夫をだますのも簡単だろう。そう思うと、どんどん怪しくなっていく。

説明のセリフが極端に削り取られているのも、最近のゼメキスの好みなのだろう。

マリアンヌが赤ちゃんに歌っている子守歌は「猫の子守唄」といい、ストラヴィンスキーが1915年頃に作曲したもの、1919年にウィーンで初演されたそうで、フランス語にも翻訳され、親しまれていたそうだ。ということは、彼女の出自がこの通りだと考えていいんじゃないだろうか。ロシア系のフランス人だと。
劇中にあるように、天才的に人を欺くのが上手いことでドイツ軍に拾われ、レジスタンスの戦いで戦死した本物のマリアンヌになりすましたのだろう。生きていくために。

ブラピが演じるマックスも謎の多い主人公だ。カナダ空軍の所属で猛特訓したフランス語はひどいケベック訛りということと、高度な戦闘訓練を受けていることだけは、劇中のアクションで想像できる。これも、説明しないことで想像に任せるという設定なのだろう。

「ドク?デロリアンをタイムマシーンに改造したの?」なんていうセリフは、逆さにして振ったって今のゼメキスからは出てこない。

アクションも抑え気味、俯瞰でとらえたものが多く、空襲の中逃げまどう人のなか行き場もなく出産する場面や、にじむ窓越しに墜落する爆撃機がどんどん近づいてくる場面など、昔の彼ならもっとハラハラドキドキのド派手な演出にしたんじゃないだろうか。

哀しくて、純粋な愛の形、「愛してる、ケベック人」とフランス語で別れを告げる彼女に、「アイラブユー」と英語で返すブラピ。どしゃ降りの中、ブラピが流す涙は雨まじり。美しい別れを描いた、いい映画だった。

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うそつきかもめ
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