【テレビ/配信映画リスト 7月8日~14日】「バケモノの子」「ジョーカー」「ブラック・ウィドウ」が自宅で楽しめる
2021年7月8日 20:00
「今週のおうちシネマ」では、今週から来週にかけて地上波テレビで放送される、もしくはVODサービス(Amazon Prime Video、Netflix、Disney+)で配信が開始される作品をご紹介いたします。(文:蛯谷朋実)
「金曜ロードショー」は、3週連続細田守監督スペシャルの2週目「バケモノの子」をオンエア。人間とバケモノの世界で成長する少年とバケモノとの絆の物語です。
配信では、8日(木)に劇場公開される「ブラック・ウィドウ」がDisney+のプレミアアクセスでも鑑賞が可能に。さらに、命を懸けたゲームを繰り広げる藤原竜也主演「カイジ」シリーズ3部作が一挙に配信され、2019年に大ヒットした「ジョーカー」も自宅で楽しむことができます。
それでは、映画.comおすすめの3本をご紹介。
日本テレビ 7月9日(金)午後9時放送
今週の「金曜ロードショー」は、7月16日に新作「竜とそばかすの姫」が公開される細田守監督の「バケモノの子」です。
人間たちが集う街「渋谷」。そこはバケモノたちが住む街「渋天街」とつながっていた。バケモノの熊徹と偶然出会ったひとりぼっちの少年は、バケモノの世界を知り、そこで生きようとする。誰も弟子を取らず、偏屈な性格で周りから孤立していた熊徹は、その少年に「九太」という名を与え、武術を教えながら、育てることになった。はじめはぶつかり合うことも多かったふたりだが、やがて本当の親子のような絆を紡いでいく。そして成長した九太は、偶然「渋谷」へ戻り、女子高生・楓と出会う。楓と一緒に過ごすうちに人間としての過ごし方や新しい価値観を知り、自分が本当に生きる世界とはどこなのか、悩み始める。そんななか、人間とバケモノの世界を巻き込む大事件が起こる。
頑固でぶっきらぼうな熊徹とひとりぼっちで生きてきた九太が少しずつ心を通じ合わせ、お互いを補いあっていく姿はとてもほほ笑ましく、ふたりのやり取りだけでもずっと見ていたいと感じさせてくれます。
細田監督作品の魅力のひとつは、その緻密な世界観だと思います。この作品の舞台は渋谷、そしてバケモノの街・渋天街。架空の街・渋天街の魅力たっぷりの世界観はもちろん、渋谷の街並みも素晴らしいです。渋谷に一度でも行ったことがある人ならば、「あ、ここはあそこだな!」「このお店知ってる!」と楽しくなります。さらに、渋谷は再開発が進み、街の雰囲気が年々変わっているため、ちょっと懐かしいあの頃の渋谷が見られるというのもいいですね。
Amazon Prime Video 7月8日(木)配信開始
2019年に公開され、R指定映画の世界興行収入記録を塗り替えるほどの大ヒットを記録した「ジョーカー」が、Amazon Prime Videoに登場。
「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、大都会で大道芸人として生きるアーサー(ホアキン・フェニックス)。しかし、コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたはずのひとりの男は、世間や周りの人々の不親切や理不尽に遭遇し、やがて狂気あふれる悪へと変貌していく。
DCコミックス「バットマン」の人気悪役ジョーカーの誕生秘話が描かれた本作。悪役(ヴィラン)の代名詞として語られやすかったジョーカーが、なぜあそこまで残酷で陰惨な人間へと変貌してしまったのか。彼に降りかかる様々な出来事に、見ているこちらも傷つけられていくような辛さを感じさせられます。
ただし、ではジョーカーになったのは仕方がないのかというと、恐らく見た人によって意見が分かれることでしょう。ぜひ、鑑賞後、家族や友人と意見を語り合ってみてほしいです。
続編についての情報も少しずつ出てきています。一体この後のアーサーはどうなっていくのか、続編は何を描くのか、気になるところです。
Disney+ 7月9日(金)午後4時配信開始 ※プレミアアクセスの購入が必要
待望のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の新作が、8日(木)に劇場公開、9日(金)にDisey+のプレミアアクセスにて配信が開始されます。
ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)の前に突如現れた、“妹”エレーナ(フローレンス・ピュー)。姉妹は、自分たちを暗殺者に育てたスパイ組織「レッドルーム」の秘密を知ったことで命を狙われる。唯一の味方は、かつて組織が作り出した“偽りの家族”だけだった。しかし、その家族の再会によってレッドルームの恐るべき陰謀が動き出す。
時代設定は「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」と「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」の間で、ブラック・ウィドウがアベンジャーズから離れていた時期に起こった出来事を描いているということです。一体彼女の身に何が起こっていたのか、楽しみで仕方ないです!
