松岡茉優、第31回東京国際映画祭のアンバサダーに就任
2018年9月25日 16:56
[映画.com ニュース]第31回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が9月25日、東京・虎ノ門ヒルズフォーラムで行われ、女優の松岡茉優が同映画祭アンバサダーに就任したことが発表された。
昨年の第30回では、初主演映画「勝手にふるえてろ」がコンペティション部門の観客賞を獲得し、才能に満ちた若手キャストを称える「東京ジェムストーン賞」にも輝いた松岡。「昨年新設された、第1回の賞をいただきました。それが今後華やいだ賞になるため、この1年間邁進してきました。そんな映画祭のアンバサダーに就任。良いルートというか(笑)、自信が持てました」と明かし、「日本映画がもっともっと元気になってほしいと、心から思っています。ジャンルの垣根を超えて、たくさんの方が楽しんでもらえる時間になったらと思います」と大役への気合いをにじませた。
さらに「初めて参加した国際映画祭」と思い入れが深いようで、「東京出身なので『地元の大好きな映画祭です』と言えることも嬉しい」と笑顔をはじけさせる。一方で「万引き家族」で共演した故樹木希林さんについて問われ、「樹木さんとの思い出は、それはそれは宝物」と目を細め、「樹木さんのようになりたい。樹木さんを生で見た人間として(思いを)次の世代につなげたいと強く決意しています」と表情を引き締めた。「アンバサダー就任に、樹木さんは何と言うか?」と聞かれると、「『また髪型とか、こだわるんでしょ』と言うかな。私が見てくれを気にすることを、いつも言ってくれたから」とはにかんでいた。
また今年のコンペ部門には109の国と地域から1829本がエントリーされ、16作品が正式出品。審査委員は「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の製作を担ったブライアン・バーク氏、「セールスマン」の主演女優タラネ・アリドゥスティ、「ホールド・ユー・タイト」のスタンリー・クワン監督、女優の南果歩、審査委員長はフィリピンの巨匠ブリランテ・メンドーサ監督が務める。
同部門には2本の邦画が名を連ねており、それぞれのキャスト・監督が登壇。「半世界」(稲垣吾郎主演)の阪本順治監督は、2006年の「魂萌え!」以来の出品に「今年で監督になって30年目。嬉しいし、関わった人間がみんな喜んでくれている」と語る。「稲垣くんが“土の匂いがする”役をやったら面白い」と直感したことが製作のきっかけだといい、「衣装合わせで稲垣さんに安全靴を履いてもらった瞬間に、『これはいける』と思った。本人も『こんな自分を見るの、初めてだ』と言っていました。撮影前には炭焼きの練習をしてもらったり、チェーンソーの練習もしてもらった。完全に自分のものにしていたし、その飛び幅は、ファンの人からしたらかなりのものだと思う」と胸を張った。
同じくコンペ出品作「愛がなんだ」に主演した岸井ゆきのは、「今までに東京国際映画祭では、3回レッドカーペットを歩かせていただきました。コンペ部門、本当に嬉しいです」としみじみ。メガホンをとった今泉力哉監督も同映画祭の常連で、「切磋琢磨してきた、松居大悟監督や渡辺紘文監督たち。その松居監督が(16年の第29回で)コンペに入ったのを見ていたので、今回『やっとたどり着いた』とじんわり思った。しかしゴールではないので、どう見ていただけるか楽しみです」と控えめに喜びを話した。
この日は、アニメーション特集でスポットを浴びる湯浅政明監督も登壇した。第31回東京国際映画祭は、10月25日~11月3日に六本木ヒルズ、東京ミッドタウン日比谷などで開催。各作品の上映日程や他部門の詳細などは、公式サイト(https://2018.tiff-jp.net/ja/)に掲出される。
「アマンダ」(ミカエル・アース監督)フランス
「半世界」(阪本順治監督)日本
「氷の季節」(マイケル・ノアー監督)デンマーク
「ブラ物語」(ファイト・ヘルマー監督)ドイツ・アゼルバイジャン
「翳りゆく父」(ガブリエラ・アマラウ・アウメイダ監督)ブラジル
「大いなる闇の日々」(マキシム・ジルー監督)カナダ
「ヒズ・マスターズ・ヴォイス」(パールフィ・ジョルジ監督)ハンガリー・カナダ
「ヒストリー・レッスン」(マルセリーノ・イスラス・エルナンデス監督)メキシコ
「愛がなんだ」(今泉力哉監督)日本
「詩人」(リウ・ハオ監督)中国
「ザ・リバー」(エミール・バイガジン監督)カザフスタン・ポーランド・ノルウェー
「シレンズ・コール」(ラミン・マタン監督)トルコ
「テルアビブ・オン・ファイア」(サメフ・ゾアビ監督)ルクセンブルグ・フランス・イスラエル・ベルギー
「三人の夫」(フルーツ・チャン監督)香港
「堕ちた希望」(エドアルド・デ・アンジェリス監督)イタリア
「ホワイト・クロウ(原題)」(レイフ・ファインズ監督)イギリス
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