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この映画を観て「大人になっても夢を持つことの大切さ」と「母親はいつでも子供の心強い味方」だということを学んだ。心に残ったシーンが2つある。
1つめは、「ユメミーワールドで大人の夢玉が小さいと分かるシーン」だ。
子供の夢玉と比べて、みさえとひろしの夢玉が小さいのを見て悲しくなった。考えてみたら、私は子供の頃はデカい夢を持っていた。役者、映画監督、大人になったら有名人になるぞ、と意気込んでいたものだ。それから、時を経てデカい夢を語っていた威勢は消え去り、今ではすっかり夢を語ることはなくなっていた。大人になるにつれて「映画監督や役者では食っていけない」と現実を知り怖くなって諦めたからだ。28歳現在、私の夢玉は消えたのだ。私だけでなく、ほとんどの大人は夢玉を持っていないのではないだろうか。
だからこそ、ユメミーワールドで子供たちの夢が叶う姿は見てて微笑ましかった。マサオくんの漫画家、風間くんの政治家、ねねちゃんのアイドル、そこには「食っていけるか不安だから」などといった不安要素なんか一切ない。本能のまま夢をみて、将来の自分を体験してるのだ。羨ましい、俺にも子供の頃は現実に縛られず、自由に夢をみられたはず。夢を見てたころの自分を少しでも、取り戻したいと思った。必ずしも叶わなくてもいい、夢を見るだけなら自由なのだから。周りを気にせず夢を見て生きたい。
2つめは、「みさえがサキの悪夢と対決するシーン」だ。
「子供のこと嫌いになる親なんか居ない」と、みさえがサキの悪夢に放った言葉が、心に突き刺さった。母親がいつだって心強い味方なのは痛いほど分かる。
私の両親は中学生の時に離婚し、15年以上も母子家庭だ。でも、片親だからといって愛情が足りないと思ったことはない。父親がいない分、2人分の愛情をたっぷり注いでもらったからだ。
小さい頃、母が私に「もしアンタが火事で逃げ遅れたら、身を犠牲にしてでも助ける。宝だから」と言ってくれたのを覚えている。母はいつだって味方なのだ。
サキの母が生きてる時にサキともっと会話してれいれば、少しは愛着をもらえたのではないだろうか。研究に没頭して当たりが強かったけど、あの様子じゃ近寄り難いし、母を恐いものとして認識してしまう。みさえが最後にぎゅーっとサキを抱きしめてくれて安心した。
子供の頃にデカい夢を持ってたり、子を持つ母親におすすめできる映画。みさえがサキの悪夢と対峙した際、しんのすけに「あんたにはまだ分からない」と言っていたけど、子ができた時に観るとまた別の感想を抱くかもしれない。私の母に見せてみたい一本だ。