今回、劇場公開とプレミア配信がほぼ同時ということで、見方に選択肢が増えました。映画館の大画面で思いっきりアクションを楽しむのもあり、ひとりで世界観にどっぷり浸かりながら家で楽しむのもあり、劇場の余韻のまま、家で即復習したり……。あなたの好みの見方を探してみるのもおすすめです。
マーベルファンとしては、「ブラック・ウィドウ」を皮切りに息もできないテンポでMCUの新作が公開予定です。筆者も下記の予告編を見ている途中で、嬉しさ(!?)のあまり過呼吸を起こしかけました! 再び始まるマーベル祭りを楽しみましょう。
そのほかのテレビ放映、配信開始情報はこちらから。
「バレット」
「ジョーカー」
「LOOPER ルーパー」
「バケモノの子」
「劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明」
「ブラック・ウィドウ」
「デス・ショット」
「デビル(1997)」
「フライト・オブ・フェニックス」
「メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮」
「EMMA エマ」
「クラシック・ホラー・ストーリー」
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ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
死刑囚の告発をもとに、雑誌ジャーナリストが未解決の殺人事件を暴いていく過程をつづったベストセラーノンフィクション「凶悪 ある死刑囚の告発」(新潮45編集部編)を映画化。取材のため東京拘置所でヤクザの死刑囚・須藤と面会した雑誌ジャーナリストの藤井は、須藤が死刑判決を受けた事件のほかに、3つの殺人に関与しており、そのすべてに「先生」と呼ばれる首謀者がいるという告白を受ける。須藤は「先生」がのうのうと生きていることが許せず、藤井に「先生」の存在を記事にして世に暴くよう依頼。藤井が調査を進めると、やがて恐るべき凶悪事件の真相が明らかになっていく。ジャーナリストとしての使命感と狂気の間で揺れ動く藤井役を山田孝之、死刑囚・須藤をピエール瀧が演じ、「先生」役でリリー・フランキーが初の悪役に挑む。故・若松孝二監督に師事した白石和彌がメガホンをとった。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
ハングルを作り出したことで知られる世宗大王と、彼に仕えた科学者チョン・ヨンシルの身分を超えた熱い絆を描いた韓国の歴史ロマン。「ベルリンファイル」のハン・ソッキュが世宗大王、「悪いやつら」のチェ・ミンシクがチャン・ヨンシルを演じ、2人にとっては「シュリ」以来20年ぶりの共演作となった。朝鮮王朝が明国の影響下にあった時代。第4代王・世宗は、奴婢の身分ながら科学者として才能にあふれたチャン・ヨンシルを武官に任命し、ヨンシルは、豊富な科学知識と高い技術力で水時計や天体観測機器を次々と発明し、庶民の生活に大いに貢献する。また、朝鮮の自立を成し遂げたい世宗は、朝鮮独自の文字であるハングルを作ろうと考えていた。2人は身分の差を超え、特別な絆を結んでいくが、朝鮮の独立を許さない明からの攻撃を恐れた臣下たちは、秘密裏に2人を引き離そうとする。監督は「四月の雪」「ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女」のホ・ジノ。