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警視庁紛れ込み、ノックリストつまりスパイリストを入手して、自組織黒づくめに潜入しているねずみを炙り出す任務遂行中の、黒づくめメンバーキュラソーが、しくじった。
公安から潜入している安室に気付かれ、
その同期でFBI特殊捜査として活動する赤井にも追われ、逃げる最中にレインボーブリッジを彷彿とさせる高速でカーレース。
ここまでは男並みに背が高く肉体が強靭で身体能力に長けた大女だったが、CIA、FBI(赤井)、ドイツスパイ、イギリススパイ、公安(安室)のねずみリストを運転しながら組織のボス、ジンにメール送信したあと、キュラソーは追い詰められて車ごと橋から身を投げた。
そこからなんとか生き延びてみれば、記憶喪失に陥ったか弱いただの若い女性。
今回の外傷ではない脳幹のダメージは、以前黒づくめにまつわる秘密を知り、黒づくめに入って身体能力を活かすなら生きていられると強引に黒づくめに入った際についたもののようだ。右目は虹彩に色がない白眼。普段はカラコンをして両目を黒に見せかけているが、本当は左目が青、右目が透明だったのだ。
傷だらけで遊園地のベンチに座り込んでいるところをコナンご一行の子供達に見つかり、一緒に行動を共にする中で、強靭スパイだった記憶は戻らずとも、一般のお姉さんとしての気持ちを味わう。
しかし、ノックリストを頭に記憶している彼女の記憶が戻れば、黒づくめに潜入捜査を派遣している各諜報組織はピンチ。なんとか記憶を戻そうと、観覧車頂上に来た時に、透明の彼女の目が記憶する時に使う5色のカードと同様の5色の光を当て、彼女の記憶を戻そうと観覧車に乗せる公安。
何故か鈴木財閥の力で、公安のために貸切にした遊園地に乗れてしまった少年探偵団3人。
別行動の蘭園子、阿笠博士、コナン、赤井、安室。
なんかもう、ただでさえコナンがいるせいで治安が激悪な米花町にも関わらず、毎回毎回保護者不在環境で危険な目に遭う子供達。その保護者まで含めてアタオカ認定。
そこに、組織を裏切る者は許さんとキュラソー奪還を試みる黒づくめヘリご一行。
失敗したら、二重ホイールの巨大観覧車を爆破する計画らしい。
光を浴びて強烈な頭痛と共に記憶を取り戻したキュラソーは、黒づくめのベルモットと会話するが、果たしてジンのヘリで組織に戻りたいかと自問するとそうではない本心を自覚する。
逃亡するキュラソーと、元々組織で面識のある灰原哀との再会。キュラソーは灰原哀を守ろうとした上に、屈託なく接してくれた少年探偵団3人が観覧車のゴンドラ内にいると知ると、解体されて転がり出した観覧車を止めるために、鉄棒の刺さった身体でクレーンを操り、自らがクレーンごとストッパーになり死を遂げた。
爆発物解体は安室が、ジンのヘリのプロペラ部崩壊は赤井の射撃で、そのための夜空を照らすのはコナンサッカーボールで、分業してなんとかやり遂げた。
だがしかし、裏切り者は許さないという黒づくめ方針はそれはそうだろうなと思うが、手段が無駄に大テロで雑。
暗殺とかではなく、観覧車ごと爆破とか、ヘリで物理的にゴンドラ解体とか、黒づくめとして闇に紛れる気を感じさせない大スケール。
映像は派手だが、
1人の黒づくめメンバーの、
切ない良心にスポットを当てていた。
一員になるしかなかったが、ならなければあったであろう善人として能力を活かせた生き方。
キュラソーの声が天海祐希なので一層、
こっちの自立した素晴らしい人生を取れなかった、黒づくめと出会ったら最後な地獄絵図が目につく。
キュラソーが気付きつつ漏らさずに亡くなったことで、赤井も安室もねずみ疑惑を交わすことができたが、目を付けられてあとどれだけ生きられるのか?
と思ったが、年一回のコナン映画は今年も継続中。
黒づくめメンバー全員の、入ったきっかけを聞いてみたくなってしまった。