台北ストーリー

劇場公開日:2017年5月6日

解説・あらすじ

「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」のエドワード・ヤンが、1985年に手がけた2作目となる長編監督作品。親の家業である紡績業を継いだ元野球選手のアリョン。彼の幼なじみで恋人のアジンはアメリカへの移住を考えている。過去の栄光にしがみつく男と過去から逃れようとする女、そして彼らを取り巻く人々の姿が、経済成長の中で変貌する80年代の台北を舞台に描かれる。主人公のアリョン役には製作と脚本も担当したヤンの盟友ホウ・シャオシェン。アジン役に当時のヤンの妻であった人気歌手ツァイ・チン。ウー・ニェンチェン、クー・イーチェンら台湾の映画作家たちが俳優として出演し、ホウ作品の脚本を数多く手がけるチュウ・ティエンウェンが共同脚本を担当。日本では長らく劇場未公開だったが、エドワード・ヤン生誕70年、没後10年となる2017年に、4Kデジタルリストア版で劇場初公開が実現。16年の第17回東京フィルメックスでも上映された。

1985年製作/119分/台湾
原題または英題:青梅竹馬 Taipei Story
配給:オリオフィルムズ
劇場公開日:2017年5月6日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3

(C)3H productions ltd. All Rights Reserved

映画レビュー

3.0 監督の主人公へ託した狙いが分からないままの鑑賞に…

2026年9月9日
Androidアプリから投稿

長編ゆえにつき鑑賞に苦労した、
同じエドワード・ヤン監督の
「クーリンチェ少年殺人事件」の6年前の作品
のようだが、同じ台北舞台ではあるものの、
描かれる時代は「クーリンチェ…」の60年代に
対して、こちらの方は高度成長期の
80年代の台湾を背景にしているようだ。

冒頭では、台湾は土足文化で家の中も
靴を履いたままなのかと驚かされたが、
全体的に感じたのは、当時としては
台湾から見ての先進国であったろう米国と日本
への憧れ(後で自ら錯覚だったと語るが)と、
少年野球を起点とする男性主人公の
生き様だった。
助け合いのチームプレーを培ったはずの
栄光の少年野球の経験も、
確かに人助け的な意味合いでは
心豊かな成長に結び付いているかに見える
男性主人公と元チームメイトなのだが、
何故か大人になってその経験を生かせない
孤独感や挫折感に満ちたようで印象的だ。

結果、女性主人公の米国行きが、
彼女へ想いを寄せる別の男性による
男性主人公の殺人によって断念させられた
かのように描かれるのだが、
男性主人公は、恋人の父親に何故か
強く同情して資金的な援助を行なったり、
己は他の女性に未練を残したまま、
恋人に恋心を抱く男性に敵対心を抱いたり、
私には身勝手な人物像にしか映らない。

日本人と結婚した元恋人?か語る、
あなたは他人を哀れみ同情しているだけ、
メルヘンの世界に生きている、
単なるお情けで他人を助けているだけ、との、この人物像の分析が腑に落ちるばかりだった。

監督のこの男性主人公へ託した狙いが
どこにあったのが、私には分からないままの
鑑賞となってしまった。

コメントする (0件)
共感した! (0件)
KENZO一級建築士事務所

3.5 1980年代台北の風景

2026年2月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

斬新

経済成長によって変貌する1980年代の台北。幼なじみで恋人の男女とその周囲の人々に次々に不運と不幸が降りかかる。どうにもならない閉塞感の中でもがく男と女の姿を描いた辛口の群像ドラマであり、この重く乾いた作風は翌年の次作『恐怖分子』にも通じるものがある。主演はエドワード・ヤンとともに台湾ニューシネマの旗手となった映画監督のホウ・シャオシェンで、盟友ヤンのために主演を引き受け、他にもニューシネマの人々が多数参加して作られているとのこと。

作中に出てくる日本の企業看板やビデオテープに録画されたテレビCMなどに、若き日に手塚治虫など日本のサブカルチャーに魅了されたヤンの趣向を見るとともに、経済的繁栄にあった80年代日本の一端が垣間見得てなんだかノスタルジックな気持ちになった。ともかく本作は今となっては当時の台湾の空気を映し出した貴重な作品と言えるのだろう。

コメントする (0件)
共感した! (1件)
バラージ

2.5 静かすぎる、、、

2025年11月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

挿入歌とかほとんどない静かな映画。筋も分かりにくい感じで開始30分で強烈な睡魔が襲います。それでも何とか最後まで観て思ったのは、この映画最後の方の暗闇で主人公とヒロインが言う台詞のために作ったのでは?という感覚。それ以外は特に印象に残りませんでした。

コメントする (0件)
共感した! (0件)
FormosaMyu

3.5 アリョン(阿隆)とアジン(阿貞)の恋人とも友達とも同僚ともつかない...

2025年9月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アリョン(阿隆)とアジン(阿貞)の恋人とも友達とも同僚ともつかない関係の、結構暗い雰囲気の大人の現実脱却物語。

同じ1947年生まれのエドワード・ヤンとホウ・シャオシェン。
監督作は多くないエドワード・ヤンの2作目となる長編作品。
主人公の男性アリョン役には製作と脚本も担当したヤンの盟友ホウ・シャオシェン。
もう一人の主人公の女性アジン役に当時のエドワード・ヤンの妻であった人気歌手ツァイ・チン。
2人は幼なじみでアメリカへの移住を考えている。過去の栄光にしがみつく男(元野球のエース)と過去から逃れようとする女(元キャリアウーマン)、そして彼らを取り巻く人々の姿が、経済成長の中で変貌する80年代の台北を舞台に描かれる。
「結婚は万能薬ではない」

コメントする (0件)
共感した! (1件)
ナイン・わんわん