英国映画協会選出「映画史上最高のLGBT映画」1位に「キャロル」
2016年3月27日 12:00

[映画.com ニュース] BFIフレア・ロンドンLGBT映画祭が今年30周年を迎えたのを記念して、英国映画協会(BFI)が「映画史上最高のLGBT映画ベスト30」を発表した。LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの略称。
100名を超える評論家やフィルムメーカー、映画祭プログラマーによる投票の結果、第1位に選ばれたのはトッド・ヘインズ監督の「キャロル」(2015)。自身も同性愛者であるヘインズ監督が、「太陽がいっぱい」の原作者として知られるパトリシア・ハイスミスがクレア・モーガン名義で1952年に発表した長編小説を映画化。50年代のニューヨークを舞台に、フォトグラファーを夢見ながら百貨店のおもちゃ売り場で働くテレーズ(ルーニー・マーラ)と、客として訪れた人妻キャロル(ケイト・ブランシェット)の恋愛を描いた。ランキング中最も新しい作品が1位に選ばれる快挙となった。
28票を獲得した「キャロル」に続き、「さざなみ」のアンドリュー・ヘイ監督作「Weekend(原題)」が26票で2位、ウォン・カーウァイ監督作「ブエノスアイレス」が25票で3位にランクインした。最も古い作品は、14位タイの「制服の処女(1931)」。日本からは、松本俊夫監督の「薔薇の葬列」(1969)が8票を獲得して27位タイに入っている。
ベスト30は以下の通り(同票タイがあるため、実際には33作品)。
2.「Weekend(原題)」(2011/アンドリュー・ヘイ)
3.「ブエノスアイレス」(1997/ウォン・カーウァイ)
4.「ブロークバック・マウンテン」(2005/アン・リー)
5.「パリ、夜は眠らない」(1990/ジェニー・リビングストン)
6.「トロピカル・マラディ」(2004/アピチャッポン・ウィーラセタクン)
7.「マイ・ビューティフル・ランドレット」(1985/スティーブン・フリアーズ)
8.「オール・アバウト・マイ・マザー」(1999/ペドロ・アルモドバル)
9.「愛の唄」(1950/ジャン・ジュネ)
10.「マイ・プライベート・アイダホ」(1991/ガス・バン・サント)
11.「タンジェリン」(2015/ショーン・ベイカー)
11.「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」(1972/ライナー・ベルナー・ファスビンダー)
11.「アデル、ブルーは熱い色」(2013/アブデラティフ・ケシシュ)
14.「制服の処女(1931)」(レオンティーネ・サガン)
14.「ショー・ミー・ラブ」(1998/ルーカス・ムーディソン)
14.「オルランド」(1992/サリー・ポッター)
17.「Victim(原題)」(1961/ベイジル・ディアデン)
18.「私、あなた、彼、彼女」(1974/シャンタル・アケルマン)
19.「ルッキング・フォー・ラングストン」(1989/アイザック・ジュリアン)
20.「美しき仕事(Beau Travail)」(1999/クレール・ドニ)
20.「とても素敵なこと/初恋のフェアリーテール(Beautiful Thing)」(1996/ヘッティ・マクドナルド)
22.「湖の見知らぬ男」(2013/アラン・ギロディ)
22.「テオレマ」(1968/ピエル・パオロ・パゾリーニ)
22.「ウォーターメロン・ウーマン」(1996/シェリル・デュニエ)
22.「Pariah(原題)」(2011/ディー・リース)
22.「マルホランド・ドライブ」(2001/デビッド・リンチ)
27.「Portrait of Jason」(1967/シャーリー・クラーク)
27.「狼たちの午後」(1975/シドニー・ルメット)
27.「ベニスに死す」(1971/ルキノ・ビスコンティ)
27.「ピンクナルシス」(1971/ジェームズ・ビドグッド)
27.「日曜日は別れの時」(1971/ジョン・シュレシンジャー)
27.「トムボーイ」(2011/セリーヌ・シアマ)
27.「薔薇の葬列」(1969/松本俊夫)
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
映画ラストマン FIRST LOVE
「ドラマの映画化か~」と何気なくつぶやいたら後輩から激ギレされた話「これ超面白いですから!!」
提供:松竹
筋肉・秒殺・脱獄・名作でストレス即・爆・散!!
【全部無料の神企画】最強映画フェスで自分を劇的チェンジ!! 1年の疲れを吹き飛ばそう!!
提供:BS12
“愛と性”を語ることは“生きる”を語ること
【今年最後に観るべき邦画】なじみの娼婦、偶然出会った女子大生との情事。乾いた日常に強烈な一滴を。
提供:ハピネットファントム・スタジオ
こんなに面白かったのか――!!
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「早く教えてほしかった…」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー
映画を500円で観よう
【2000円が500円に】知らないとめっっっっっっっちゃ損 絶対に読んでから観に行って!
提供:KDDI
今年最大級に切なく、驚き、涙が流れた――
双子の弟が亡くなった。僕は、弟の恋人のために“弟のフリ”をした。
提供:アスミック・エース
ズートピア2
【最速レビュー】「前作こえた面白さ」「ご褒美みたいな映画」「最高の続編」「全員みて」
提供:ディズニー