「台湾巨匠傑作選2020」全上映作品発表! ワン・トンの大作「バナナパラダイス」は劇場初公開
2020年3月17日 10:00
[映画.com ニュース]4月18日~6月12日に新宿K's cinemaで開催される「台湾巨匠傑作選2020」の全上映作品が発表された。劇場初公開となる“台湾映画のレジェンド”ワン・トン(王童)監督の大作「バナナパラダイス」、台湾映画の伝道師・江口洋子氏がセレクトした未公開作品など、充実のラインナップとなっている。
2019年金馬奨終身成就賞を受賞したワン・トン監督は、ホウ・シャオシェン、エドワード・ヤンがけん引した台湾ニューシネマの名匠だ。名作「無言の丘」「村と爆弾」といった16本の監督作品に加え、「熱帯魚」「藍色夏恋」をプロデュース、100本以上の作品で美術指導を担当している。89年に製作された「バナナパラダイス」は、大陸から台湾へ渡ったことで、数奇な運命を辿る男の半生を描いた作品。「無言の丘」「村と爆弾」と並び“台湾三部作”と称されている。また、「モンガに散る」「軍中楽園」を監督したニウ・チェンザーが主演し、チャン・シーが第26回金馬奨最優秀助演男優賞を受賞している。
1949年、幼馴染みのダーション(チャン・シー)を頼って、国共内戦中の国民党軍に潜り込んだ青年メンシュアン(ニウ・チェンザー)は、寒風吹きすさぶ中国華北から、バナナが実る緑豊かな南国台湾へとたどり着く。その新天地で2人はスパイ容疑をかけられ、メンシュアンは命からがら部隊を逃げ出した。やがて、ある男の臨終に出くわしたメンシュアンは、その妻・ユエシャンから「夫になりすまして仕事に就くこと」を持ち掛けられる。「台湾巨匠傑作選2020」では、デジタルリマスター版での上映となり、予告編も公開されている。
江口氏は、台湾文化センターのホールで未公開台湾映画の上映会を定期的に行っている人物。今回セレクトしたのは「停車」「盜命師」「古代ロボットの秘密」「血観音」「天龍一座がゆく」「河豚」。この6本は、江口氏の解説付き上映となる。そのほか、エドワード・ヤン監督作「台北ストーリー」「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」「ヤンヤン 夏の想い出」、ツァイ・ミンリャン監督作「青春神話」「愛情萬歳」「河(1997)」「郊遊 ピクニック」などが披露される。
「台湾巨匠傑作選2020」は、4月18日~6月12日に新宿K's cinemaで開催。上映作品は以下の通り。
「停車」(チョン・モンホン監督
「盜命師」(リー・チーユエン監督)
「古代ロボットの秘密」(ホアン・チャンホア監督)
「血観音」(ヤン・ヤーチェ監督)
「天龍一座がゆく」(ワン・ユーリン監督)
「河豚」(リー・チーユエン監督)
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