フィリップ・シーモア・ホフマン
ニューヨーク大学映画学科在学中からTVドラマに出演。92年、本格的に映画デビューを果たし、「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」(92)で注目を浴びる。作家トルーマン・カポーティの伝記映画「カポーティ」(05)でアカデミー賞をはじめ数々の主演男優賞を総なめにし、07年の「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」、08年の「ダウト あるカトリック学校で」と2年連続でアカデミー助演男優賞の候補になった。ポール・トーマス・アンダーソン作品には、初監督作「ハードエイト」(96・日本未公開)以降、「ブギーナイツ」(97)、「マグノリア」(99)、「パンチドランク・ラブ」(02)などに出演し、「ザ・マスター」(12)でベネチア国際映画祭の男優賞を共演のホアキン・フェニックスと分け合い、アカデミー助演男優賞にもノミネートされた。「コールド・ マウンテン」(03)、「M:i:III」(06)、「マネーボール」(11)といった大作から、「脳内ニューヨーク」(08)、「パイレーツ・ロック」(09)などのカルト作品まで幅広く活躍する。その他の代表作に、「ビッグ・リボウスキ」(98)、「リプリー」(99)、「あの頃ペニー・レインと」(00)など。14年2月2日、ニューヨークのアパートでヘロインの過剰摂取により死亡しているのが発見された。享年46歳だった。遺作は、人気ヤングアダルト小説を映画化した「ハンガー・ゲーム」シリーズのに第2作から参加していたが、同シリーズを製作するライオンズゲートは、第4作となる弾にして最終章「Mockingjay Part 2(原題)」(15年全米公開予定)の撮影も大部分を終えていたため公開予定に影響はないと発表した。同作が遺作となる。