座頭市と用心棒

劇場公開日:

解説

子母沢寛の原作を「肉弾」の岡本喜八と、「二代目若親分」の吉田哲郎が共同執筆した脚本を、岡本が監督したシリーズ第二十作。撮影は「尻啖え孫市」の宮川一夫が担当。

1970年製作/79分/日本
原題:Zatoichi Meets Yojimbo
配給:大映

ストーリー

血に飽いた市の心に、三年前の蓮華沢の里が故郷のように横切った。しかし、市が来てみると、里の平和は小仏の政五郎の暴力に踏みにじられていた。座頭市が来たことを知った政五郎は、用心棒の浪人・佐々大作に百両で市殺しを頼んだ。用心棒は、盲の按摩が相手だと知ると断ったが、百両の金に釣られて承知した。しかし、対決して市が只者でない事を知った用心棒は一笑して「バケモノ」と言い、市も「ケダモノ」とつぶやいた。二人は、再度の勝負を約して酒をくみ交した。居酒屋の女将梅乃は、市にはなつかしい人だった。やがて凶状持ちの市は番所からの呼出しで牢に入れられた。市を牢から出してくれたのは、小仏一家に対抗してこの里に君臨する政五郎と生糸問屋の烏帽子屋弥助だった。弥助宅に腰を落ちつけた市を見て、政五郎は、用心棒に早く市を殺ってくれと頼んだ。それにつけ込んで用心棒は二百両に値上げを要求した。その頃弥助が莫大な金のノベ棒を隠しているという噂が流れた。政五郎らはやっきになって、そのありかを探した。折から短筒の名人・九頭竜が、烏帽子屋に草鞋を脱いだ。そんな折、八州廻りの役人・脇屋陣三郎が来て、弥助宅に立ちより、何か相談して帰っていった。それを怪しいと睨んだ用心棒は陣三郎の帰途を待伏せるが、先に陣三郎一行を斬り捨てたのは、九頭竜だった。九頭竜は、跡部九内という公儀隠密で、先に金の一件を探りに送りこまれた用心棒の仕事が遅いので、やって来たのだった。その秘密を跡をつけていた市が知り、用心棒と市は組んで金のありかを探すことにした。烏帽子屋弥助のもう一人の息子・御金改役・後藤三右衛門が江戸から、大目付の目を逃れてきた。翌朝一方、小仏一家と烏帽子屋の対立は険悪になり、乱闘が始まった。斬り合いは果しなくつづき、殴り込んだ用心棒に、三右衛門は斬りかかったが、斬っ先が狂って父・弥助の肩口に斬り込んでしまった。弥助は幽魂のように歩き、市がからくりを見破って地蔵から出した金粉の山に辿りつくと、彼を追ってきた三右衛門を刺し、弥助自身も九頭竜の短筒に倒れた。駆けつけた用心棒に九頭竜は静かに筒先を向けた。彼も金の亡者になったのだ。そして用心棒をかばった梅乃が肩を射たれた。用心棒は九頭竜を倒し、深傷の梅乃を手当てをすると、吹雪の中に市と対決した。市の仕込杖は、折れ、用心棒の太股に刺さった。とその時、梅乃が助かったとの知らせで、二人は刀を引いた。風に吹かれて、飛び散る黄金の山を懸命にさぐる市の手が用心棒の手に触れた。二人はニヤッと笑い合って、吹雪の中を背を向けて歩き出した。

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映画レビュー

3.0スターの火花

2022年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

1970年、もはやカラーテレビの時代。映画が斜陽になりつつある時代。でも、勝新と世界の三船はやっぱりスクリーンでしか見られない頃かな。もっと緩い共演だと思ったら予想以上の真剣勝負。二大スターの持ち味、剛の三船、柔の勝新。それだけで楽しめる。
導入部の町への登場シーンは、クロサワへのリスペクトか。大通り、通行人なし、怯え顔で窓を閉める住民。マカロニウェスタンでも使われたシーンは岡本喜八も。侵入者への恐れ、もはや定番かもしれない。
さすがに50年。名優が勢ぞろいで、ネームバリューはすごい。だけど、現役は寺田農ぐらいかなあ。二大スターの間の若尾文子良いねえ。

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Bluetom2020

1.0最後の決闘シーンは気の抜けた演出で一杯食わされた感

2022年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「用心棒」、「椿三十郎」、「座頭市と用心棒」、「待ち伏せ」という「用心棒四部作」を半世紀ぶりにいっきに見直してみた。が公開当時に感じたと同様、この作品、二度と見たくないという感想であった。本作は座頭市シリーズ最大のヒットを記録したが、やはり「用心棒」の看板は観客を呼ぶには大きいものだった。対戦物は、ゴジラ、モスラ、エイリアン、プレデター等集客のための格好の企画であり、当時も、「座頭市と用心棒」という題名だけでときめいた思い出がある。しかし、この作品、看板倒れの凡作と言わざるを得ない。「椿三十郎」(1962年)の仲代達也並みに用心棒が斬られなければ座頭市シリーズのお約束が達成されない。この腑抜けたような決闘と結末では観客が納得しないのは当たり前で、脚本の段階から観客を騙しているとの誹りは免れえない。まさか、三船敏郎、「待ち伏せ」(1970年)が控えているから死ねなかったわけでもあるまい。この結末に至るまでのストーリー展開も平凡で115分は長すぎた。何よりも、用心棒がいつの間にか名前もあり士官してアル中の隠密になっているという設定がいただけないし、座頭市の汚らしい身なり風体も見るに堪えない。脚本・監督の岡本喜八のアイデアなのか、製作者勝新太郎のアイデアなのかは知らないが、第一作の「座頭市物語」(1962年)のような設定ではどうしてダメだったのだろうか。座頭市シリーズなのだから、マンネリを逆手にとって、天知茂の平手造酒を模しても何ら問題はないはずなのだ。観客が見たいのは、最後の決闘シーンなのであって、変にこねくり回したストーリー展開などは必要ないのだ。それなのに、最後の決闘シーンは気の抜けた演出で一杯食わされた感で腹立たたしい限りなのだ。名匠三隅研次が作った座頭市映画の世界観は19作目まではそれなりに維持されていたが、この20作目では勝プロ制作ということで力みすぎたのではあるまいか。救いは、若尾文子、嵐寛寿郎、寺田農らが見られることと伊福部昭の音楽を楽しめることくらいか。

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hjktkuj

3.5大物俳優豪華な顔合わせ

2021年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

勝新太郎と三船敏郎と言う大物俳優豪華な顔合わせで楽しめたね。座頭市をどめくらと呼び、化け物と呼ぶ。まあ二百両の市の腕を見込んでの事なのだろう。滝沢修、若尾文子もからんでそこそこ面白かったよ。

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重

4.0相乗効果か?相殺か?

2021年12月3日
スマートフォンから投稿

市と用心棒。結論から言うと、対決して欲しくなかったと言うのが本音。
究極の遣い手同士の対決は一瞬で終わってしまうが、やはり市は危機に陥ってはいけないし、用心棒に負けの可能性があってはいけない。市がやられるとしたら、(時代は後ですが)テレビシリーズの隠密=井川比佐志だけで良いのではないか、と勝手に思ってます。用心棒が実は公儀隠密というのもちょっといらなかったかな。
勝新と三船のカッコ良さは共に際立っているだけに、一つにまとめたり、両立させるのが困難と感じます。
勝新としてはシンプルに、あの用心棒と市を対決させたい、との活動屋の心意気が出たのでしょう。

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まーやん
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